はじめに
今回のテーマは超基礎中の基礎となる会計の話です。正直、この話は必要なのか?というほど基礎的な話なのですが、知らない歯科衛生士が実に多いので記事にしたいと思います!
きっかけはこんな会話から・・・
DH子:Naoさん、個人事業主になったら経費使えるんですよね??どこに提出したらお金もらえるんですか??
Nao:え?どういうこと?(笑)
DH子:あれ?個人事業主になったら経費使えるんじゃないんですか??
Nao:あ、もしかして誰かが経費を払ってくれると思ってるの??
DH子:え!?違うんですか??
Nao:・・・(-_-;)
- 売上と原価
- 粗利と販管費
- 収入と所得の違い
売上と利益の基本構造
それでは早速学んでいきましょう(^^)
このような図を見たことはありますか?会社を経営する上で知っておくべき基礎的な売上や利益の構造です。ここまで詳しいことを知っておく必要はないかもしれませんが、もし将来会社を経営しようと思っている方がいれば是非勉強しておいた方が良いと思います。
個人事業主であっても、売上と利益の構造は知っておくべきことなので、基礎中の基礎の話をしておきたいと思います。
収入と所得の違い
まず「収入」と「所得」の違いについて区別出来ていない方が意外と多いようです。ものすごくシンプルに言うと、「収入」とは、いわゆる売上のことで、入ってくるお金のことです。「所得」とは、収入から原価、経費を引いて残ったお金のことです。「所得税」という言葉を聞いたことがあると思いますが(皆さんの給与明細にも記載があると思いますが)、「所得」に対してかかる税金ですから、収入が少なく、経費が多かった場合には「所得」は減りますので、所得税も少なくなるという構造です。
原価と経費
ところで、上記の会話にもある「経費」とは何か?という話ですが、その前に「原価」について理解しておきましょう。
「原価」とは、歯科医院でいうところの「材料費」のことです。飲食店でいうところの食材や飲料の費用のことです。売上(収入)から原価を引いた金額を「売上総利益」と言います。売上総利益は一般的に「粗利(あらり)」と言われています。まずは「売上」「原価」「粗利」について理解できましたか??
次に「経費」についてです。経費は、売上を作ったり、事業を行う上で必要なお金のことで「販売管理費(略して販管費)」と言われるものです。それには人件費(個人事業主の場合は自分以外の給与)や、水道光熱費、通信費、旅費交通費、交際費などなど、必要なお金のことを経費と言っていますね。経費は、売上(収入)から(正確には粗利から)払い出されるものなので「経費が使える」という考え方は正しくはないかもしれません。「経費として計上できる」というのが正しい考え方です。
DH子:えええー!っていうことは、経費は国や誰かが払ってくれるものではないんですか??
Nao:あたりまえでしょ!(笑)そんなこと出来たらみんな大富豪になっちゃうわよw
DH子:じゃあなんで独立すると、みなさん領収書をもらうようになるんですか??
Nao:所得に対して税金がかかるからですね!
売上-原価=粗利 粗利-販管費=営業利益と言います。
個人事業主の場合、売上-必要経費(原価+販管費)=利益=所得という考え方でおおよそあっています。
前述しているとおり「所得」に対して税金がかかりますから、売上に対して必要経費が多ければ多いほど所得は低くなります。売上が多くても、経費が多ければ利益(所得)は少なくなるのですが、所得が低ければ税金も少なくなるということになります。いわゆる「節税」というのはこのことで、個人事業主になったら領収書をもらうようになるのは、必要経費という認識で領収書をもらって経費計上しているということになりますね。
DH子:なーるほどー!つまりお金稼がないと経費も使えないってことなんですね!
Nao:そういうことになるね💦
DH子:じゃあお金稼げるようになることが先ですね!
Nao:そうだね!まずは稼げるDHになろう!
いかがでしたか??歯科クリニックに務めているとあまり馴染みのない話かもしれませんが、一般的には常識的な知識なのでしっかり司会しておきましょう(^^)