Image 1
Image 2
Image 3
Image 4
Image 5
Image 6
Image 7

10年前にフリーランスに!?35年目のベテラン歯科衛生士が語るD.HITの魅力とは|柿下恵理さんインタビュー

こんにちは!D.HITのインタビューチームライターのsakuraです。

「フリーランス歯科衛生士」と聞いて、ハードルが高い、と思う方も多いでしょう。ですが今回インタビューさせていただいた柿下恵理さんは、D.HITと出会う前、すでに10年前に、フリーランス歯科衛生士になった経験があるのだとか。

フリーランスは、自分がフリーランスと名乗ればフリーランスになれる。そう語る柿下恵理さんは、歯科業界で35年、臨床、教育、コンサル、助っ人など様々な働き方を模索しながら、多彩な経験を積んでこられました。そんな恵理さんが、10年の時を経て、新たにD.HITで「フリーランス歯科衛生士」を学び直すことを決めたきっかけとは?

恵理さんが10年前にすでに気づいていたという、「フリーランスの難しさ」のお話も必見です。

sakura
D.HIT編集部 sakura
千葉県在住 歯科衛生士歴17年目
新卒で歯科メーカーに就職。その後、歯科衛生士として公務員に転職。 結婚・出産を経て、「自由な働き方がしたい」と考えてフリーランス歯科衛生士へ。  現在は、臨床をやりながら、スタッフ教育を含むコンサルタントやオンラインでの歯科相談をして活動中。

ーまず、自己紹介をお願いできますか?

柿下恵理と申します。歯科衛生士歴は…高校生の時からのアルバイトで歯科助手を始めて、歯科衛生士学校に通っている間も続けていたので歯科助手が5年くらい。それを入れると、歯科業界は通算35年になります。資格を取って、20歳から歯科衛生士として、その医院に数年間勤務しました。

ー高校生のアルバイトからで、35年ですか!すごいです!歯科衛生士学校卒業後、その歯科クリニックに就職されたんですね。どんなところでしたか?

東京の、町の歯科クリニックです。患者数が非常に多く、午前は高齢の方、午後は子ども、夕方は大人という流れでした。税務調査が入ったくらい、とても忙しいクリニックでした。

ー税務調査が入ったんですか?!それだけ患者さんが多かったということですよね。

近隣の歯科クリニックの中でも、ダントツで人気のある歯科クリニックだったんです。でもカルテや技工指示書の不備はなくて、本当に綺麗な状態だったので、調査は全く問題ありませんでした。

ーそこで数年歯科衛生士をやられて、他の医院に移ったんですか?

はい。予防歯科を得意にしていきたいと思って、20代半ばから厳しい先生の下で働くようになりました。SJCD系の先生方と仕事をする機会が多かったですね。SRPからメンテナンスまで自分でプランニングして、先生と相談しながらアポイントや管理を進めていくというスタンスでやっていました。

ーすばらしい。当時のアポイント設計はどのように?

先生からは、自費メンテナンスを1時間100ドルベースで取れる歯科衛生士を目指しなさい、と教わっていたので、そのイメージで枠を組んでいました。先生は補綴・咬合・審美が得意で、歯周初期治療から治療型メンテナンスまで一連の質を厳しく求められる環境でした。

ー「厳しさ」とは具体的に?

たとえば、縁下歯石が残るような状態では形成印象に進ませない。「歯肉管理ができていないなら戻ってやり直し」という方針で、TBIの定着まで妥協しない、という感じで。

ー全面的に、歯科衛生士に患者さんを任せる方針だったんですね。

オペ室のライトの当て方まで厳密で、バー先端の削ってるポイントに正確に当たらないと、怒鳴るというか、叱責されることもありました。

ー怒鳴られたんですか!?

今だったらコンプライアンス的にアウトですよね。歯科衛生士さん来なくなっちゃいますよね(笑)すべてにおいて正しくやらないといけなくて、とても厳しかったです。

ーまだ20代半ばで、精神的にきつくはなかったですか?

胃痛で病院に通って、薬を出してもらっていました。先生も「あ、いつものね〜」みたいな感じで、行きつけの飲み屋みたいに(笑)でも、その厳しい環境でメンタルも鍛えられたのは事実ですね。

あとは、先生の治療って補綴は完全に自費で、保険はしない方針なんですけど、自分では患者さんに自費の話をしてくれないのも困りものでした。

ーお金の話をしないってことですか?ずるい!(笑)

そうなんです。患者さんにコンサルするのはトップの担当者が行う体制でした。もともとは別の方がしていたんですけど、体調不良で出勤しなくなってしまって、私が自費のクロージングを引き継ぎました。基本的には、その先生に治療してもらいたい!っていう患者さんが紹介で来ていたので、クロージング率は体感で約99%でした。それも経験になりました。

ーすごいですね!じゃあ、その歯科クリニックには長く在籍されてたんですか?

そこは約5年半ですかね。

ー臨床は通算で何院ほど経験されましたか?

10院前後だと思います。いろんなところを転々としてるので、あまり続かなくて良くないな〜って思ってます。

ーいやいや、逆にいうと、いろんなクリニックで現場経験を積んでいるのって強みですよね。滅菌一つとっても、医院によって全然違いますもんね。いろんなやり方を知っているっていうのは強いと思います。

確かにね、そこは本当に先生次第ですね。

ー35年間で、たくさんのクリニックでいろんな経験をされてきたわけですね。

私、12年前くらいに一度フリーランスになったことがあるんです。開業支援のコンサル会社と業務提携して。

ーえっ!お一人でフリーランスの道に足を踏み入れたということですか?

そうですね。今となってはD.HITがあって、習ったりできる環境がとてもありがたいですけど、そもそもフリーランスって、自分がそう名乗ったらフリーランスじゃないですか(笑)本来、バックアップがあってするものじゃなくて自分の経験値で全部するものだと思っていました。

ー自立したお考えですね。フリーランスとしての仕事内容はどんな感じだったんですか?

地方で開業する歯科クリニックを支援する会社だったので、実際にクリニックに入って、未経験の歯科助手さんへ部位とか記号とか、処置内容とかを半日かけて教育していました。先生に1時間くらいヒアリングして、午後に実地的に教えるといった形でした。あとは収益改善のコンサルとか、今でいう助っ人のような形で臨床に入ったりもしていました。

ーすごいです、恵理さん。教育、コンサル、助っ人というフリーランス歯科衛生士の働き方を、10年前から切り拓いていたんですね…!

いえいえ、そんな(笑)

ーフリーランス転身の理由は何だったんですか?

雇用下だと、業務裁量や報酬の主張が難しくて、言い値言いなりじゃないですか。その頃から、昇給なし・賞与なし・退職金もなしというのが見えていたので、じゃあ月々の収入を増やしていかないとって思いました。

あとは、クリニックで勤めていろんな経験をさせてもらったので、それを他の医院でも展開していきたいと思いました。そうすれば自費率アップや、歯科衛生士のスキルアップにもなるし、メンテナンスに継続して来てくれるシステムを作れば歯科医院自体の収入もアップするから先生も喜ぶし、結果としてスタッフの収入にも還元されていくんじゃないかなぁ、底上げにつながったらいいなと考えていました。

ーすごい、そこまで考えられていたんですね。でも当時、フリーランスは今より一般的ではなかったですよね?

そうですね。ただ、社会的にも「派遣切り」とかで終身雇用の揺らぎが出始めていた頃でした。私はフリーランスの先達セミナーで教わったりして、情報に触れていたこともあって、「道はある」と意識していました。さっき言った自費中心の先生もそうした方々とつながりがある方で、「やるなら当たり前に高品質を」と求める文化は当時からありましたね。

ーフリーランス転身時に、不安はありましたか?

契約面は不安でしたね。コンサル会社から提示された契約書がふわっとしていて曖昧に見えたので、行政書士に確認してもらって整えたりしました。当時は紙での取り交わしで、メールで送ってもらったものを印刷して押印して、郵送して…アナログでしたね。今は、クラウドサインとかオンラインでできるようになったのも、すごい時代の進化だなと感じています。

ーそういうのも、ひと通りご自分で経験してこられたんですね。コンサルでは、実績も上げられましたか?

クリニックの収益改善のコンサルでは、年間で500〜1000万円の増収に至ったケースもありました。

ーすごい実績じゃないですか…!

でも、壁もあったんです。なんていうか、その先生も、もともとできる人ならもっとやってるはずじゃないですか(笑)それだけ増収しても、あまり感謝されなかったんですよ。

ーそんなことあります?!

その先生はお子さんが歯科大学に通っていたんですけど、クリニックが1000万増収したことで、その年は借入なしで1年間の学費を支払えたはずなんです。

ー恵理さんのおかげじゃないですか。

なのに、収支だけ見て、プラスマイナスゼロみたいな見方をされてしまって、、、増収したことで翌年の税金の負担が増えたり、先を見据えて設備投資もしたこともあって、「出費が増えた」みたいな見え方をしてるんですよね。「そういうふうに受け取られるんだ」という難しさを経験しました。

ー目先のことだけ見て判断しちゃう先生だったんですね。

まぁ私も、先生にも言いたいことは言っていましたけどね。今年は学費の借入れしなかったんじゃないですか?とか、帳簿も見せてもらってたので「これだけ上がりましたよ」って証明見せたり、長い目で見たらもっと伸びますよとか。

ーおぉ〜ちゃんと言ったんですね。

あと、受付兼助手のスタッフさんの動きが悪かったので教育にも入ったんですけど、教えても結局本人がやる気がなくて行動しないのと、それを見て先生もやらせないので、効果が出ないということもありました。

ーなるほど。やはり中の意識変革がボトルネックでしたか?

そうですね。収入を上げるための効率化というのを、先生自身がやらないんだなというのが見えちゃって。こちらとしては、こういうことやったほうが良いですよって提案して実行してても、先生は自分では動かない。私にコンサル費用払ってるなら、収入につながることを先生やスタッフ自身もやらなきゃいけないのに…そういう難しさは感じましたね。

ー外部のコンサルって、私もやってるから思うんですけど、トップや現場の「続ける意思」が弱いと、外部支援の効果が残りにくいんですよね。私がいる間は良いけどいなくなってからもそれを継続していってくれないと意味ないから、結局中の人の意識が変わらないと。特にトップなんてめっちゃ大事。すごいわかります。

わかってもらえて嬉しいです(笑)先生、歯科衛生士、助手さん、受付が、それぞれ連携取りながら役割をちゃんとすれば、絶対クリニックはうまくいくはず。それを教育や、マニュアル化したり、定例ミーティングしたりで、改善できるはずなのに、やろうとしても「人は自分で変わろうとしなければ変わらない」という障壁が常に立ちはだかる感じでした。

ーそのことに恵理さんは、すでに10年前に気がついていらっしゃったんですね!(笑)その時フリーランスになって、収入面はどうだったんですか?

そうですね…フリーランスの収益設計は、3ヶ月でいくらとか半年でいくらっていうパッケージにしてたんですけど、月々にしても良かったのかなって今は思っています。3ヶ月とかで終わると、分割するとあまり伸びなくて。じゃあ複数契約でやっていく必要があるけど、そのためには営業量も不足していたと思います。その時は、労力と報酬を考えると、フリーランスになったことで収入面でのメリットはあまり感じていなかったですね。営業のこととかは知らなかったので、数をこなすということをD.HITで学んでとても勉強になりました。

ーなかなか一人でやっていると相談したり、聞ける相手もいなかったりして大変だったのではないですか?

そうなんです、相談できる人なんてほとんどいませんでした。私、衛生士学校時代の友だちとのつながりをあえて持たなかったんですよね。孤独に進めていたので、誰かに相談ができる環境への渇望はありました。D.HITにはそういう、コーチや歯科衛生士仲間とのつながりがあったので、とてもありがたかったです。

ーコーチが伴走してくれて、わからないことをいつでも聞けることの良さは、かけがえないですよね。

本当に、そう思います!

ーしばらくフリーランスで活動した後、また臨床に戻られたんですか?

本格的に戻ったのは、その後、以前一緒に働いていた先生が独立開業されて、その求人を見て直接連絡したときでした。ちょうど歯科衛生士と受付が退職間際で人手がなくなるということで、衛生士がいないとどうにもならないから「来れるんだったら来て欲しい」って言ってもらって。私もそろそろ臨床に戻ったほうがいいかなって思っているところだったので、雇用してもらって、そこから約3年半在籍しました。

ーD.HITのきっかけはなんだったんですか?

在宅ワークに惹かれました。

ー在宅だったんですね!背景は何かあったんですか?

父の在宅介護で、1年半ほど出勤が難しい時期があったんです。

ー介護があったんですね。具体的にはどんなことが大変でしたか?

私が出勤しようとしたらついてきてしまったり、家から出て警察で保護されたりとか、本当に大変でした。私がお風呂に入っていると探しにきたり、睡眠中も夜中の3時とか4時に、突然怒鳴って起こしてきたりも多々。なので、実家の向かいのマンションの一室を借りて、そこで睡眠とお風呂を済ませていました。

ーそれは想像を超えていますね…。

デイサービスの利用は父が嫌がったので進まなくて、ヘルパーさんは来てくれるけど同居だから回数も制限されました。勤務中の呼び出しも多くて…診療中に迎えに行くってなると、先生に嫌な顔されるのが本当に嫌で…。

ーそれはメンタルもやられますね…。お仕事への影響も大きかったんですね。

そうですね。もうその時点で勤務の継続は諦めていました。せめて次の方に引き継いで辞めたいと思って、歯科衛生士の雇用を先生に要望していたんですが、なかなか雇用してくれなかったんです。先生も忙しかったので、採用を代わりにやってくれる人がいればいいのになと思っていました。

ー介護も大変な中、歯科衛生士としてもやりくりが大変でしたね。

政府的には「デイサービスに預けたら仕事できますよね」っていう仕組みはできているって言うんだけど、そんなうまく軌道に乗りませんでした。特に男性は、デイサービスに行きたがらない人が多いみたいです。赤ちゃんなら泣いても抱っこして連れて行けるけど、体の大きさは大の大人なので無理ですよね。

ーそりゃそうですよね。本人が嫌がってるのに大人を無理やり連れて行けないですよね。

だから家で私が見るしかなくて。その時に、在宅で何か仕事ができればな〜と思っていました。

ーそんな中、D.HITを知ったんですか?

いえ、D.HITを知ったのは、もっとだいぶ後です。実はこの3年ほど、法律事務所で働いていたんです。

ーえ!?そうだったんですか?歯科衛生士じゃなくて?(笑)

そうなんです(笑)

ーお父さんの介護がひと段落して…ということですか?

父は亡くなったんです。

ーそうだったんですね。

その頃コロナのタイミングで在宅の仕事が多かったので、多少収入はあったんですけど、最低限の生活ができるくらいしかなくて。派遣3年の満期が近づいていたので、そろそろ在宅じゃない仕事どうですかって派遣会社から連絡があって、父の死去後、実家から引っ越す必要もあったので生活のために、法律事務所に勤務しました。

あと、介護で肩を壊しちゃったんです。そのせいで、ランプに手が届かなくて…その手で患者さんの口の中に器具入れるわけにもいかないし、歯科衛生士の仕事ができなくなっちゃって。それもあって、いったん歯科衛生士から離れました。

ーで、3年間法律事務所に勤められたんですね。その後、その仕事を続けずに歯科衛生士に戻ろうと思ったのはなぜですか?

また満期が近づき、事務所から直接雇用のお声がけもいただいたんですけど、はっきり返事をしていなくて。ずっと続けたい仕事ではなかったしお給料も安いし、歯科衛生士に戻るなら戻るで準備しなきゃいけないし、そろそろ意思決定しないとな〜というタイミングで、D.HITに出会って、在宅×歯科の道を再検討しました。

ーお〜、そのタイミングで出会ったんですね。

SNSとかには疎かったんですけど、昨年くらいからインスタを本格的に見るようになって、在宅ワークの広告が出てきました。「歯科衛生士が在宅で何をやるの?」と半信半疑で、昨年の秋ごろに無料相談に進みました。

ー最初の無料相談はどうでしたか?

無料相談の段階では、もっとシンプルな内容だと思ってたんです。正直、フリーランスも一度は経験してるし、今さら歯科衛生士としてフリーランスになるために、そんなに学ぶべきことがあるのかな?って。

ーそうですよね!恵理さんはすでにいろいろ経験してこられてるし。

あと、D.HITは最初のベーシックなマインドセットの部分を大事にされてると思うんですけど、その部分が、1回めの無料相談ではなかなか伝わってこなくて、その価値観がよくわからなかったんです。もっとシンプルに「在宅でやることだけを習える」みたいに考えていました。そんなに時間もないし、学ぶ量も多そうだし、ちょっと「えー?」と思ってしまって。

ーじゃ1回目は「考えます」みたいに話をしたということですか?

そうですね。でもその直後に、社長の緊急ズームミーティングみたいなのがあって、ちょうどタイミング良かったので参加したんです。そこで、フリーランスになった人の生の声を聞くことができたんです。フリーランスになって良かったこととか、やったほうが良いですよっていうお話を聞くことができて、みなさんのポジティブなエネルギーを感じて。なるほど、そういうポジティブな場なんだなってわかりました。

その刺激をもらった後、「2回目の無料相談どうですか?」って連絡が来て、より具体的に話を聞きました。

ー2回目ではどんな話をしたんですか?

やっぱり、収入がちゃんと確立されたよっていう経験談を聞きました。1回目とは別のアドバイザーさんだったんですが、その方は月100万円達成されたいう話をきいて、そこにも惹かれましたね。「最終的に月100万稼げるなら、やる意味がある」と思いました。

ーそれで決断されたんですね。その後すぐスタートされたんですか?

もともとは、12月くらいに契約をしてスタートして、6ヶ月コースで受講する予定でした。そうすれば派遣の契約が終わるタイミングに合わせて卒業なのでちょうどいいと思ってたんですけど…。

ー何か起きたんですか?

カードの決済トラブル(磁気不良)で、開始が遅れてしまったんです。いろいろあって結局スタートが5月になっちゃったので、もう3ヶ月コースにします!ってなって、短期間でやることになりました。

ー短期決戦になったわけですね。しかも働きながらですよね?学習はどう回しましたか?

日中は法律事務所の勤務があるので、夜の21時〜24時をキャリココの時間と決めて、進めました。

ー夜に!?かなり頑張りましたね!寝れなかったんじゃないですか?

はい、でも私、短眠なんで大丈夫なんです。4時間半〜5時間寝れていれば十分なんで。

ーちなみに実際に始めてみて、カリキュラム量はどう感じましたか?

やっぱり、多くてびっくりしました(笑)充実してるのはすごくありがたいけど、正直「これを3か月で?」というボリュームでした。最初は終わりが見えない不安がありましたね(笑)社長が言っていた「やると決めたらやる!」って言葉を呟きながら、がんばりました。

ーコーチにもそのあたりは相談しましたか?

相談しました。すごい量で、見通しがつかないんですけどって。そしたら、「やらないと始まらないし、終わらないから、やれることからやりましょう」と(笑)

ーとにかくやるしかないと(笑)

行動量を日割りにして、とにかく回す方針で。コーチとはだんだんコミュニケーションとれて仲良くなってきて、卒業の時には「短期間でこんなにしっかりやったのはすごいと思います!」って言ってもらえました。

ー受講開始してから、印象に残っていることはなんですか?

商品の企画は印象に残ってます。在宅で完結できる自分の商品を決めました。GBP運用代行と、クリニック向けセミナーの提供準備です。ありがたいことに、卒業の時には契約も取れていました

ー3ヶ月で?さすが!頑張りましたね…!

GBPが1件。さらに別軸で、インプラント中心のクリニックから「クロージング担当」のオファーがありました。インプラントの契約面の説明と合意形成ですね。それができる歯科衛生士を探していて「柿下さんみたいな人いないかなって思ってたんだよね」って言ってもらえて。

ークロージングだけ、恵理さんにまわってくるんですか?すごい。すぐに収入化しましたか?

実績に応じたパーセント(約10%)での報酬設計で契約したので、実際にはまだ発生していなくて収入にはなっていないんです。けど、先生も動き出しの3〜4か月はそんなに成果が出にくいという前提だったので、これからですね。

ーこれからなんですね!じゃあ今のところ、契約はその2件ですか?

もう1つ、まだ仮契約なんですけど、歯科医院の臨床以外を全部やりますっていう会社があって、そこにクリニックセミナーを提案しました。セミナーのラインナップを作って提出して、先日テストプレゼンをしに行って、「歯肉マッサージ」パートを担当することになりました。その会社にはすでにD.HITの卒業生もいて、驚きました。

ーセミナーを勝ち取るなんてすばらしいです。じゃあ今3件もやられてて、忙しいですよね。

ありがとうございます。でもまだ契約だけで仕事としては発生していないので、まだまだこれからって感じです。

ー在宅としても勤務できていて、願いは叶っていますか?どんなふうに感じますか?

そうですね、でもやっぱり、サラリーマンとしての安定的な収入ってありがたいなということも再認識しました。ただ、歯科クリニックにフルで8〜9時間毎日勤務するというのも、もう体力的に厳しいし、患者さんに対しても、ずっとメンテナンスしてあげたいけど、いつかお別れのタイミングくると思うと自分も辛い。だから、今はあまり臨床に戻りたいという熱意がないです。在宅でできることをやっていきたいです。

ーそうなんですか。なんだか意外です。

収入的な部分で、助っ人として、開業支援で関わる先生から依頼があれば入ろうかなというぐらいの気持ちです。

ーフリーランスは不安定な部分もあるけど、いろいろ組み合わせて自由にやっていきたいって感じなんですね。

そうですね。これから整理していきたいと思っています。

ー今後の目標ってありますか?

まずはGBPの新規を月5〜6件目標に据えて、最低でも月30万円を安定化させたいです。フリーランスとしての収入の安定が今の大きな目標です。

ー今、働き方を考え直している歯科衛生士さんに何かアドバイスはありますか?

私自身、自分でフリーランスを始めた経験もあるし、フリーランスはなろうと思えば誰でもなれるけど、もし資金や時間が作れるなら、キャリココは受けた方がいいと思います。理由は、やっぱりマインドセットのところって、学校ではやらないじゃないですか。

ーやらない!(笑)歯科衛生士学校では、国家試験に出る技術的なところがメインですもんね。

でも、本当はあれこそ必要ですよね。あれができた上で仕事に取り組めたら、もっとみんなクリアに仕事ができると感じるのに、学校では教えてもらえない。でもキャリココなら、日本全国どこに住んでいても、それをオンラインで学ぶことができる。

ーすごい!いいこと言ってくれてる(笑)

ただ、フリーランスになりましょう!ってなってしまうと、みんなやっぱり歯科クリニックを辞めたがってしまう。そこも少し危険な部分ではあるかなと危惧しています。フリーランスって決めなくても、クリニックで勤める中でも本当に大事な部分だと思うんです。

ーフリーランスでなくても、正社員やパートを辞めずに副業として始める人も多いですからね。ちなみにキャリココのマインドセットで、特に恵理さんの中でこれ!っていうのはありましたか?

クリアリングですね。人・物・お金など余計なものを手放すことで、かなり考え方も変化したと思います。心が軽くなりますよね。後輩の衛生士で、D.HITを始めたいっていうのを旦那さんに相談したらダメって言われたっていう子がいたんですけど、その子は繊細さんだから臨床がつらくて在宅ワークをやりたいと。でも話聞いてたら、やっぱりクリアリングなんですよね。クリアリングできてたら臨床で働くこともたぶん苦ではなくなると思うし、クリニックで働くにしても在宅ワークするにしても、総合してD.HITやったほうが良いよって言いました。自分のお金でやるってことで旦那さんに言って、今頑張っているみたいです。

ー背中を押したんですね。恵理さんにいろいろ相談したくなる気持ち、めっちゃわかります(笑)頼れる姉さんって感じだし、何聞いてもなんでも返してくれそう。

そうですか?(笑)ありがとうございます。

ー今日は、たくさんお話を聞かせてくださりありがとうございました。これからも応援しています!

厳しい先生のもとでの臨床経験、自立したフリーランスとしての活動、他の業界での勤務、家族の介護、在宅ワーク…さまざまな経験を積んでこられた恵理さんは、まさに「フリーランス歯科衛生士」の先駆けとも言えるご経験をされていました!その歩みは、多様な働き方ができる歯科衛生士の可能性を示してくれています。「まだまだこれから」と語る恵理さん。その豊富な経験を活かし、これからますますご活躍されてください!