「ただでさえ人手不足なのに、私まで辞めたら迷惑をかけるかもしれない」
「院長から『今辞められたら困る』と言われて、退職を切り出せない」
「ほかのスタッフが大変になるのが分かっているから、もう少し我慢したほうがいいのかな」
人手不足の歯科医院で働いていると、辞めたいと思っていても、なかなか退職に踏み切れないことがあります。
でも、人手不足の職場で辞めたいと感じるのは、あなたが冷たいからでも、我慢が足りないからでもありません。
D.HITが2026年に歯科衛生士資格保有者130名を対象に行った独自調査では、72名、つまり55.4%が「歯科衛生士という仕事自体を完全に辞めたいと考えた、または実際に辞めた経験がある」と回答しています。
2人に1人以上です。
「辞めたいと思っているのは自分だけなのでは」と感じるかもしれませんが、決して珍しい悩みではありません。
さらに、歯科衛生士の人手不足は、一つの医院だけで起きている問題でもありません。資格を持つ人と実際に働いている人には大きな差があり、求人倍率を見ても歯科衛生士を確保しにくい状態が続いています。
だからこそ、医院の人手不足を一人の歯科衛生士が我慢して埋め続ける必要はありません。
この記事では、歯科衛生士が人手不足の職場を辞めにくい理由から、人手不足の実態、円満に退職する方法、次の職場で同じ失敗を繰り返さないためのポイントまで解説します。
歯科衛生士が人手不足の職場で「辞める=迷惑をかける」と感じやすい理由
歯科衛生士は、ほかの職種と比べても「自分が辞めた後の職場」が想像しやすい仕事です。
予約表を見れば、自分が担当している患者さんがいる。自分が抜ければ、その枠を誰かが担当しなければならない。スタッフ数が少なければ、一人の退職によって勤務シフトまで変わります。
そのため、本当は限界を感じていても「私が辞めたら困るだろうな」と考えてしまいやすいのです。
歯科衛生士は一人あたりの業務範囲が広く、辞めても代わりが利きにくい
歯科衛生士の仕事は、歯科予防処置や歯科診療補助、歯科保健指導だけではありません。
医院によっては、患者さんのメンテナンス、TBI、SRP、診療補助、器具の準備・片付け、滅菌、在庫管理、受付業務、新人教育など、かなり広い仕事を担当していることがあります。
特に長く勤務している歯科衛生士ほど、その医院独自の診療フローや患者さんの情報を把握しているため、退職時の影響も大きく見えます。
「私が辞めたら、この患者さんは誰が担当するんだろう」
「新人の教育はどうなるんだろう」
そう考えるほど、退職に罪悪感を持ちやすくなります。
ただし、あなたが重要な仕事を任されていることと、辞めてはいけないことは別の話です。
退職によって一時的に業務負担が増えることはあっても、それを見越して人員を配置したり、新しい人を採用したり、業務を整理したりすることは、本来医院側が考えるべき課題です。
少人数の歯科医院が多く、歯科衛生士が1人辞めた影響が可視化されやすい
大きな会社であれば、一人が退職しても部署内で一時的に業務を分担できる場合があります。
一方、歯科医院は少人数で運営されているケースが多く、歯科衛生士が数名しかいない医院も珍しくありません。
たとえば、歯科衛生士が3人の医院で1人辞めれば、単純に人数だけを見ても3分の1が減ることになります。
残されたスタッフの予約枠が増えたり、休日の調整が必要になったりすることもあるでしょう。
こうした変化が目に見えるからこそ、「自分のせいでみんなが大変になる」と感じてしまいます。
でも、退職そのものが悪いわけではありません。
スタッフが一人辞めただけで職場が回らなくなる状態なのであれば、それは個人の退職だけではなく、もともとの人員配置にも課題があったと考えられます。
SNSでも度々話題になる「人手不足だから辞めたいと言えない」という悩み
「人手不足だから退職を言い出せない」という悩みは、歯科衛生士に限らず少人数の医療現場で起こりやすいものです。
特に歯科医院では、スタッフ同士の距離が近いため、単なる「会社と従業員」という関係よりも感情が入りやすくなります。
院長から直接「今辞められると困る」と言われたり、同僚から「せめて次の人が決まるまではいてほしい」と言われたりすると、断りづらくなるでしょう。
優しい人ほど、ここで踏みとどまってしまいます。
ただ、「迷惑をかけたくない」と思うことと、「自分が辞められない」ことは同じではありません。
できる範囲で引き継ぎを行い、必要な期間を確保して退職するのであれば、必要以上に自分を責める必要はないでしょう。
【データで見る】歯科衛生士の人手不足は、あなたの職場だけの問題ではない
人手不足の医院にいると、「うちの医院だけが異常に忙しいのでは?」と感じることがあります。
しかし、データを見ると、歯科衛生士不足は個別医院だけの問題ではなく、業界全体で考える必要があることが分かります。
歯科衛生士の資格保有者32万人超に対し就業者は約15万人
厚生労働省の資料によると、2024年の歯科衛生士免許登録者数は321,241人です。
一方、実際に就業している歯科衛生士は149,579人。
免許登録者に占める就業者の割合は46.6%です。
単純差では約17万人にのぼります。
もちろん、この差のすべてを「今すぐ働ける潜在歯科衛生士」と考えることはできません。高齢者や完全に引退した人なども含まれるためです。
それでも、資格を保有している人数に対し、実際に歯科衛生士として働いている人数が半数程度であることは重要な数字です。
つまり、問題は単純に「歯科衛生士の資格を取る人がいない」ことだけではありません。
資格を持ちながら、現場から離れている人が多い。
なぜ辞めるのか、なぜ戻りにくいのかまで考える必要があります。
養成校ベースの求人倍率は23.7倍|歯科衛生士を採用しにくい構造がある
歯科衛生士については「求人倍率23.7倍」という数字が紹介されることがあります。
ただし、ここは少し注意が必要です。
23.7倍は、ハローワークにおける一般的な「有効求人倍率」と同じ数字ではありません。
全国歯科衛生士教育協議会の調査などで使われる、歯科衛生士養成校の就職者に対して、どれだけ求人が寄せられているかを見る求人倍率です。
一方、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、2025年度の歯科衛生士の有効求人倍率は全国で2.78倍となっています。
指標は異なりますが、どちらを見ても「歯科衛生士を採用したい医院に対して、人材を確保しにくい」という状況がうかがえます。
つまり、あなたの医院だけが採用に苦戦しているとは限りません。
「次の人が見つからないから辞めないで」と言われる背景には、業界全体の採用難があります。
だからこそ、その問題を現在働いている一人の歯科衛生士だけで解決するのは難しいのです。
D.HIT独自調査:歯科衛生士の2人に1人以上が「この仕事自体を辞めたい」と考えた経験あり
D.HITでは2026年6月18日〜7月3日、歯科衛生士資格保有者130名を対象に「歯科衛生士のキャリア意識調査2026」を実施しました。
そのなかで、
「単に転院するだけでなく、歯科衛生士の仕事自体を完全にやめたいと考えた、または実際にやめた経験はありますか」
と質問したところ、該当したのは72名でした。
割合にすると55.4%。2人に1人以上です。
さらに、その72名のうち53名、73.6%は、歯科衛生士を目指した当初には仕事にやりがいや好感を持っていた人でした。
つまり、「最初から歯科衛生士が嫌だった人だけが辞めたくなる」という単純な話ではありません。
好きで選んだ仕事でも、職場環境や人間関係、働き方、キャリアへの閉塞感などが重なれば、「もう歯科衛生士自体を辞めたい」と思うところまで追い込まれることがあります。
「自分の我慢が足りないから辞めたい」のではなく、働く環境や業界構造とのミスマッチが起きている可能性もある。
ここは切り分けて考える必要があります。
歯科衛生士が人手不足を理由に辞めたいのに辞められない、を手放すための考え方
「人手不足なのは分かっている。でも、もう続けるのもしんどい」
そんな状態になったら、医院の事情と自分の人生を一度分けて考えてみましょう。
責任感を持って働くことは大切です。ただし、医院の経営課題まで一人のスタッフが背負う必要はありません。
歯科医院の人員配置・採用戦略は経営側の責任
歯科衛生士として勤務している以上、勤務時間中に任された仕事へ責任を持って取り組むことは必要です。
一方で、
- 何人の歯科衛生士を採用するか
- 退職者が出た場合にどう補充するか
- スタッフが欠けても診療を維持できる体制をどう作るか
- 定着しやすい職場環境をどう作るか
といったことは、医院経営側が考えるべき問題です。
スタッフが不足しているからといって、残っている人が毎日残業したり、休みを取りづらくなったり、体調を崩すまで働いたりする状態が続けば、さらに退職者が増える可能性があります。
人手不足を「今いるスタッフの頑張り」で埋め続ける方法には限界があります。
「後任が見つかるまで」がいつまでも来ないこともある
退職を伝えたとき、
「次の歯科衛生士が見つかるまでいてほしい」
と言われることがあります。
数週間程度、引き継ぎのために調整するのであれば、双方が納得できることもあるでしょう。
しかし、退職日を決めずに「後任が決まるまで」としてしまうのは注意が必要です。
もともと採用が難航している医院なら、1か月経っても、3か月経っても後任が決まらない可能性があります。
そうなると、退職時期は自分ではなく「採用が成功するかどうか」で決まることになります。
これでは、いつまで経っても次へ進めません。
引き継ぎへ協力することと、後任者が見つかるまで無期限で勤務することは別です。
退職すると決めたのであれば、現実的な退職日を設定したうえで、その日までにできる引き継ぎを進めるほうが双方にとって分かりやすいでしょう。
我慢を続けて心身に不調が出てから辞めるほうが本人の負担は大きい
「もう少しだけ頑張ろう」を何か月も繰り返している人は注意が必要です。
疲れが取れない、眠れない、食欲がない、出勤前になると体調が悪くなる、仕事のことを考えるだけで涙が出る。
そこまで無理をしてから退職すると、辞めた後すぐに次の仕事を探せない場合があります。
本当は「転職したい」だけだったのに、回復するために長期間仕事から離れざるを得なくなることもあります。
もちろん、一時的に仕事が大変な時期はあります。
ただ、改善する見込みがない状態で限界まで我慢し続ける必要はありません。
「まだ働けているから大丈夫」ではなく、余力が残っているうちに今後を考えることも、自分のキャリアを守るためには大切です。
歯科衛生士が人手不足の職場を辞めたい時も、無責任な辞め方は避けたい|円満退職のための最低限のマナー
人手不足でも辞めて構いません。
ただし、「辞めていい=明日から突然行かなくてもいい」という意味ではありません。
できる範囲で職場への配慮をしながら手続きを進めることで、余計なトラブルを避けやすくなります。
歯科衛生士が退職する際の就業規則・退職予告期間を確認する
まず確認したいのが、雇用契約書と就業規則です。
「退職する場合は1か月前までに申し出る」など、医院独自のルールが定められている場合があります。
期間の定めのない雇用契約の場合、民法上は原則として退職の申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされています。
ただ、実際には引き継ぎやシフト調整も必要になるため、可能であれば就業規則を確認し、余裕を持って伝えたほうがトラブルになりにくいでしょう。
なお、契約社員など期間の定めがある雇用契約では扱いが異なる場合があります。
「退職を認めてもらえない」「退職届を受け取ってもらえない」など深刻なトラブルになっている場合は、労働局などの公的な相談窓口へ相談することも検討してください。
引き継ぎ資料を準備してから辞めたいと伝える
円満退職を目指すなら、自分が担当している業務を整理しておくと安心です。
たとえば、
- 担当患者さんに関する注意事項
- 定期メンテナンスの進め方
- 器材・備品の管理方法
- 発注業務
- 院内で担当している係
- 新人教育で伝えている内容
- 自分しか把握していない業務
などを洗い出します。
特に「自分しか分からない業務」がある場合は、簡単なマニュアルを残しておくと引き継ぎやすくなります。
ただし、完璧な引き継ぎ資料を作ろうとして退職が遅れてしまっては本末転倒です。
必要な情報を、必要な相手へ共有できれば十分です。
「人手不足」を退職理由にどう伝える?角を立てない言い方
「人手不足で忙しすぎるから辞めます」
本音としてはその通りでも、そのまま伝えると医院側が責められているように受け取る可能性があります。
円満退職を優先するなら、退職理由は自分側の事情として伝えるほうが話を進めやすくなります。
たとえば、
「今後の働き方やキャリアを考えた結果、環境を変えたいという気持ちが固まりました。ご迷惑をおかけすることは理解していますが、○月末で退職させていただきたいと考えています」
といった伝え方です。
人手不足について聞かれた場合も、
「忙しさだけが理由というより、今後長く働くために、自分に合った働き方を一度考え直したいと思っています」
など、自分のキャリアを主語にすると角が立ちにくくなります。
退職理由をすべて詳細に説明する必要はありません。
「一身上の都合」で退職するケースも一般的です。
歯科衛生士が辞めた後、同じ人手不足の職場を選ばないために
せっかく勇気を出して転職したのに、次の職場でも同じように人手不足。
これは避けたいですよね。
求人票の給与や休日だけを見るのではなく、「なぜその医院が募集しているのか」「スタッフが定着しているか」まで確認することが重要です。
求人票だけでは分からない「定着率」を見極める
求人票には、月給、休日、勤務時間、福利厚生などは掲載されています。
一方で、
- 過去1年間で何人辞めたか
- 平均勤続年数はどのくらいか
- 常に求人を出していないか
- 歯科衛生士一人あたりの担当患者数は多すぎないか
- 有給休暇を実際に取得できているか
- 急な欠勤が出たときに誰がフォローするのか
といった情報は、求人票だけでは分かりません。
面接や見学では、
「今回の募集は増員でしょうか、それとも欠員補充でしょうか?」
「歯科衛生士さんは何名在籍していますか?」
「長く勤務されている方はどのくらいいらっしゃいますか?」
などと聞いてみてもよいでしょう。
質問しづらいかもしれません。
でも、転職は働く側が医院を選ぶ場でもあります。
入職後に後悔しないためにも、必要な情報は確認しておきましょう。
一人で転職活動するより、業界に詳しい第三者へ相談する方法もある
歯科業界は医院によって働き方の差がかなり大きい業界です。
同じ「歯科衛生士募集」でも、
- 予防中心なのか
- アシスト中心なのか
- 担当制なのか
- ノルマがあるのか
- 教育制度があるのか
- スタッフ同士の関係性はどうか
などによって働きやすさは大きく変わります。
自分一人で求人情報を比較していると、「給与が高い」「家から近い」といった分かりやすい条件だけで選んでしまいがちです。
転職で同じ悩みを繰り返したくない場合は、歯科衛生士の働き方や業界事情に詳しい第三者へ相談しながら、自分に合う条件を整理する方法もあります。
D.HITでは、歯科衛生士に特化したキャリア相談や人材紹介を行っています。
「今の医院を辞めるべきか分からない」という段階でも、まずは自分が何に悩んでいるのかを整理するところから始められます。
歯科衛生士を辞めたいか、このまま続けるか迷ったときの選択肢
「辞めたい」と思ったとき、必ずしも歯科衛生士そのものを辞める必要はありません。
今の医院が合わないだけなのか。それとも、臨床そのものから離れたいのか。
ここを整理すると、次に選ぶべき道が見えやすくなります。
歯科医院を変えるだけで解決する場合/歯科衛生士という職種自体が合わない場合
まず、「何がなくなれば今の仕事を続けられそうか」を考えてみましょう。
たとえば、
- 院長との人間関係がつらい
- スタッフ同士の雰囲気が悪い
- 残業が多い
- 給与が低い
- 教育体制がない
- 有給を取りにくい
といった悩みなら、職場を変えることで改善する可能性があります。
一方で、
- 臨床そのものから離れたい
- 患者対応を続けることがしんどい
- 歯科医院という働き方自体が合わない
- 別の仕事にも挑戦してみたい
という気持ちが強いなら、転院だけでは同じ悩みを繰り返す可能性があります。
「歯科衛生士を辞めるか、我慢して続けるか」の二択にする必要はありません。
資格を活かしながら、別の働き方を探す方法もあります。
歯科衛生士には臨床以外のキャリアもある
歯科衛生士の仕事というと、歯科医院で患者さんへ処置をする姿を思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし、資格や臨床経験を活かせる仕事は、それだけではありません。
たとえば、
- 歯科関連企業での商品説明・営業サポート
- 歯科医院向けのカスタマーサポート
- 歯科・医療分野の記事執筆や監修
- SNS運用やコンテンツ制作
- セミナー講師
- 介護・訪問歯科領域
- 歯科医院向けコンサルティング
- 在宅ワーク
など、経験を応用できる仕事があります。
D.HITの2026年調査では、87.7%が臨床以外のキャリアについて「全く知らなかった」または「存在は知っていたが具体的な方法は知らなかった」と回答しました。
一方、「臨床以外の選択肢を具体的に知ることは、生涯歯科衛生士として働き続ける可能性を広げると思うか」という質問には、99.2%が肯定的に回答しています。
つまり、「歯科医院で働けない=歯科衛生士としてのキャリアが終わる」と考える必要はありません。
自分がこれまで積み上げてきた知識や経験を、別の場所で使う方法もあります。
ただ、自分一人では「何が向いているのか」「今の経験で何ができるのか」が分からないこともあります。
そんなときは、転職先を探す前に一度キャリアそのものを整理してみるのもおすすめです。
D.HITの歯科衛生士向け1on1キャリアコーチングでは、現在の悩みや経験、得意なこと、今後の生活まで整理しながら、自分に合った働き方を一緒に考えます。
歯科衛生士の人手不足・辞めたいに関するよくある質問
最後に、人手不足の職場を辞めようとするときによくある疑問をまとめます。
人手不足の歯科医院を辞めたら、院長や同僚に恨まれませんか?
退職直後は、残ったスタッフの負担が一時的に増えるため、快く思わない人がいる可能性はあります。
ただ、それを理由に自分のキャリアや生活を無期限で後回しにする必要はありません。
早めに退職の意思を伝える、引き継ぎを行う、必要な手続きを守る。
自分にできる配慮をしたのであれば、それ以上の感情まで背負う必要はないでしょう。
歯科衛生士が「人手不足だから」を退職理由にするのは甘えではないですか?
甘えではありません。
慢性的な人手不足によって業務量が増えているのであれば、それが退職を考えるきっかけになるのは十分あり得ます。
ただし、円満退職を優先するなら、「人手不足だから辞めます」と直接的に伝えるより、
「今後の働き方を考え直したい」
「長く働き続けるために環境を変えたい」
など、自分を主語にして伝える方法がおすすめです。
辞めた後、また同じように人手不足の歯科医院へ転職してしまわないか不安です
その不安があるなら、求人票の条件だけで転職先を決めないことが重要です。
募集理由、スタッフ人数、定着率、診療枠、残業状況、有給取得状況、教育体制などを確認しましょう。
また、今の医院を辞めたい理由を整理しておくことも大切です。
「何となく今の職場が嫌」で転職すると、条件が似た医院をまた選んでしまうことがあります。
「次の職場では絶対に変えたい条件」と「妥協できる条件」を事前に言語化しておくと、職場選びの軸がぶれにくくなります。
まとめ|歯科衛生士の人手不足は、あなたが我慢して埋めるべき穴ではない
人手不足の歯科医院で辞めたいと思ったとき、
「自分が辞めたら迷惑がかかる」
「もう少しだけ我慢したほうがいい」
と考えてしまうのは自然なことです。
患者さんのことも、同僚のことも分かっているからこそ、簡単には辞められないのでしょう。
でも、歯科医院の人手不足は、一人の歯科衛生士が自分の生活やキャリアを犠牲にして埋め続けるものではありません。
2024年時点で、歯科衛生士の免許登録者は321,241人いる一方、実際の就業者は149,579人。就業割合は46.6%です。
D.HITの独自調査でも、130名のうち72名、55.4%が「転院ではなく、歯科衛生士という仕事自体を辞めたい、または実際に辞めた」と回答しています。
辞めたいと思うこと自体は、決して珍しいことではありません。
大切なのは、勢いだけで辞めることでも、限界まで我慢することでもなく、
- なぜ辞めたいのか
- 職場を変えれば解決するのか
- どんな働き方なら続けられるのか
- 臨床以外の道も考えたいのか
を一度整理することです。
「今の医院を辞めたい。でも、その後どうしたいのか分からない」
そんな状態でも大丈夫です。
D.HITでは、歯科衛生士に特化したキャリアコーチングや人材紹介を通して、転職するかどうかだけではなく、これからどんな働き方を選ぶのかまで一緒に整理しています。
辞めるか、我慢するか。
その二択だけで考えなくてもいいのです。
今まで身につけてきた歯科衛生士としての経験を、これからどこで、どう使っていくのか。
一度立ち止まって、自分のために考えてみてください。




