オンライン歯科相談を始めたい歯科衛生士さん必見!オンラインでママさんの悩みに応える方法

子育て中のママから、こんな声を聞いたことはありませんか。

「歯が生えるのが遅い気がするけど、これって歯医者さんに行くほど?」

「歯磨きの仕方があってるかわからない。でも、誰に聞いたらいいか分からなくて…」

歯並びや仕上げ磨き、指しゃぶり、離乳食の進め方。どれも日常の中で気になるけれど、受診するほどでもないように感じて、そのまま不安を抱えてしまう。そんな人は少なくありません。

今、そんな悩みを自宅にいながら気軽に相談できる場として、「オンライン相談」を選ぶママが、増えています!

歯科衛生士の資格を活かして、「オンライン相談」を始めてみませんか?

オンライン歯科相談は、決して、特別なスキルがないとできないものではありません。日々の臨床で、患者さんの話を聞き、生活背景を考え、無理のないアドバイスをしてきた歯科衛生士だからこそできる関わり方があります。

この記事では、私の公務員時代の対面で行う相談の経験と、現在行っているオンライン歯科相談の実例をもとに、なぜ今オンライン相談が求められているのか、どんな悩みが多いのか、そして信頼される相談の進め方についてお伝えします。

「今の自分にもできそう」と感じてもらえるヒントを、ひとつでも持ち帰ってもらえたら嬉しいです。

sakura
D.HIT編集部 sakura
千葉県在住 歯科衛生士歴17年目
新卒で歯科メーカーに就職。その後、歯科衛生士として公務員に転職。 結婚・出産を経て、「自由な働き方がしたい」と考えてフリーランス歯科衛生士へ。  現在は、臨床をやりながら、スタッフ教育を含むコンサルタントやオンラインでの歯科相談をして活動中。

オンライン相談を選ぶママが増えている

新型コロナウイルスをきっかけに、子育て世帯の「相談の仕方」は大きく変わりました。

それまで当たり前だった対面のイベントや集まりが、急激に減った時期を覚えている方も多いと思います。

  • 子育て支援センター
  • 地域の子育て会
  • 保健センターでの相談会 ・・・などなど

これらは、以前までは「行けば誰かに聞ける場所」でした。

ところがコロナ以降、人数制限がかかり、人数把握のために予約制になり、場所によってはそもそもイベントが開催されないことも増えてきました。対面の場が減ったことで、誰に聞けばいいかわからず、相談したくてもできない…相談難民のような状態になったママも多くいたと思います。

私も以前は対面で歯科相談を受けていたのですが、

「行きたいけど、予約枠が取れない」
「兄弟がいるから参加できない」

そんな声を何度も聞いていました。

もし私が子育て中、気軽に相談したいなと思った時に、誰でもいつでも行けるはずの場所が予約制だったら…「面倒くさいし、子どもの機嫌もわからないし、予約できない」と感じたと思います。

私が公務員時代、対面で歯科相談をしていた時、特に多かったのは次のような悩みでした。

  • 子どもの歯並び、このままで大丈夫?
  • 指しゃぶり、いつまで様子を見ていい?
  • 仕上げ磨きが毎日大変!
  • 離乳食や食べ方が歯に影響しないか不安

どれも「今すぐ治療が必要」ということよりも、ちょっと誰かに確認したかったり、このままでいいのか知りたいという内容でした。「誰かに聞いてもらいたい」という気持ちが伝わってきたのを覚えています。

実際、対面の相談の中でいただいた声の中にも、

「本当は前から気になっていて、相談したかったんです」
「やっと来ることができました」

と話されるママも少なくありませんでした。それだけ、相談すること自体が大きな壁になってしまったのです。

 

また、いろんな時間帯で開催してほしいという要望がとても多かったです。私がやっていた相談会はだいたい平日の午前中、10時〜12時が多かったのですが、朝だとなかなか起きられない方、兄弟がいて準備が間に合わないという方、パパも一緒に聞きたいので土日に開催して欲しい…など、時間の融通をきかせて欲しいということはよく言われました。

印象的だったのは、一定数、遠方から来る親子がいたことです。私が勤務していた地域はとても広く、人口の多いエリアと少ないエリアの差が大きいところでした。中には片道40分もかけてきてくれた親子もいましたが、「近くに相談できる人がいなくて」「専門職に直接聞きたくて」とおっしゃっていました。

このようなニーズに応えるために、オンラインと歯科相談は、非常に相性がいいと感じています。

自宅にいながら、専門職とつながることができる。この選択肢が広がったことは、子育て世帯にとって大きな変化でした。

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オンライン歯科相談の魅力って?

オンライン相談が、なぜ多くのママに選ばれるようになったのか。その「魅力」について掘り下げたいと思います。

オンライン相談の最大の魅力は「手軽さ」

私がオンラインで相談を受けた時にお話ししたママから、なぜオンライン相談を予約したのか聞いてみました。

手軽に利用できる理由はこれ
  1. 移動がない
  2. 待ち時間がない
  3. 子どもが泣いても気にしなくていい

まず、移動がないこと。子どもを連れての外出は、思っている以上にハードルが高いものですよね。雨の日、下の子がぐずる日、上の子の習い事がある日。。。相談に行く「たったそれだけ」なのに、準備と気持ちが整っていないとなかなか重い腰は上がりません。オンライン相談なら、ベビーカーや抱っこ紐の準備も不要。着替えも家にあるから不要。相談のために外出する必要がないだけで、ママの心理的ハードルは一気に下がります。

次に、待ち時間がないこと。対面相談では、どうしても順番になったりして待ち時間が発生します。その間、子どもがぐずったり、授乳のタイミングになってしまったりすることもあると思います。オンラインなら、予約時間ギリギリまで別のことをしていてもOK!待ち時間のことを考えなくて良いのは大きなメリットです。

3つ目は、私にとっては意外だったのですが、「子どもが泣いても気にしなくていい」というママが本当に多かったです。対面の場では、泣いた時の対処法、あやすためのおやつの準備、そして迷惑をかけているという気遣いから緊張しているママが多かったですが、オンラインではその緊張がありません。もし子どもが泣いても周りの目をせず、家にあるもので対応できます。そもそも、家にいるという安心感から、泣き出す子も少ないんです。

オンライン相談では、途中で授乳してもいいし、オムツをかえてもいい。生活の延長線上で相談ができます。この気軽さが、「ちょっと聞いてみようかな」という最初の一歩を後押ししているのだと思います。

オンラインだからこそできる「寄り添ったアドバイス」

オンライン相談の魅力は、「できないこと」よりも「できること」に目を向けると、よりはっきりします。

たとえば、管理栄養士と連携したオンライン相談もしているのですが、その場合は口育や食習慣の相談にも話が及び、歯だけでなく、食べ方、飲み込み方、生活リズムまで含めて話すことができます。これは、短時間で複数人の対面相談ではなかなか難しい部分です。

また、自宅にいるからこそ見えることはたくさんあります。いつもおうちで食べているのと同じ環境で、食べる様子を見せてもらうことで、哺乳瓶の角度や、スプーンの持ち方、食事中の姿勢などを確認することができます。さらには、日頃使っている食器や椅子、親子のポジションなど自宅ならではの環境を配慮したアドバイスも追加することができます。普段の自宅の環境を知ることで、より親の考え方や意見に寄り添ったアドバイスができるんです。

こんなケースもありました

ママのお悩みは、「お子さんが左利きになってほしくない」という内容。話を聞くと、ママ自身が左利きで、遺伝するのではないかと心配している様子でした。話の中では、スプーンで食べさせる時に、お子さんが左手を添えることが多いとのことだったので、私の中では半ば諦めていたのですが…

実際に、画面越しに食べる様子を見せていただくと、食事を与えるパパとお子さんが対面で座っていたんです。つまり、パパは右利きなので、お子さんにとっては左側から食べ物が運ばれてくることになります。だから、左手を添える習慣がついてしまっているのではないかと思い、パパに右から食べ物を運んでもらうようアドバイスしました。

その後、1ヶ月もしないうちに、お子さんが右手でスプーンを使うようになった!と連絡がありました。

自宅という“いつもの環境”で、対面では見えなかった「日常」を見ることができ、より具体的なアドバイスにつなげることができたケースでした。

対面で相談を受けている時は、コロナの影響で、実際に食べている様子を確認できなかったり、使っている歯ブラシも不衛生ということで持参してもらえなかったりと、さまざまな弊害がありました。でもそんな問題も、オンラインにすることでクリアできました。

対面でしかできないことも確かにありますが、オンラインだからこそ見える生活の様子や、本音に近い悩みを聞き出すこともできる、と私は思っています。自宅という安心できる場所で話すからこそ、ママが素直に「困っていること」を打ち明けてくれる場面も少なくなかったです。

オンラインのデメリット

とはいえ、もちろんオンライン相談にもデメリットはあります。

オンライン相談のデメリット
  • 口腔内を細かく見られない
  • 通信環境が不慣れ・不安定
  • 話すタイミングにコツがいる

大きなデメリットは、口腔内を細かく見られないこと。歯肉の色や細かい汚れ、歯石の状態などは、対面で実際に見るほうが圧倒的にわかりやすいです。乳幼児の場合は歯肉や歯石などそこまで細かく見なくてもいい場合が多いですが、歯並びの話になったときなどは、ちゃんと見てあげることができずにもどかしさを感じます。

通信環境に左右されることもデメリットの1つです。通信環境が悪いと、音が途中で途切れたり、映像が止まってしまったりすることもあり、話の流れがストップしてしまいます。また、今となってはZoomでの相談に慣れているパパママも増えてきましたが、オンライン相談を始めた当初は、Zoomのアプリをインストールするところから一緒にやったママもいました。

3つ目は、話すタイミングが意外と難しいこと画面越しだと、相手の呼吸や「間」がつかみにくく、最初は話がかぶってしまうこともあります。私も相談中、何度も会話がかぶってしまって、「どうぞどうぞ」と若干気まずい雰囲気になってしまった経験があります。

ただ、これらのデメリットは「慣れ」と「工夫」で十分カバーできる点です。

  • 口腔内をしっかり見たい時は事前に写真を送ってもらう
  • 通信環境が不安なママに対しては接続確認の日時を別日で設定する
  • 話すタイミングはママの方が不慣れだと思うので、こちら側がゆっくり話をしたり、話を切り出しやすい雰囲気を出すよう工夫する

デメリットも、こうしたちょっとしたことで改善できると考えています。

オンライン相談のやり方、徹底解説!

オンライン相談を始めるためには、いろいろと準備が必要でしょ?と思う方もいるかもしれませんが…大丈夫です。そんなに難しいことはありません。

始めるための準備

まずはハード面から準備していきましょう!基本的には、カメラ付きのスマホかパソコンがあれば十分です。できれば、画面が大きくメモが取りやすいパソコンがおすすめですが、スマホでも十分にオンライン相談はできます。

今は、オンラインで繋がることのできるツールがたくさんあります。

オンライン相談で使えるツール
  • Zoom
  • GoogleMeets
  • Band
  • Microsoft Teams
  • Skype
  • Slack

特に、個別対応で無料で使えるものだと、GoogleMeetsがおすすめです。

認知度が高いのはZoomだと思うのですが、Zoomの場合は無料だと40分という制限時間があります。ゆっくりお話を聞くためには少し不自由に感じてしまうことが多いです。その点、GoogleMeetsであれば、1対1であれば24時間可能です!24時間相談を行うわけではありませんが、やはりゆっくり相手の話を聞くのであれば、40分という時間では足りないことが多いです。

他には、Bandというアプリもおすすめです。Bandは、無料でビデオ通話ができることに加え、LINEのようなメッセージ機能があり、ママと連絡をとる時にも便利に使うことができます。私の経験上、個人のLINEで繋がるのを嫌がる方も一定数いらっしゃるので、Bandを使って、日々のやり取りやオンライン相談を行うこともあります。

ハード面の準備ができたら、次は集客ですね。

「誰に向けてやればいいの?」
「どうやって広めればいいの?」

オンライン相談のことを歯科衛生士の友人に言うと、だいたい聞かれるのはこれでした。

集客の方法は?
  • SNS、ホームページ
  • 口コミ
  • チラシ配布

まずは、オンラインプラットフォームを利用することです。インスタやXなどのSNSで宣伝したり、自分のホームページを作成したり、ブログを始めたりなど、できることはたくさんあります。ターゲット層が使うプラットフォームを意識すると、おのずとどのプラットフォームを使えばいいか想像できると思います。SNSで集客しているフリーランス歯科衛生士さんはたくさんいますよ。

次に、口コミ。口コミは一番安定感のある集客方法なので、口コミがあると、だんだん相談依頼も増えていくと思います。最初は、知り合いのママからのちょっとした相談でもいいのです。一つ一つの相談経験を積んでいって口コミを広めていくことも、遠回りなようで、とてもいい方法です。

物理的にチラシを配布することも方法の一つです。郵送だと費用がかかるので、費用をかけたくない場合は自分で配れる近所が対象になりますが、まずは知ってもらうこと(=認知を広めること)が大事なので、第一歩として簡単な方法の一つです。

【保存版】フリーランス歯科衛生士のSNS集客完全ガイド
フリーランス歯科衛生士が案件を得るためのSNS運用ノウハウを実例付きで解説!信頼構築や差別化のコツ、SNSスクールの体験談も詳しく紹介。これから在宅でSNSで集客したいと思っている歯科衛生士さんに読んでほしいです。

信頼されるオンライン相談の進め方

予約が入ったら、お客さんとやり取りをしながら進めていきましょう!

オンライン相談の進め方
  1. 相談したいことを事前にヒアリング
  2. 必要に応じて写真・動画を提供してもらう
  3. 説明用資料の準備
  4. オンライン相談当日
  5. 相談後、相談内容の報告

あくまで一例ですが、私はこのような進め方でやっています。

この中で細かく連絡を取り合ったりすることももちろんありますが、大きくはこの1〜5の流れで進めていくといいと思います。

特に私は、事前情報を多くいただくことを意識しています!相談当日の限られた時間を有効的に使えるように、相談したい内容に応じて、口腔内の写真や、抵抗がなければ真正面の写真、歯ブラシの様子や食事の様子の動画などを送っていただいています。できる限り、その人の疑問や課題に寄り添い、少しでも満足していただく時間にできるよう、工夫しています。

オンライン相談中に意識すること

オンライン相談が始まったら、もう目の前の親子に寄り添うだけです!その時に注意することを簡単にまとめてみました。

第一印象で安心感を!画面越しの接し方

オンラインでは、対面以上に、第一印象がとても重要です。私は、最初にオンラインで繋いだ後の一言目「こんにちはー!」で印象が決まる!と思って、明るく発声するようにしています。

相談中も、表情は少し大袈裟なくらいを心がけましょう。背景は、生活感がそこまで出過ぎないシンプルなもので、服装はエプロンや清潔感のあるシャツなどを着ています。対面の時より空気感が伝わりづらいので、話し方や、表情、見た目からの印象もとても重要だと思っています。

特にオンライン相談では、お子さんも一緒に私の写っている画面を見ていることが多いため、常にニコニコするように心がけています。できれば、数分に一回はお子さんに話しかけたり、「かわいいですね!」などお子さんについて声をかけるようにしています。

声のトーンはゆっくり&はっきり。私自身、意識していないと、とても早く喋ってしまうので、ゆっくり話すことは特に気をつけていることです。相手の表情や反応から理解度を汲み取り、時には口頭で確認もしながら進めています。

ポイントは、私の話は3割くらいで、相手に7割くらい話してもらうこと。相談に来るママは「話を聞いてもらいたい、誰かに確認したい」という方が多いこともあるので、相手にたくさん話してもらいたいです。話してもらうことで情報が多くなりますし、結果的に具体的なアドバイスができるようになると感じています。

悩みを引き出す質問力!OpenQuestion

相談を進める中で私が意識しているのが、OpenQuestionです。OpenQuestionとは、「Yes/No」で終わらない形の質問方法です。

  • いつから気になっていますか?
  • どんなことが不安要素になっていますか?

このように質問することで、相手の頭の中に浮かんでいる言葉を引き出すことができ、相手が感じていることをより理解できるんです。

たとえば、お子さんの指しゃぶりについて心配している方がいらっしゃいました。この時、

「指しゃぶりが続くと、歯並びが悪くならないか気になっちゃいますよね」

という言い方をしてしまうと、「指しゃぶりが続くと歯並びが悪くなる」という先入観を相手に与えてしまいますよね。これでは、相手が何を心配しているのか、本当のところが見えなくなってしまうんです。

指しゃぶりが続くことによって相手が何を心配しているかは、人それぞれ。「歯並びが気になっている」という人もいれば、「指しゃぶりで寝付くことで、将来指しゃぶりがないと寝られない子になるのではないか」と考える人もいます。

私は、「指しゃぶりがよくないと思うのは、何か理由があるんですか?」という聞き方をしました。すると、実はその方が最も心配していたのは、「あまり母乳やミルクを飲んでくれない子だから、指しゃぶりをすると指の方が心地良くなって余計に母乳を飲んでくれないのではないか…」ということだったんです。

このように、相手が何を心配しているか、どんなことを相談したいかを探るためには、相手の言葉を引き出すことが何より大切だと感じています。

とはいえ、話を引き出そうとこちらが焦ってしまうと、相手のペースを乱してしまいます。質問をして話を聞き出すのは、相手が一息ついた時がベター。無理やり話を聞き出そうとせず、あくまでも、その時に話したい内容を話してもらうように気をつけています。

こちらから何か説明する時には、専門用語を噛み砕き、日常生活の例に置き換えるようにお話しします。そして、必要なことは、優しくはっきりと伝えていく。このバランスを大切にしています。

オンラインでよくある質問と考え方

公務員時代からこれまで、対面・オンライン合わせて数千人の相談を受けてきましたが、オンラインになったからと言って、相談の内容が大きく変わることはありません。だいたい聞かれることは決まっています。

よくある相談 Best3

  1. 歯みがきができない
  2. 歯並びが気になる
  3. 指しゃぶりや授乳はいつまで?

オンラインに限らず、相談のテーマとしては大きくこの3つが多いです。

年齢で言えば0〜5歳くらいのお子さんが多いのですが、皆さん、不安を感じることは同じなんだなと気付かされます。

とはいえ、同じ質問でも、そのお子さんの成長段階、生活習慣や好み、親の考え方など状況に応じてアドバイスする必要があります。時には、母子手帳の成長曲線なども見させていただきながら、アドバイスの内容に組み込んでいます。

オンラインでの歯磨き指導でできること

診療室でもよく質問される項目ですが、歯みがきについての相談は本当に多いです。歯ブラシ選び、仕上げ磨きのコツなどのアドバイスを求められることも多く、実際の歯ブラシや歯磨剤を見せていただき、事実をもとに説明していきます。

また、実際に仕上げ磨きをしている様子を、いつもと同じように再現してもらうこともあります。スマホの固定などが必要になるため、相手の了承が得られればという形にはなりますが、普段の様子を見ることで、お子さんがどんなことを嫌がっているのか、親がどんなふうに接しているのかがわかるので、おすすめの方法です。これが家以外の場所で再現するとなると、どうしてもお子さんが緊張したりして、普段と変わらない様子を見ることはなかなか難しいので、オンラインではそれができることは本当にいいことだなと思います。

「完璧を目指さなくてもいい」と伝えたい

最近は、お子さんの口腔内を守ってあげようと、一生懸命口腔衛生に向き合ってくださるパパママがとても増えていると思います。でもそんな方々に私が毎回、必ず伝えているのは、
「完璧=100点」を目指さなくていい、ということ。

これは私の個人的なやり方ですが、セルフケアのアドバイスの中に、「やらなくていいこと」を伝えています。

多くのパパママは「歯みがきを毎日やらなければ」とか、「毎日ちゃんと噛んで食べさせなければ」とか、「やらなくちゃいけないこと」に目がいきがちだなと感じます。もちろん、毎日の歯みがきや、よく噛んで食べることは大切です。でも、「やらなくちゃいけないこと」に縛られて、どんどんタスクが溜まっていき、できない自分を責めてしまう…そんなパパママをたくさん見てきました。

私は、それよりも「やらなくていいこと」を伝えることで、パパママの負担を軽くしたい、と思っています。

あるママから、「毎日歯ブラシができないんです」と相談を受けました。その子は7ヶ月だったのですが、詳しく話を聞いてみると、実はそのお子さんは4人目で、上に、4歳、2歳、1歳の兄姉がいるご家庭でした。しかも、パパは単身赴任で週末しか帰宅せず、毎日の育児・家事は完全ワンオペ…。

そんな状況の中、毎日、20時から4人の仕上げ磨き。その7ヶ月のお子さんも、嫌がる腕を押さえて歯ブラシをしている、とのことでした。

このような状況を聞いた時、私は、「もう毎日歯ブラシしなくてもいいのではないですか?」と、毎日の歯ブラシをやらないことを提案しました。

この時「やらなくていいこと」を伝えたのは、月齢的なこと、歯の萌出も遅く乳歯もまだ2本であること、口腔内を悪化させる食べ物を食べていなかったこと、まだまだ上のお子さんも手がかかる年齢であることなど、理由を挙げたらたくさんですが、1番は「ママに健やかに過ごしてほしい」ということでした。0〜4歳の4人の子のワンオペ育児の大変さは、想像を絶しますよね。そんなママの疲れは、お子さんも感じ取ってしまいます。

こんな時は、「やらなきゃいけない」に縛られず、今の環境でできる限りのこと、続けられる方法を、一緒に考えていきましょうと伝えています。

継続的なフォローで満足度アップ!

オンライン相談と聞くと、1回ポッキリで終わってしまうと想像される方もいるかもしれませんが、相談は1回で全て終わらせなくても大丈夫です。時間の経過や子どもの成長とともに相談したい内容は変化しますし、「次は下の子も見てください」と兄弟の相談も依頼されることもあり、リピート相談も多いです。

リピート相談があれば、「変化」について伝えることができます。パパママは毎日の育児に精一杯ですし、毎日お子さんを見ているから、変化に気づきにくいもの。その変化を見える化して「前よりここができるようになってますね」と共有しましょう。

お子さんの成長はパパママも喜んでくれますし、変化を肯定することで、「これであってたんだ」とパパママの自信にもつながり、自己肯定感のアップも助けてくれます。

また、相談当日に再現できなかったことを、後日動画で送ってもらってアドバイスすることもあります。

相談当日で終わりではなく、2回目に前回からの変化を伝えたり、後日フォローしたりすることで、満足度アップにつながり、さらにリピート相談にもつながっていきます。

まとめ

オンライン相談は、歯科衛生士が臨床で積み重ねた経験を、形を変えて活かせる場所の1つです。

オンライン相談をやるのに必要なのは、完璧な知識や特別なスキルではなく、「相手の話を丁寧に聞くこと」と「今できる範囲で寄り添う姿勢」。これは、多くの歯科衛生士さんが、日々の臨床ですでに身につけているスキルです。

チェアサイドで患者さんの話を聞き、生活背景を想像し、無理のない提案を考えてきた力は、オンライン相談でも変わらず発揮させることができます。

最初は不安で、画面越しのやりとりに戸惑うこともありましたが、それでも小さな一歩を積み重ねていくことで、「相談してよかった」と言ってもらえる経験が増えて、やりがいを感じられるようになります。

歯科衛生士の働き方のひとつの選択肢として、ぜひ覚えておいてほしいと思います。

詳しい働き方や事例について聞きたい方は、D.HIT公式LINEをお友だち追加して無料相談を予約してみてくださいね📲