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患者さんとの信頼関係を築く声掛けのコツと実践テクニック

患者さんと良好な関係を築くことは治療を進める上でとても重要で、歯科衛生士としてのやりがいにもつながります。

しかし、患者さんと「何を話せばいいのかわからない」「雑談が苦手」「説明しても聞き流される」といった悩みを抱える歯科衛生士も少なくありません。

また、物販のノルマや自費率の向上を求めている医院では、責任やプレッシャーが重くのしかかるでしょう。「自費や物販をおすすめをしても患者さんから嫌な顔をされてしまう」「嫌な気持ちになるからおすすめができない」そういった相談も受けてきました。

私自身、もともと患者さんとのコミュニケーションが得意だったわけではありません。物販が営業っぽくなりすぎて嫌な顔をされた経験もあります。説明してもなかなか患者さんの行動が変わらず悩むこともありました。

しかし、カウンセリングや患者さんとの関わりを重ねるうちに「患者さんに興味を持つこと」の重要性に気づいたんです。

  • 患者さんは聞かれないと答えない
  • こちらから興味を持って質問すると、患者さんも本音を話してくれやすい

このことに気づいてからは、積極的に患者さんに質問し、何を求めているのかを理解しながら対応するよう心がけました。すると、コミュニケーションがスムーズになり、自然と信頼関係が築けるようになりました。信頼関係が深まることで、歯磨き指導や自費治療の提案も受け入れてもらいやすくなり、自費率や物販の売上にも貢献できるようになったのです。

大事なのは、患者さんが「歯医者は怖くない」「ここに来るのは楽しい」と思えるような環境を作ることです。

ここでは、患者さんとの信頼関係を築くための基本的な考え方や、具体的な声掛けのコツを詳しく解説します!

みなみ あんず
D.HIT編集部 みなみ あんず
歯科衛生士歴6年目の時に、結婚による引っ越しを機に勤めていた歯科医院を退職。 「家族との時間を諦めたくない」「歯科業界で働く人の笑顔を増やしたい」と思い、フリーランス歯科衛生士に。 現在は臨床時代に培った経験をもとに、歯科衛生士ライターやコンサルタント・動画編集者として在宅メインで活動中。

なぜ患者さんとの信頼関係が重要なの?

信頼関係が、仕事の質を左右するからです!

信頼関係がないと…
  • こちらの説明を十分に聞いてもらえない
  • 予防や治療の必要性を理解してもらえない
  • ちょっとしたことで不信感を抱かれ、クレームやキャンセルが増える

  • 患者さんが遠慮してしまい、本音を話してもらえない

信頼関係が築けていないと、治療やメインテナンスの提案がうまく伝わらなかったり、患者さんが不安を抱えたまま、通院をやめてしまったりすることもあります。患者さんとの信頼関係が築けると、どう変わるのでしょうか。

信頼関係があると治療がスムーズに進む

たとえば初めて行った美容室で、こんな経験ありませんか?

  • 自分の希望をうまく伝えられるかな…
  • 担当さんは感じがいい人かな…
  • 美容師さんと何を話そう…
  • もし失敗されたらどうしよう…

初めてだと、わからないことが多く不安で緊張しますよね。まだ信頼関係のできていない美容師さんに「こんな髪型似合いますよ!」と言われても、私の何を知ってるの?って思いませんか?

歯科医院も同じです。信頼関係がないと、患者さんは不安を感じながら治療を受けることになりますし、歯科衛生士が治療の必要性を説明しても、聞き入れてもらえないことがあるんです。

まして、歯科医院は美容室と違って医療現場。しかも歯は一度削ったら元には戻りません。そして、痛みや不快感を感じて来院される方が多いので、慎重な気持ちの方がほとんどです。

予防のための歯磨き指導をしても、「はい、わかりました」とその場では答えても実際には実践しない患者さんも多いです。信頼関係がないと重要性が伝わらず、「どうせやっても意味がない」「自分には無理」と思ってしまうからです。

でも信頼関係があると、「この人が言うなら試してみよう」という気持ちになり、行動につながりやすくなります。患者さんはこちらの説明を素直に受け入れてくれますし、治療や予防に前向きに取り組んでくれるようになります。結果として、治療の進行がスムーズになり、より良い結果を得やすくなるのです。

リピーターや自費契約が増える

信頼関係が築けると、患者さんは「この人になら任せたい」と思ってくれるようになります。これは、歯科衛生士の施術技術だけでなく、対応の仕方や会話の積み重ねによって生まれるものです。処置の前に必ず説明をするよう徹底することで、「ここなら安心して通える」と思ってもらえたら、継続して定期検診にきてくれるようになります。

経験上、歯科恐怖症の患者さんでも、信頼関係を築くことができると次第に治療に対する抵抗感がなくなり、不安やストレスが取り除かれ、定期的に通ってくれるようになります。初診で「歯医者が怖くて仕方なかった」と泣いていた患者さんが、治療後には「痛くなくて安心した」と涙を流したこともありました。

患者さん自身が口腔ケアに前向きになり、歯科衛生士の指導を素直に受け入れてくれるので、自費のクリーニングやホワイトニングなどの提案にも前向きになってもらいやすいです。「◯◯さんが勧めてくれるならやってみようかな」と思ってもらえることが増え、自費契約率の向上につながります!

患者さんの行動や意識が変わる

信頼関係ができることで、患者さんの行動にも大きな変化が生まれます。

「怒られるかもしれない」と思うと、患者さんはなかなか本音を話せないもの。でも時間をかけて関係を築いていくことで、「実は痛くなかったら歯医者に行こうと思わなかった」「定期検診ってどうやって予約すればいいかわからなかった」など本音を話してくれるようになっていきます。

「忙しくて歯磨きをちゃんとできなかった」と素直に話してくれたら、こちらも「では、忙しくてもできる方法を一緒に考えましょう」と提案できますよね。

歯科の知識がないために「歯の大切さ」を実感できていない患者さんも多くいます。日本は世界的に見ても歯磨きの時間が長い国ですが、歯周病の患者数は決して少なくありません。それは、正しい歯磨きの方法や定期検診の重要性を十分に教わる機会がないからです。だから、「歯を大切にすることが全身の健康を守ることにつながる」と知ることだけでも、患者さんの意識は大きく変わります。

こうした変化を生むためにも、患者さんとの信頼関係を築くことは不可欠なんです。ただ治療を提供するだけでなく、患者さんの気持ちに寄り添い、適切な言葉をかけ、安心できる環境を作ることこそが、歯科衛生士の大切な役割なのです。

仕事のやりがいや楽しさが向上する

患者さんとの会話がうまくいかないと、「私の説明が下手なのかな?」と自信をなくしてしまうことがあります。歯磨き指導をしても聞き流されてしまったり、提案した治療や物販を断られたりすると、「自分の言い方が悪かったのかも…」と落ち込んでしまうこともあるでしょう。

何を話しても患者さんの反応が薄いと、次第に積極的に話しかけるのが怖くなり、コミュニケーションがますます難しくなってしまいます。私自身、最初の職場ではそうでした。先輩たちのようにやってみてもうまくいかず、毎回断られるから自信がなくて上手くおすすめできなくなっていく…まさに負のスパイラル。これを断ち切るためには、「まず信頼関係を築くことが大切だ」と意識し、実践することが必要でした。

患者さんとの信頼関係が深まると、歯科衛生士の仕事はもっと楽しくなります!

患者さんから感謝の言葉をもらえたり、「あなたがいるからここに通っています」なんて言われたりすると、大きなやりがいを感じますよね。信頼関係があることで、仕事のモチベーションが上がり、より良いケアを提供しようという気持ちも生まれるんです。

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患者さんとの信頼関係を築くための基本的な考え方

信頼関係を築くには、患者さんの立場に立ち、安心感を与える接し方が欠かせません。たとえば笑顔で接する、目線を合わせる、わかりやすく説明するなど、そんな小さな積み重ねが、信頼につながります。

また、患者さんに寄り添いながらも、「どうしたら治療を受け入れてもらいやすいか」「どう伝えたら患者さんの行動が変わるか」を考えながら接することが重要です。

患者さんに興味を持つ

患者さんと良好な関係を築くためには、単に優しく接するだけではなく、患者さんが「この人は自分のことをよく見てくれている」「自分のことをちゃんと考えてくれている」と実感できる対応を心がけることが大切です。そのためには、患者さんに寄り添い、興味を持って関わる姿勢が欠かせません。

たとえば、前回の会話を覚えておいて「〇〇さん、前回おっしゃっていたお仕事の忙しさは少し落ち着きましたか?」と話しかけるだけで、患者さんは「ちゃんと覚えてくれているんだ」と感じ、信頼感が増します。

「興味を持つ」と言ってもいきなり「趣味はありますか?」など聞くのではなく、持ち物や服装、天気など自然な話題から会話を始める方がリラックスして話せます。「ただの患者さん」としてではなく、「一人の人」として関心を持つことで、距離がぐっと縮まりますよ。

どうしても患者さんに興味が持てなかったり、何て声をかけていいかわからない人は、患者さんのことを、「大事な人の親やご家族」と思って接してみるのもおすすめ。そうすると、意識が変わっていろんなことに気がつくようになると思います。

患者さんと目線を合わせる

歯科医院ではマスクをしていることが普通なので、患者さん側が歯科衛生士の表情を読み取るのは難しいものです。目だけしか見えない状況で、どのようにすれば圧迫感を感じさせないかというと、それは目線の高さです。

診療台の上にいる患者さんからすると、上から話しかけられると圧迫感を感じることがあります。そのため、できるだけ目線を合わせながら話しかけることで、安心感を与えることができます。診療前のカウンセリングや説明の際には、椅子に座って患者さんと同じ高さになるようにするだけでも、印象は大きく変わります。

せっかく目線の高さを合わせても、睨んでしまっては意味がありません。ではどうすればよいか?鏡を見ながら笑ってみてください。多くの人は笑うと目が少し細くなりますが、口だけで笑って目が笑っていないと、マスクをつけると笑顔が伝わりにくいです。私は鏡を見ながら研究して、少し目を細めてちゃんと笑っているように見える目の形を見つけました!仕事中は、ほとんどその顔をして患者さんの対応をしていました。皆さんもぜひ、目だけの表情で怖くなっていないか?どうしたらちゃんと笑っているように見えるか?を研究してみてください!

患者さんの話をしっかり聞く(傾聴)

信頼関係を築くためには、患者さんの話をしっかり聞くことが欠かせません。皆さんも失恋したり、何か悩み事があった時…たとえば占い師などのプロに相談する人がいるかもしれませんが、歯科医院も同じです。信頼関係は築けてなくても、プロだから相談されているんです。

占いに行ったことがある人には共感してもらえると思うのですが、占いで「何でこんなに自分のことがわかるんだろう」と思うようなことを言われると、一気に信頼して自分のことを話してしまいませんか?私はそういうタイプです。笑

占いと似ていて、歯科医師や歯科衛生士は、患者さんの主訴やレントゲン、口腔内写真などの資料を集めて話をじっくりと聞き、適切に反応する必要があります。そうすることで、「この人は自分のことを理解してくれる」「口の状況がわかるなんてすごい!」と感じ、信頼してもらうことができるのです。

多くの患者さんは、歯科医院や歯科治療に対して不安や疑問を抱えていますが、それをすべて言葉にできるわけではありません。

たとえば、患者さんが「最近歯がしみるんです」と言ったとき。「それはつらいですね」と共感しながら話を掘り下げていくことで、より詳細な情報を聞き出すことができます。詳細な情報がないと正しい診断ができない場合もあるので、ただ話を黙って聞くだけでなく、会話の中で「情報を引き出す」必要があります。そのためには、頷きや相槌を適度に入れながら、患者さんが安心して話せる雰囲気を作ることが大切です。

安心感を与える言葉を選ぶ

いきなりですが、皆さんはどんな時に安心しますか?私はクラシックやリラクゼーションで流れるような音楽を聞いたり、入浴したり、肌触りの良いものを触っている時に安心します。ゆったりした気分で、暖かくて、気持ちが良いというような状態ですね。

対して歯科医院はどうでしょうか?まぁ室温はちょうどいいかもしれませんが、気持ちは良くありませんし、歯を削る音や機械の音は決して耳障りの良い音ではありませんよね。歯科衛生士として働いていれば慣れてしまいますが、患者さんからすれば、工事現場の付近に行くと不快に感じるのと同じような感覚でしょう。ずっと口をあけているのも大変ですよね。

そんなリラックスできない場所で、患者さんの不安を和らげ、治療を前向きに受け入れてもらうためには、せめて安心感を与える言葉を選びましょう。歯科衛生士がどのような言葉を選び、どのように伝えるかがとても重要です。

患者さんに安心感を与える声掛けのコツ

安心感を与える声かけ…と言っても実際にどのようにしたらいいかわからないという声も多いので、診療中、歯磨き指導、日常の雑談といった場面ごとに具体的に例を挙げながら、声掛けのポイントを解説します!

診療中の声掛け – 事前に具体的に伝える

歯科治療に対して不安を感じる患者さんは多く、特に何をされるのかわからないまま治療が進むと、恐怖心が増してしまいます。そのため、治療中の声掛けは非常に重要です。

ポイントは、「前もって具体的に伝える」ということ。

たとえば「今から〇〇をしますね。少し冷たい風が当たりますよ」というふうに、これから起こることを事前に伝えることで、患者さんは心の準備ができ、不安を和らげることができます。

痛みに関しても、「痛くないですよ」と言うよりも、「痛みがあればすぐに対応しますので、遠慮なく教えてくださいね」と具体的に伝えるほうが、患者さんは「もし何かあっても対応してもらえる」と感じ、安心しやすいです。

「何か不安なことはありませんか?」と前もって聞くことで、患者さんが気軽に相談できる環境を作ることができます。患者さんが不安な気持ちことを話してくれたら「大丈夫ですよ」「問題ありません」といった曖昧な表現ではなく、「〇〇なので、大丈夫ですよ。もし△△だったら◯◯しますね」などなるべく具体的に伝えることで、患者さんも納得しやすくなります。「詳しく言ってもわからないだろう」と説明を端折るのは厳禁です。

このように、ちょっとした声掛けの工夫が、患者さんの治療への前向きな気持ちを引き出すことにつながります。相手の立場に立って、どのような言葉が伝わりやすいかを考えることで、より信頼を得ることができますよ!

歯磨き指導・自費の説明の声掛け – 男女別のアプローチ

歯磨き指導や自費治療の提案を受け入れてもらうためには、話し方や伝え方に工夫が必要です。特に、性別によって受け入れやすい声掛けのスタイルが異なるので、お伝えしたいと思います。

男性の患者さんは、わからないことがあっても「わからない」と言いづらい傾向があります。そのため、「この使い方を紹介してもいいですか?」と許可を取る形で話を進めると、受け入れてもらいやすくなります。また、忙しい男性には「本当は1日3回が理想ですが、最低1日1回はしっかり磨いてみてくださいね」と、現実的な選択肢を提示することも有効です。

女性の患者さんには、会話形式で「この使い方知ってますか?」と疑問形で投げかけると、興味を持ってもらいやすい傾向があります。また、理想のケア方法を伝えたうえで「この中でできそうなことはありますか?」と問いかけると、自分ごととして考えてもらいやすくなります。

すべての人に当てはまるわけではありませんが、参考にしてみてくださいね。

褒めて伸ばす!

老若男女問わず大切なのは、患者さんはとにかく「褒めて伸ばす」こと!

子どものうちはまわりの大人から褒められる場面って多いですが、大人になると褒められる機会ってあまりないですよね?人は、褒められると嬉しいもの!大人であっても同じです。

歯科医院でのどんなことも、歯科衛生士の私たちには「当たり前」でも、患者さんにとってはそうではありません。行動するだけで大きな一歩なのです!

私は、たとえば5年以上通院が空いた方には「久々の歯医者、勇気がいりませんでしたか?」と声をかけます。そうすると患者さんが心を開いてくれ、話してくれるようになることもあるのでおすすめです。決して「5年も空いたらダメですよ」なんて責めるようなことを言ってはいけません。まずは「歯医者に行こう」と思ってくれたこと、そこから調べて、予約して、時間を作って来院してくれたこと、痛みや怖さを感じながらも歯医者に来てくれる患者さんを褒める気持ちで診療すると、自ずと関わり方も変わってくるのではないでしょうか?

できていない点を指摘する場合は1回につき1つまでと決め、それよりも、できている部分を積極的に褒めることで、モチベーションを維持してもらいやすくなります!

雑談のコツ – 距離を縮めるための自然な会話

患者さんとの雑談なんて必要ないと考える人もいるかもしれませんが、雑談は信頼関係を築くうえで欠かせないと私は思っています。しかし、「雑談は苦手…」「何を話せばいいのかわからない」「変なことを言ってしまうのではないか」と不安を感じる人も多いでしょう。

難しいと感じる人は、まずは天気や季節、持ち物や状況などの話題を振ってみましょう。

  • 「今日は寒いですね!雪降ってませんでしたか?」
  • 「そのバッグ素敵ですね!」
  • 「お仕事帰りですか?」

など、自然な会話から始めると患者さんもリラックスしやすいです。いきなりプライベートな話をしなくても、スムーズに会話を広げることができますよ。仕事の話、天気の話などは患者さんも返事がしやすそうですので、参考にしてみてくださいね。

診療中の会話では、患者さんが返事をしやすいように、「はい」か「いいえ」で答えられる質問を意識することが大切です。たとえば、「最近お忙しいですか?」と聞くと、患者さんは簡単に答えやすく、そこから話が広がることが多いです。自然な流れでお子さんの話や、推しの話なんかができると一気に距離が縮まりますよ♪

自費率・物販率アップにつながる信頼関係構築の秘訣

歯科衛生士として患者さんと信頼関係を構築することは、患者さんの健康意識向上だけでなく、自費診療の契約率や物販の売上にも直結します。

接触回数を増やすことで、関係を深める

人は接触回数が増えるほど、相手に対して親しみを感じる傾向があります。これは「単純接触効果」と呼ばれ、営業やマーケティングの分野でも活用されている心理学的な法則です。

特に初診の患者さんは緊張していることが多いので、定期的に顔を合わせていくことで、少しずつ警戒心が薄れ、安心してもらえるようになります。定期検診の患者さんには「前回のクリーニングから歯の調子はいかがですか?」と聞くことで、「この人は私のことを覚えてくれている」と感じてもらえます。

担当制であれば自然と同じ患者さんと関わることができますが、担当制でない場合でも積極的に関わる努力が重要です。たとえば、患者さんが来院した際や診療室に案内する際に軽く声をかけたり、会計時に「今日はお疲れさまでした。次回もよろしくお願いします」と一言添えるだけでも印象が変わりますよ。

売り込むのではなく、情報提供という意識を持つ

歯科衛生士の中には、「物販や自費診療を勧めるのが苦手」という人も多いですが、それは「売り込む」という意識があるからかもしれません。しかし本来の目的は、患者さんの健康を守るために必要な情報を提供することですよね。

たとえば、患者さんの口腔状態に合わせて、「今こういう状態なので、この歯ブラシを使うと歯ぐきの状態が改善しやすくなりますよ」と伝えると、患者さんは「押し売りされている」のではなく、「自分にとって有益な情報を教えてもらっている」と感じます。

また、「こうしたほうがいいですよ!」と断定的に話すのではなく、「こういう方法もありますが、◯◯さんのライフスタイルに合いそうですか?」と問いかける形にするのも有効です。患者さん自身が選択したという感覚になり、納得感を持って受け入れてもらいやすくなります。

物販や自費治療の提案は、「売り込む」のではなく、あくまで「患者さんにとって最適な選択肢を提示する」という意識を持って取り組むことで無理なく提案できるようになります。

「コミュニケーション=情報提供」と考えられるようになれば、セールスの苦手意識もなくなり、より自然に患者さんと関われるようになります。信頼関係も構築され、自然と成果が出るようになりますよ。

価値観に応じたアプローチで自費率を向上させる

自費診療や物販を提案する際には、単に商品のメリットを伝えるだけではなく、患者さんの価値観に合わせたアプローチが重要です。

歯科医院で販売している歯科専売のケアグッズと効能は違えど、ドラッグストアなどでも同じカテゴリーのものは購入可能です。歯科専売の方が良いものだとしても、価格によっては患者さん自身が購入したいと思わないこともあります。

提案が断られたとしても、それは患者さんの価値観に合わなかっただけであり、歯科衛生士としての対応が悪かったわけではありません。

「費用をかけてでも歯をしっかりケアしたい」「長く使えるものを選びたい」と考える患者さんには、補綴や高品質なケア用品のメリットを伝えると、納得して選んでもらいやすくなります。

一方で、どんなに良いものでも「お金をかけたくない」「最低限のケアができればいい」と考える人も一定数存在します。そのような患者さんには、無理に提案するのではなく、「選択肢としてこういう方法もありますよ」と伝え、最終的な決定権を患者さんに委ねることで、押し売りと感じさせずに興味を持ってもらいやすくなります。

まずは、患者さんの価値観を知ることが大切ですね。

私は、値段ごとにおすすめをして患者さんの予算感をチェックしていました。まずは価格が低く、かつ患者さんに必要なものから勧めてみます。例えば歯ブラシや歯磨き粉、フロスなどです。患者さんの反応を見つつ、もう少し高額なものの情報提供をしていきます。歯磨き粉やマウスウォッシュなどは、価格が高くても数ヶ月持つものもありますよね。お勧めする時は、価格+どのくらいの期間使えるのかもお伝えすると良いです!

歯磨き指導や自費治療の説明は、患者さんの理解度や受け入れやすさを左右する重要なポイントです。ただ一方的に指導をするのではなく、患者さんが自分ごととして考えられるように工夫することが大切です。

まとめ:信頼関係を築けば、診療もスムーズに進む

患者さんとの信頼関係を築くことは、歯科衛生士としての仕事の充実度を大きく左右します。単なる治療の提供者ではなく、「患者さんの健康を支えるパートナー」として関わることで、仕事のやりがいも深まります!

信頼関係がないと、患者さんは治療や指導を受け入れにくくなり、結果的に思うような成果が出せず、歯科衛生士としての自信も揺らぎがちです。患者さんとの距離を縮め、安心感を与えながら適切なコミュニケーションを取ることで、患者さんの行動は変わり、治療の成果も向上します。

実際に、信頼関係を築けた患者さんから「話しやすい」「またお願いしたい」と言われることは、何よりも励みになります。自分の説明やアドバイスで、患者さんが納得して治療を受けてくれること、前向きに歯をケアしてくれるようになることは、歯科衛生士としての成長を実感できる瞬間でもあります。

患者さんとの関係を大切にし、日々の診療の中で少しずつコミュニケーションを工夫していくことで、仕事のやりがいも大きく変わっていくはずです。信頼関係を築くスキルは一朝一夕で身につくものではありませんが、意識して取り組むことで確実に成果が表れます。

私の中で特に大事だと思うことは、患者さんに興味を持つことと質問をして話してもらうこと!

この記事が、患者さんとのより良い関係を築くためのヒントとなり、歯科衛生士としての自信につながることを願っています。患者さんとのコミュニケーションを楽しみながら、日々の仕事を充実させていきましょう!

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