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歯科衛生士が“副業歯科特化ライター”になるまでの最短ルート|未経験から案件獲得までの実体験とコツ

歯科医院に勤めて十数年。新人教育もしているし、後輩の代わりにクレーム対応だってやっている。セミナーで学び、技術も上がっているはず。…なのに、収入はここ数年横ばい。昇給は少なく、ボーナスも1か月分だけ…「私、もう少し貰ってもいいんじゃないの?」

歯科衛生士として働いていて、そんな本音はありませんか?

給与は変わらないのに、仕事だけ増えていく…それが、多くの歯科衛生士の現実。私自身、「評価=給与」に直結しない現実を受け入れている自分に、正直ウンザリした過去があります。

そこで私が変えたのは、“職場”でも“院長の機嫌”でもなく、収入のつくり方でした。

副業歯科ライターとして、もう一本の柱を立てたんです。

これは、「院外に逃げる」「歯科衛生士を辞める」…そういう話ではありません。実は、webライターとして求められる言語化のスキルは、歯科医院内での価値向上においても、武器になるんです。

肩書きは同じ「歯科衛生士」のままでも、価値の出し方を変えれば、働き方の選択肢は増やしていけます。

在宅ワークとしてwebライターに惹かれている方のために、実際にライターとして実績を積んでいる私の経験をもとに、未経験初案件継続化までのリアルなプロセスと、しっかりと成果に繋げた方法を具体的にお話しします!

miu
D.HIT編集部 miu
新卒から7年半同じ歯科医院勤務していましたが、自分の人生の可能性を広げたく退職し『フリーランス』に! 現在は、歯科衛生士として訪問歯科メインに複数の歯科医院と契約、また歯科に特化したライターとして歯科関連の会社などで記事を執筆しております。

歯科ライターは需要が高い!専門知識が強みになる理由

歯科ライターと、一般ライターとの違いとは何でしょうか?

医療・歯科領域はYMYL(Your Money or Your Life)と言われる分野になります。YMYLとは、その情報が人の“健康・安全・お金・権利”などに大きく影響しうる話題のことを指します。この分野の誤情報はリアルな被害に繋がりやすいため、検索エンジン(Google)が品質を厳しく評価しています。

つまり、この分野で記事を書くにあたっては、正確さと信頼性が第一条件。個人の趣味のブログや、カフェの紹介ブログとは、求められる質が違うんです。

そこで必要とされる人材が、歯科衛生士という専門家のライターなんです。

一般ライターでも、丁寧に調べれば歯科関連の記事を書くことはできますが、用語の定義や臨床ニュアンスの“わずかな差”が出てきやすいもの。そうすると、一気に信頼が揺らぎます。

たとえば「クリーニング=歯石取りだけ」と誤解していたり、「知覚過敏=むし歯の初期」と混同したり…このように、現場ならあり得ないミスが起こりがちです。歯科医院のホームページを見ていても、歯科業界の人間からすると違和感のある説明や表現をしていることが、正直、結構あります。

現場経験のある歯科衛生士なら、より正確で、解像度の高い記事が書けます。

歯科知識があるのはもちろん、臨床現場で患者さんの質問に答える立場にいるので、ターゲットの気持ちを想像しやすいというのも強みです。たとえば「痛くないホワイトニング」「八重歯はマウスピースで動く?」「インプラントは何年もつ?」など、検索する人達の意図を理解できるからこそ、読みたい順に・不安が解ける順に・行動が起きる順に、しっかり説明をすることができるわけです。

さらに、器具や手技の文脈(スケーリングとSRP、エアフローの適応、アタッチメントの役割、保定装置の種類)をズレなく噛み砕けるため、監修・修正も最小で済み、納品までが速い=クライアントのコストを下げることにもつながります。

Webの評価軸であるE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を具体化できるのは、現場を知っている歯科衛生士だからこそ。結果として、記事からの離脱率は下がり、同意形成と予約行動につながる記事を作成できます。

また、歯科ライターの守備範囲は歯医者だけではありません。

具体例を挙げると…
  • 患者向け記事…痛み・費用・期間・リスクなど、読者(患者さん)の「知りたい」や不安を解消
  • 同意書・FAQ…専門語→患者語への翻訳で説明時間短縮&クレーム減
  • 院内マニュアル
  • 採用・ブランディング…理念・教育体制・評価基準の言語化で応募の質を向上
  • 製品・学術コンテンツ…適応・禁忌・操作のポイントを臨床目線で整理

このように、院外の広報と院内の業務改善の両方でも需要があります。

歯科衛生士ライターとして活躍していくには、専門知識は単なる“知っている”ではなく、“伝わる”に変換して初めて価値になります。歯科衛生士の現場経験は、“伝わる”への変換の精度と速度を底上げする最強の要因となり、ライターとしての私の最大の強みになりました

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私が歯科ライターになろうと思ったきっかけ

私も元々は、一般歯科クリニックで正社員勤務の歯科衛生士でした。

診療準備、チェアサイド、片付け、書類…毎日毎日決まった仕事を淡々とやりながら、院内が回るよう先回りし、クレーム対応は後輩の代わりに引き受け、教育のための残業も当たり前の日々…新人教育を任されても、インビザラインの担当になっても、手当はゼロで、給料は変わりませんでした。「仕事量と収入が合っていない気がする」という違和感だけが、年々大きくなっていきました。

直接のきっかけは、コロナによる休診でした。仕事は休みになり外にも出られない状況で、正直、暇を持て余していたんです。「ちょっとお金稼げるものないかな〜」と調べて出会ったのが、webライターという仕事でした。

当時ライターの経験はありませんでしたが、歯医者での臨床現場で、患者さん向けの説明メモ(スライド)を勝手に作成してカウンセリング時に使用していたので、言葉でわかりやすく伝えることには自負がありました。また、カウンセリングや治療の説明中に患者さんが腑に落ちた顔をした瞬間、「伝えられることの嬉しさ」を感じていました。

そういった経験から、「伝えることは向いているかもしれない!」と思ったのが、webライターを始めるきっかけになりました。

でも実は、始めのうちは歯科専門でやるつもりはなく、一般的なwebライターとして活動を始めました。歯医者で正社員を続けながら、まずは仕事終わりの時間で小さく始め、出退勤中や帰宅後にスマホで完結する働き方は、まさに副業にぴったり。歯科衛生士をしながら、お小遣い稼ぎになりました。

ただ、ライターの単価って、ピンキリで…続けるうちに、「こんだけ頑張っているのに、報酬安くない?」と思い始めました。「なんとか、単価を上げたい!でも、実績はまだまだ少ないし…無理なのかな〜」なんて思いながら、いつものように仕事を探していた時…

『インビザライン 研修ブック作成』という、私の超得意分野の仕事を見つけたんです!!

それまで、webライターの仕事と歯科衛生士が全然結びついておらず、まったく関係ないと思っていた私。この時に初めて、「歯科関連の記事もあるのか!」と知ることになりました。

ちなみにこの仕事は無事に契約でき、インビザラインの研修ブック作成をしたのですが、驚いたのが、資料を作成していてすごく楽しかったこと!現場で積んできた経験があるからこそ、これをインビザラインの研修で役立ててほしい!と思って、一般の記事よりも気合が入りました。

症状・治療・費用・期間・リスクなど、歯科では「知るだけ」では足りず、「理解して選べる」までがゴール。記事にする過程でエビデンスを整え、比喩や図解を考えることは、そのまま、院内の説明力や教育資料の質にも返ってきます。

つまりこれは、副業でも院内でも活かせるスキルになる!と確信しました。

そしてもう一つ、率直に驚いたのが、単価の高さ

歯科関連の記事や資料作成って、単価がめっちゃ高いんです。

参考までに…私がそれまでに執筆していた一般記事は、文字単価0.1円〜 が基本でした。つまり1000文字書いて、100円

これが歯科の記事になると、ライター実績がなくても文字単価1円〜 の募集があります。つまり、1000文字の記事で、1000円です。

実績なしの初心者ライターで、単価が10倍違う!

こんな魅力的な単価設定はないですよ。この単価の高さは、医療職だからこそ。専門知識が必要だから、歯科衛生士の資格を持っているというだけで、価値になるんです!

「だったら、ライターの仕事も歯科に特化して、実績をあげたりスキルアップしたりした方がいいのでは?」そう思い、そこから一般記事の執筆はやめて、歯科特化に路線変更しました。

先ほど言ったように、医療や歯科の記事は、YMYL領域で正確性が命です。臨床のニュアンスや禁忌の線引き、広告表現のコントロールまで踏み込める書き手は多くはいません。だからこそ一般のwebライターより専門単価=高単価になりやすいですし、監修・取材・院内マニュアル作成などへ広がるほど、継続案件で安定もしやすくなります。

歯科ライターの魅力!
  • 現場で“伝わる”を作れた手応えが、文章の価値に結びつく
  • 好きなこと(歯科)について、読者と医院の役に立つ形で発信できる
  • 専門性で単価が高い
  • 受注先によって、継続を期待できる

これは時間を切り売りするのではなく、経験値と再現性に対価がつく働き方だと気づきました。

ここから先は、私が実際にやった経験を整理→テーマ化→提案→継続獲得までのステップを、体験談語りながら具体的に解説していきたいと思います。

未経験から案件獲得まで!歯科ライター初期のリアル体験談

コロナ時期に、「暇になったから、何かできないかな〜」ここが、私が踏み出したライターへの0→1の瞬間でした。

そして、まず考えたのは「どうやって始められる?」ということ。とりあえずは、Googleで「副業 やり方」と検索しました!

調べた結果わかったのは、まずは実績を作ること。そのために、クラウドソーシングに登録する、というルートでした。そこで最初に、3つのことをしました。

駆け出しWebライターとしてやった3つのこと
  1. クラウドワークスに登録
  2. ポートフォリオ作成
  3. とにかく応募しまくる

①クラウドワークスに登録

まずはサイトに登録し、プロフィールを充実させていきます。始めた当初は「歯科衛生士」を出していく意味はないと思っていたため、歯科勤務は記載せず、副業としてwebライターをしていることを記載しました。

【納期厳守・構成から対応・連絡12時間以内に返信

この信頼キーワードを前面に出していきました。

実績もない私に、出来ることや魅力になることはなんだろうかと考えた時、「クライアントが仕事を頼みたいと思う相手=当たり前のことを当たり前にする人だよな〜」そう思ったので、『実力はわからないけど、それ以外は良い人』になるように、プロフィールを充実させていきました。(でも、嘘はついちゃいけませんよ!)

②ポートフォリオ作成

さて、ポートフォリオとは、なんでしょうか?歯科衛生士になって、聞いたことない言葉…。

ポートフォリオとは、「私はこういう記事を、こういう品質で、こういう進め方で書けます」ということを一目で証明する履歴書や職歴書のようなものです。

ライター案件では、ポートフォリオを提出してほしいと言われることが、99%!(※実績がなくても、必要です!)

採用側は「雰囲気」ではなく「再現性」を見ます。だから“盛る”より“見せ方の設計”が超重要になります。

私の場合は、最初はGoogleドキュメントで作成し、途中でnotionに変更しました。相手に渡せる形であれば、どれを使っても大丈夫です。強いて言うなら、PDFにできると便利かもしれません。

ポートフォリオの内容
  1. 自己紹介
  2. 副業での対応時間
  3. 進め方の提示
  4. 使用できるツール
  5. 作品集

自己紹介

webライター始めたては名前と、副業への意気込みのみでしたが、歯科特化ライターを目指したタイミングで

  • 歯科衛生士歴
  • 得意領域(矯正・予防・訪問・小児 など)

を記載しました。できるだけ細かく、歯科医院での仕事内容を記載しておくと、頼まれやすくなります。

副業での対応時間

  • 連絡対応時間帯
  • 活動時間
  • 納期日数

歯医者で正社員をしていて、副業としてやっていることをしっかり明記します。連絡が取りづらいように見えてしまうかもしれませんが、これでも依頼は来るので、安心してください。むしろ、ちゃんと書かずに連絡が取りづらい状態の方が、信用を失います。

進め方の提示

キーワードをいただき、リサーチ、構成案の提出など、自分がすることを記載しておきます。どういう手順で作業を行っておくのかを示しておくことで、頼みやすさが生まれます。

使用できるツール

連絡ツールとして、Slack・ChatWork・LINEなど、何を使用しているのか記載します。

納品形態は、Googleドキュメント・Word・PDF・WordPressなど。対応可能と言うよりも、使用したことのあるものを提示していました。最初はわからなかったので「ご希望の方法に対応できるようにいたします。」と注意書きに書いていました。使ったことがないツールも使い方を教えてもらったり、検索したりで、なんとか乗り切っていました。

作品集

3本くらいは、用意しておくと無難です。実績がない場合や実績を掲載できない場合でも、仮作品を準備しておくことで、実力を提示することができます。私の場合は、一般記事を書いていたこともあり、転職系の記事を3本用意していました。転職系にした理由は単純明快で、公募案件が多い(練習になるし、実績ができる)・読者の検索意図が見えやすい・競合の良記事が多くて型を学びやすいからです。

歯科ライターに特化した後、カウンセリングのスライド見本・患者さん向けのブログ記事を追加しました。さらにInstagramも始めました。InstagramのURLも載せておくとGoodです!

③当たって砕けろ!応募をしまくる

ポートフォリオまで作れたら、次は応募→テスト→初受注という流れになります。でも実績がないと、応募するのって緊張しますよね。でも、応募しないことには何も始まりません。参考までに、私の初案件獲得までのルートをご紹介します!

ずばり、当たって砕けろ!どんどん応募作戦です。最初のうちは、数打ちゃ当たるで、私は何十件か応募して、カフェの記事を1本ゲットしました。最初は単価や納期などはフル無視で応募していたので、そういった自分の条件を入れると難しいかもしれません。

1本実績ができたら、そのたった1本の実績を手に、その後もカフェのジャンルだけに絞り、クラウドワークスに出ているカフェ記事に片っ端から応募しました。同じジャンルの方が執筆しやすいですし、なんと言っても実績がある分、依頼に繋がりやすいです。

しかし、応募してもお断りされることもありましたし、サンプル記事だけ書いて、次に繋がらないこともありました…これ、結構メンタルきます。そう簡単に記事をたくさん書けるわけではないんだなぁと現実に落胆しつつも、「今はもっと実績がほしい!」と必死になって頑張っていました。

感覚的には、10件くらい応募して1件は依頼に繋がるような感じでしょうか。続けているうちに、どんどん確率は上がっていきました。

私は「歯科衛生士」を前面に出さず、一般ジャンルで数を回す作戦を実行しましたが、結果から言うと、これは半分当たり・半分ハズレ。

  • 当たり:公募案件が多くPDCAが速い。(構成→本文→修正→検収を体で覚えられた)
  • ハズレ:差別化が効きにくく単価が伸びにくい。単発で終わる。

悪いことばかりではないですが、今思うと最初から歯科特化にしていたほうが効率は良かったかな〜とは思います。

今思うと「失敗だった」と思うポイント

当時は初めてで何も分からないなりに一所懸命でしたが、今思うと、私的に「これ、失敗だわ」と思うポイントをいくつかまとめました。これから始める人はぜひ参考にしてくださいね!

低単価・無限修正の沼

ただでさえ単価が低いのに、修正が無限にくると、永遠に納品完了しないです…。全て受け入れていたら、クライアント先にも「なんでもしてくれる」と思われたのか、仕事を引き受けた後に「これも」「あれも」と仕事量が増えていったこともありました。最初の契約時に金額設定していると、金額は変わらず仕事量だけ増えていく現象になりました。

写真の追加

「H2(見出し)の下に写真を入れてほしい」と言われる場合があるのですが、これ、無料のフリー素材で探すと、いい写真を見つけるのにめちゃくちゃ時間がかかるんです。記事書くよりも、時間を取られていました。後々、写真ありだと追加料金を発生させてもいいということを知りました。

広告表現

広告で、使用していい表現って制限があるんです。知っていましたか?私は当時知らなくて、「この表現はダメです」「言い換えを」と修正が多かったのも、これが原因でした。

社会人ルール

歯科医院ごとに独自のルールがあるように、webライターをしていても、クライアントごとにルールがあります。連絡の仕方や記事のニュアンス・書き方など、最初は知らなくて当たり前なのでそれは少しずつ覚えていけばいいのですが、ただ、ここで1つ注意!それが「社会人ルールを歯科衛生士はあんまり知らない問題」です。これは、自覚しておくべきです。たとえば連絡の取り方1つにしても、メール文での常識を知らないと、クライアントから見て失礼な人だと思われることがあります。私の場合は、先方に「実績はなくてもいいけど、垣間見える常識のなさに信用が持てない」と言われたことがきっかけで、「私、常識ないんだ」と初めて自覚しました。会社員だと当たり前に教えてもらって身につくようなことが、歯医者では身につく機会がない…ということを知っておくべきでした。

いくつか私の失敗をまとめましたが、どれも事前に調べておいて情報として知っていれば対処できたことです。私は調べるよりも行動が先に出るタイプでしたので、失敗を繰り返しながら、進んでいきましたが…これから始める人にはぜひ知っておいてほしいと思います。

歯科ライターとして仕事を増やすためにやった2つのこと

歯科特化ライターになってからも、あくまでも「副業」としてやっていたこともあり、「今の私にできること」を中心に記事を執筆していました。ですが、webライターをしていくうちに、「SEO対策もできますか?」「HPやLPの広告やキャッチコピーもできますか?」など、スキル面での確認や要望が増えていきました。

「歯科衛生士だから書ける記事ではあるけど、それだけではダメで、webの世界ではもっと必要なスキルがある」と感じ、私は2つのスキルアップを図ることにしました。

  • SEOについて学ぶ
  • 得意分野を明確に!

意外と地味な徹底が、指名と継続を呼び、単発消耗から抜け出す最短ルートでした。「続くかな…」と不安な人ほど、まずはこの2つに絞って回せば大丈夫です。実績は“仕組み”で積み上がります。

SEOについて学ぶ

ライターを始めて数か月、クライアントに「SEO対策できますか?」と聞かれたのが最初でした。

SEO=Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)。一言でいえば、検索した人の“意図”に、正確で使える答えを“わかる順”で届け、見つけてもらうための設計です。

歯科のブログをホームページに載せる理由も、定期更新する理由も、実はすべてここに集約されます。記事を執筆することは、自己満足ではなく、目的に沿って設計して書く=集客導線を意識しなければなりません。

歯科医院のブログは、歯医者の思い出を語る場所ではないですよね。目的は、患者の不安を解決して、来院に繋げる。そういう場所です。

 

例えば…

「インビザラインって実際どう?」と検索した人が知りたいのは、だいたい次の4つになります。

①費用の目安

②期間と通院頻度

③痛みやリスク

④自分に向く/向かない

 

SEO対策とは、この順で先に答えられるページ構成に整えることです。患者さんにわかりやすい言葉で噛み砕き、インビザラインについての記事を作成していきます。

この時に「インビザライン」と検索した人の悩みが解決されているかが最重要です。そうすると、検索した人に「このページは役に立つ」と評価され、

露出(Google検索での上位表示)

→滞在(記事を読んでもらえる)

→選択(予約・問い合わせに繋がる)

…という流れで、記事が伸びていきます。

ブログ記事を一例に挙げましたが、記事を作成するのには目的が必ずあります。その目的を達成させるためには、記事を多くの人に見てもらう必要があります。そのためのSEO対策なんです。

また、歯科医院ブログで言うと、「とりあえず来院した人」ではなく、自分で一旦調べて納得して来院した人を増やしていくという目的もあります。納得して予約して来ているからこそ、初診来院時の信頼が得られ、ミスマッチが減り、チェアサイドの説明も短く済みます。結果、歯医者の現場がラクになるのが本質です。

SEOについては最初は私も「何をすればいいの?」状態でしたが、検索意図に先出しで答える構成と、YMYL領域としての安全運用(根拠・監修・表現コントロール)を徹底してから、依頼数と継続率が変わりました!

“書く前の設計”がSEOです。ここを押さえるだけで、記事の質も成果も段違いに良くなります。ライターとしての道を切り拓くのであれば、SEOについての勉強はしておいて損はありません!

得意分野を明確に!

歯科特化ライターとしてやっていくなら、歯科の中でもこの分野が得意!というのを明確にしておくのがおすすめです。

得意分野を明確にする7つの理由
  1. 受注率が上がる
  2. 単価が上がる
  3. 修正が減る
  4. 継続化しやすい
  5. 提案が刺さる
  6. 院内にも効く
  7. メンタルが安定する

受注率が上がる

「なんでも書けます」「一般的な歯科衛生士業務」などは、大きな枠で活動できそうな気もしますが…クライアントからすると、意外と頼みにくいもの。採用側は、「誰に頼めば“ハズさない”か」で選びます。「矯正×初診カウンセリング」「予防×術後説明」など用途ど真ん中を掲げるだけで受注率UP。“この分野ならこの人!”という「理由」で選ばれるようになりましょう!

単価が上がる

“なんでも屋”は「価格」で比べられます。得意分野の明確にしておくことで、価格競争からの脱出にもつながります。“誰でも書ける”から卒業し、代替が効きにくいライターになりましょう。監修や図解まで一貫できると専門単価に乗りやすいです。

修正が減る

用語・禁忌・言い換えの“型”が手元にあるから監修戻しが半減。修正のための往復が減ると、納品完了までのスピードがアップし、効率よく稼ぐことができます。

継続化しやすい

得意分野を明確化していると、同じ領域でテーマ群(クラスター)を提案しやすいです。(例えば、インビザライン→保定→アタッチメント→トラブルFAQ→費用の内訳…と連載化するなど)

提案が刺さる

その分野の専門家として、提案に説得力が生まれます。(たとえば「既存記事の検索意図ズレ」を具体的に指摘して、即解決案を出せるなど)

院内にも効く

得意分野の記事を執筆していると、院内での業務にも良い影響が出ます。すでに述べたように、記事を書くためにエビデンスを整えたり、比喩や図解を考えたりすることは、そのまま院内での説明力の向上に繋がります。同意書・院内FAQ・教育資料が同じ“患者語”の型で量産できるので、現場がラクになり、結果評価が上がることにも繋がるでしょう。

メンタルが安定する

意外ですが、仕事を断る基準ができる、というのもメリットです。自分の得意分野ではない記事を頼まれた時、「その領域は監修前提・取材必須です」と境界線を引くことができます。そうすることで、受ける仕事・受けない仕事を自分で選ぶことができ、自分のできることに注力できるようになるので、メンタルが安定します。

得意分野の明確化によって、私は“なんでも屋”を卒業し、「この領域ならこの人」と選ばれる側へ移行できました。

得意分野を言語化し、見本と型で可視化しただけで、受注率・単価・継続が伸び、修正は減って実質時給も良くなったのが嬉しかったです。得意の明確化は、webライターでのキャリアを一段押し上げるポイントです!

分野を絞ると仕事が減らない?

得意分野を明確に…とはいえ、「絞るのは怖い」「飽きない?」という声、めちゃくちゃ分かります。でも、よくある勘違いや誤解が外れると、一気に進みやすくなります!

ありがちな誤解
  • 絞ると仕事が減る?
    → いえいえ、実際は逆です!検索意図にドンピシャで当たるので、少数精鋭の依頼が濃くなります。 
  • 狭すぎて飽きそう?
    → 大丈夫です!同じ領域でも、読者(保護者/成人/高齢)×媒体(医院/メーカー)×形式(FAQ/同意書/ブログ)で幅はかなり広がります。

仕事は、減らないですし、むしろ私はこれで「インビザラインの記事ならmiuさんに」と言われて仕事がどんどん貰えるようになったので安心してください。自分ができることを相手に示すことで、仕事の依頼が止まらなくなります。

不安があるなら、矯正+予防+小児など隣接3領域まで枝を伸ばすと良いですよ!

歯科衛生士がライターになるなら歯科特化!

ライティングのスキルがなくても、患者説明を思い出しながら文章化していくことで記事へと変わります。もちろん、徐々にスキルアップは必要になってきますが、始めやすい副業・在宅ワークだと思います。

正直、私もモヤモヤしながら歯医者で働いていた正社員時代。給料は変わらないのに、責任だけ増える毎日で、仕事が楽しいとは思えなくなって…。でも今思うと、変えたのは「価値の出し方」だったなと感じています。ライターとして、院内でも価値を見出すことはできました。

現場で積み上げたことを記事にして、歯医者に来院する患者さん以外の方達にも届き、歯医者での悩みを解決していくのが、歯科ライターの仕事です。歯医者での経験がこんなにも役立ち、価値を上げてくれる副業は、自分のやる気にも繋がっていきました。

最初は、通勤中にポートフォリオを作り、クラウドワークスで応募を繰り返し…修正が続きすぎて落ち込む日もありました。でも継続し続けたことで、今があります。

歯科衛生士として現場で毎日やっている、カウンセリング・器具選択・一言の説明は、すでに価値です。文字にすれば、たくさんの人が知りたい情報として、届けることができます。

「webライターを目指したい!」「在宅ワークの武器を増やしたい!」と思うのであれば、肩書は歯科衛生士のまま、選ばれる専門職への道もいいかもしれません。自分の機嫌と生活を守れる収入の柱は、自分で作れる。私ができたなら、あなたもきっとできます!

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D.HIT編集部 miu
新卒から7年半同じ歯科医院勤務していましたが、自分の人生の可能性を広げたく退職し『フリーランス』に! 現在は、歯科衛生士として訪問歯科メインに複数の歯科医院と契約、また歯科に特化したライターとして歯科関連の会社などで記事を執筆しております。