歯科医院において「チーフ」や「マネージャー」という役職のつく歯科衛生士とはどういう立場でしょうか?歯科衛生士の中のリーダー?スタッフ全員のリーダー?院長の右腕?クリニックのNo.2?
この答えは、歯科医院の大きさや従業員数によって変わると思いますが、多くの院長先生が期待していることは、スタッフのマネジメントや教育、クリニックのNo.2として活躍してくれることではないでしょうか。今回の記事は、チーフという役職がついていなくても、後輩がいる歯科衛生士の方々に読んで頂きたい内容です。
チーフの役割とは何か?
DH子:チーフになるとマネジメントを勉強しろって言われるんですが、マネジメントって何ですか?
Nao:マネジメントとは「管理」という意味合いがあるんだけど、歯科医院の場合は「スタッフのマネジメント」のことを言っていることが多いよね。
DH子:そうなんです!スタッフの教育ってことですかね?
Nao:教育だけのことではないけど、スタッフの管理や教育などが主な役割になるかな。
DH子:う~ん、難しいですね・・・一言で言うと何ですか??
Nao:そうね。「お掃除役」かな。
DH子:???
チーフ=えらいわけではない
まず最初に区別したい考え方があります。チーフやマネージャーというと、偉い人とか目上の人という印象があるかもしれませんが、そういった区別ではありません。実際には、一番年上の歯科衛生士や、勤続年数が長い歯科衛生士がチーフになることが多いですが、だからと言って偉いわけではありません。チーフやマネージャーという役職は「役割」があるだけで、上下関係があるものではないと考えています。この考え方は私の個人的な解釈にすぎないかもしれませんが、このように考えることは効果的な考え方だと思います。
スタッフマネジメントに必要なスキル
私は、歯科医院で起きるほとんどの問題はコミュニケーションミスによるものではないかと思っています。それほどコミュニケーションスキルは重要な要素だと考えています。コミュニケーションのお話をする上で、まずはFactとStoryの区別について解説します。
Fact=事実、Story=解釈という区別をしていますが、コミュニケーションの中でこの区別をできるようになることは、ものすごく有意義なことです。それは院内や患者様とのコミュニケーションを円滑で効果的なものにするだけでなく、自分自身のストレスも軽減できる区別だと思います。
Fact=事実とは、実際に起こったことや数値で表すことができるような事実のことです。例えば「私の身長は161㎝です」「今日は雨が降っています」「今の気温は20度です」といった具合です。
Story=解釈とは、ひとそれぞれ違った解釈があります。例えば「背が低いですね」「今日は天気が悪いですね」「今日は寒い日だよね」といった具合です。
FactとStoryの区別は、どちらが良いという区別ではなく、整理して、使い分けることで効果的なコミュニケーションをとることが出来るようになります。
こんなやり取りを聞いたことはありませんか?少なからずこの状況に似たような会話を耳にした経験はあるのではないでしょうか?この会話はStory=解釈で話をしているため、コミュニケーションミスが起きています。この場合、売上=Factの話を「今月は調子どう?」という言葉に変換されて質問をしています。それに対して「みんな頑張っています!」という解釈で返しているところでコミュニケーションミスが起きていますね。このような解釈によるコミュニケーションミスは、ドクターとの会話だけではありません。スタッフとの会話でも頻繁に起こっています。
チーフの言葉の重要性
コミュニケーションミスは解釈によって生まれます。そして、その解釈をつくりだしているのは言葉です。ここでいう言葉というのは、声に出して話している言葉、書いたり入力する言葉、独り言、心(頭)の中で呟いている言葉、無意識に使っている言葉、全て自分に影響を与えている言葉のことを指しています。
私はよく、「人生は思った通りにはならないけど、言った通りになる」と言っています。言葉を変えることで、解釈や思考を変えていくことが出来ます。
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