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歯科衛生士が稼ぐには?収入を増やすための具体的な方法を教えます

みなさんは、今の収入に満足していますか?

実は多くの歯科衛生士さんから

「給料がなかなか上がらない」
「妊娠・出産すると診療時間ラストまでは働けない…パートになると収入が下がる…」
「このままずっと低収入のままで定年まで働かないといけないのかな」

という声をよく聞きます。養成学校を卒業して、せっかく国家資格を取得したのに、収入に不安を感じて長く働けないなんて、悲しいですよね。

でも大丈夫です!歯科衛生士は、もっと稼ぐことができます!

今回は、今の給料に不満を感じている歯科衛生士さん、将来が不安で転職や副業を考え始めた歯科衛生士さんに向けて、歯科衛生士が稼ぐためにはどんな方法があるかを紹介していきます。

sakura
D.HIT編集部 sakura
千葉県在住 歯科衛生士歴17年目
新卒で歯科メーカーに就職。その後、歯科衛生士として公務員に転職。 結婚・出産を経て、「自由な働き方がしたい」と考えてフリーランス歯科衛生士へ。  現在は、臨床をやりながら、スタッフ教育を含むコンサルタントやオンラインでの歯科相談をして活動中。

歯科衛生士の平均年収と給与水準の実情

まず、歯科衛生士の平均的な年収を見てみましょう。平均年収を知っておくことで、

  • 現在の収入と比較できる
  • 転職や給与交渉の際の判断材料になる
  • 地域や働き方での違いを理解できる
  • 将来的なキャリアプランを考える指標になる

などメリットがたくさんあります。

歯科衛生士の平均収入って?他の医療系の職種と比べてどう?

ズバリ!先に伝えてしまうと、歯科衛生士の平均年収は404.3万円です。(厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より)これは全国の歯科衛生士のデータをもとに算出された数値です。この金額を聞いてみなさんはどう思われましたか?

「私も平均と同じくらいだった!」
「思ってたより、高い。自分もそのくらいの年収になれるといいな…」
「私は、平均以上だった!なんか自信がついてきた!」

さまざまだと思います。実際には、収入は地域や勤務形態によっても異なりますし、継続年数などによっても変化するものなので、あくまでも平均として見てくださいね。

では、同じ国家資格の医療職はどうでしょうか。

他の医療職の平均年収
  • 保健師:約451万円
  • 看護師:約488万円
  • 薬剤師:約577万円

あくまで平均値のデータベースではありますが、歯科衛生士の平均年収が、他医療職種に比べると低めであるという結果になりました。
(参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
(参照:就業情報提供サイト

歯科衛生士はライフステージで収入が上がりにくい

歯科衛生士という職業は、圧倒的に女性が多いです。そのため、国家資格を持つ専門職でありながら、ライフステージによって収入を上げにくい傾向があるのが現実です。

ライフステージごとの給与水準を見てみましょう。

若手(20代):キャリアのスタート時点で給与が低め

20代の平均年収は、約300〜350万円ほどで、スタート時点で収入が抑えられています。また、昇給制度が整っていないクリニックも多く、数年経験を積んでも、給与がほとんど変わらないことがあります。

結婚・出産(30代):時短勤務・退職で収入ダウンのリスク

結婚や出産を機に、フルタイム勤務が難しくなるケースが多く見受けられます。クリニックでは診療時間が長く、拘束時間が長くなりがち。「子育てをしながら働ける職場が少ない」と感じる人も多いです。また、常勤からパートや時短勤務になると時給制となり、年収が大幅に減少します。時短勤務になることで昇給やボーナス対象外となるケースも。

40代以降:役職・昇給のチャンスが少ない

一般企業では、40代以降に「管理職」などのキャリアアップの道がある場合が多いですが、歯科衛生士は院長以外の役職がほとんどなく、給与が上がる仕組みが少ないです。40代以降も若手と同じ仕事内容・給与水準のまま働き続けるケースが多く、長年勤務していても、給与の伸びがほぼ止まることも珍しくありません。

じゃぁやっぱり歯科衛生士が稼ぐのは無理なんじゃないの?

こんな声が聞こえてきそうですが、みなさんに朗報です!歯科衛生士の平均年収は、前年に比べると約22万円ほど上がっており、全体的には増加傾向にあることがわかります。
令和5年度賃金構造基本統計調査

近年、その専門性や超高齢社会での活躍において需要が高まっており、歯科衛生士の年収も今後上がることが期待できるかもしれません。

さらにここからは、自分の行動次第で、歯科衛生士でも収入を増やせる!その方法について、解説していきます。

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まずはここから!今の職場での給与アップ交渉をしてみよう!

まずは、手っ取り早く、今の職場で給与アップできないかを考えてみましょう。

今の職場でお給料が上がったら、一番楽に年収をあげられると思いませんか?ここでは、みなさんのお給料の仕組みについて深掘りしていきます。

お給料が上がるタイミング

まず、クリニックに勤務している場合、お給料が上がるタイミングは主に2つあります。

クリニックで給料が上がるタイミング
  • 勤続年数が長くなるとき
  • 役職がついたとき

勤務年数が長くなる時は、昇給しやすいタイミングです。クリニックの昇給制度に基づいて給料が上がるケースがほとんどだと思います。お勤めのクリニックの昇給制度を確認しましょう。一般的には求人票に「昇給 年1回 ◯%〜◯%」のように記載がある場合や、具体的な金額が記載されている場合もあります。クリニックによっては、「勤続◯年以上で手当がつく」といったところもあるようです。例えば「5年目以降の資格手当が増額になる」などの記載が見られます。

また、役職がついたときは、今までよりも仕事内容が増加することが見込まれますので、給与アップのタイミングです。歯科衛生士でいうと、チーフ歯科衛生士や主任歯科衛生士のように、リーダー的なポジションに就くことで給与が上がります。具体的な仕事内容としては、新人の指導やシフト管理、クリニック全体の歯科衛生士をまとめるマネジメントのような役割になることが予想されます。このような役職に就く場合には、月1〜5万円アップすることもあり、管理業務を兼任すると給与交渉がしやすい状況になります。

このような昇給のタイミングがあることは一般的な話ですが、一方で、多くのクリニックでこういった昇給制度が整っていないことが問題点として挙げられます。ある調査では、歯科の72.5%が基本給の引き上げや定期的な昇給などの待遇改善を望んでいるとされています。(参照:令和2年3月歯科衛生士の勤務実態調査報告書

昇給制度の有無や内容は、クリニックの経営方針や規模によって大きく異なります。みなさんも、今一度、現在お勤めのクリニックの昇給タイミングについて確認してみることをオススメします。

クリニックに勤めていて、クリニックの経営状況まで気にして仕事をしている人は少ないと思いますが、実はクリニックの経営状況がみなさんのお給料に大きく関係しています。なぜかというと、クリニックの売上げがあがらないと、みなさんのお給料も上げられないからです。

クリニックの売上げ  =  診療報酬(保険診療)  +  自費診療

クリニックの売上げはこのように成り立っています。特に保険診療は、国の医療制度に基づき保険点数が定められているため、どのクリニックでも収入に大きな差は出にくい仕組みになっています。患者さん側としては、同じ治療に対して支払う金額の差が大きくならないので安心ですよね。

一方で、自費診療(ホワイトニング・インプラント・矯正など)はクリニックごとに価格の設定が可能で、保険診療に比べて単価が高くなります。そのため、自費診療の割合が高いクリニックほど、売上げが伸びやすく、スタッフの給与も上げやすい(昇給しやすい)傾向にあります。

クリニックの売上げを上げるために、歯科衛生士としてできることは何でしょうか。まずこのような仕組みを理解し、自分の診療内容に応じてどのくらいの診療報酬が発生しているのかを考え、さらにできることはないかを考えていきましょう。自費診療では、患者さんへのカウンセリングを通じて、患者さんの満足度をあげるために、自分にできることはないか、一緒に考え、提案し続けていくことが重要です。それが長い目で見ると、自身の給料アップにつながるかもしれません。

昇給できないか考えてみよう!交渉を行う場合の3つのポイント

先ほど解説した通り、クリニックの経営状況に応じて、昇給のしやすさ・しにくさが変わります。自分が「お給料の上がるタイミング」に当てはまった方は、ぜひ昇給の交渉をしてみましょう。

昇給交渉を成功させるためのポイント
  • 面談の機会を設定する
  • 自分の貢献度を数値化する
  • 他院の給与相場を調査する

まずは、院長や経営者と正式な面談の場を設けましょう。そこで給与の見直しについて相談します。ポイントは、ただ「給与をあげてほしい」と伝えるだけでなく、具体的な理由を準備して交渉に臨むこと!「これだけ頑張っています」ではなく、「3ヶ月で10%患者数が増えた」「定期検診のリピート率が20%向上した」など、目にみえる具体的な成果を示すことが大切です。このように具体的な数字を出してアピールすると、院長の頭の中はこうなっています。

定期検診のリピート率が20%向上した

◯◯さん(あなた)の担当患者は月に100人程度で、定期検診に来てくれた人は100人中50人だったな

20%増えたと言うことは、今までより10人増えたんだ

1回の定期検診が約10,000円だから、月の売上げは10万円増えたということだ

こうなると、あなたが月の売上げを10万円増やしたということになります。具体的な貢献度がわかると、あなた自身も交渉しやすくなるのではないでしょうか。

また、自分の給与が業界の相場と比べて適正かどうかを確認し、他院と比較したデータを用意することでも、説得力を高めることができます。

「頑張ってるから昇給してほしい!」と漠然と訴えるより、データを揃えて客観的事実を示すことで、交渉が有利に進みやすくなりますよ!

歩合制や成果報酬を提案してみる

固定給の昇給が難しい場合、歩合制成果報酬を提案してみるのも一つの方法です。クリニック側にとってもメリットがある仕組みであれば、交渉の成功率が高まります。歩合制の仕組みとは、自分の業績に応じて報酬が変動する制度のことです。

例えば、こんな具合です。

  • ホワイトニングやオプション治療の販売数に応じて報酬が増える
  • 自費診療のカウンセリング契約率に応じてボーナスがつく
  • 患者の定期メンテナンス継続率に応じた成果報酬制度を設ける

歩合制の導入を提案するポイントとしては、クリニックの収益向上につながることを伝えることです。これは最重要ポイントと言えます!そもそも、皆さんの給与を上げると、院長(クリニック)の利益は減りますよね?なので、「自分の給与を増やしてほしい」ではなく、「こうすればクリニックの利益も上がり、私のモチベーションも高まります!歯科衛生士のモチベーションが高まると、もっと主体的に行動できると思います」と伝えると、院長も前向きに検討しやすくなります。

できれば提案の時には、スキル習得とセットで考えておくと良いと思います。「このスキルを身につけたら給与アップの可能性はあるか?」と事前に確認しておくと、具体的な目標を持ちやすくなります。スキルの例としては、次の項で詳しくお話しています。いずれにしても、スキルを学び、クリニックに貢献することを示せば、報酬制度の導入が現実的になります。

スキルアップして「希少価値の高い歯科衛生士」へ

他の歯科衛生士と差別化できるスキルを持つことで、高収入を狙いやすくなります。給与交渉の際に「あなたに払う価値がある」と思わせるための戦略の一つです。

専門性を持つ・資格取得で差別化する

審美歯科や矯正専門クリニックでは、矯正やインプラントなどの専門知識を持っている歯科衛生士が求められ、給与も高くなる傾向があります。

私の知人は、矯正専門クリニックではワイヤー調整の補助ができると給与がアップしたり、インプラントのアシストで手術の介助ができるとクリニックから高評価で、時給が上がったりしたそうです。

また、資格を取得して知識を豊富に持つこともアピールポイントになります。

  • 日本審美学会認定ホワイトニングコーディネーター
  • 摂食・嚥下リハビリテーション関連資格
  • 歯科助手への指導スキル
  • インフェクションコントロールドクター(感染管理の専門資格)

など、資格を挙げるときりがありませんが、歯科衛生士が取得できる資格はたくさん!多方面から知識を獲得しておくことは、自分自身の価値をあげるために有利に働くことでしょう。

自己投資によるスキルアップ

自己投資としてのスキルアップも有効的です。特にセミナー受講や需要の高い分野への特化は、自分の市場価値を上げ、より良い条件で働くための大きな武器となります。歯科医療は日々進化していて、新しい技術やトレンドが次々に登場してきます。そのため、現場での経験だけに頼るのではなく、外部セミナーを活用して最新の知識を身につけることが大切です。

セミナーを受講するメリット
  •  新しい技術や治療法を学べる(例:エアフロー、超音波スケーラーの活用方法)
  • 最新のエビデンスに基づいた知識が得られる(例:歯周病治療の最新ガイドライン)
  • 業界のネットワークを広げられる(講師や他の受講生との交流)
  • クリニックでの評価が上がり、昇給やキャリアアップにつながる

できるだけ今後も需要が高まる分野に特化してスキルを上げると、長くその分野で働くことができます。

例えば予防歯科。予防歯科ではメインテナンスのプロフェッショナルとして、エアフローやPMTCの技術、唾液検査やリスク診断、患者教育のためのカウンセリング技術など患者のリピート率向上や自費メニューの提案にもつながるスキルが重要です。

インプラントや外科分野のスキルも、需要が高まっている分野です。特に術後メインテナンスを適切に行える歯科衛生士の需要が高まっています。メインテナンス以外にも、外科処置後の創傷管理と指導、骨や歯肉の状態を評価する知識を学ぶことができます。

超高齢社会に伴い、訪問歯科高齢者歯科への対応、高齢者の口腔ケアに詳しい歯科衛生士は、今後ますます求められることが予想されます。高齢者歯科では、誤嚥性肺炎を防ぐための口腔ケア、義歯幅管理と調整、摂食・嚥下リハビリテーションなど、歯科衛生士としても活躍できる可能性が十分にあります。

このようなセミナーは、学会・教会主催のセミナーや、企業主催の勉強会で通年開催されています。最近では、オンラインで受講できるセミナーも増えており、忙しい歯科衛生士にとって、移動の手間が省けるオンライン学習は大きなメリットとなっています。

スキルアップは自分でコントロールできる手段の1つなので、積極的に利用してみましょう。

スキルについてはこちらの記事も参考になると思います。ぜひご覧ください。

フリーランス歯科衛生士に必要なスキルとは?結論、スキルよりも重要なのは・・・
歯科衛生士としてフリーランスを目指す方へ!スキルなしでも始められる理由や成功に必要な行動力、さらに役立つ営業力・マーケティング力・デジタルスキルについても解説します!

高時給・好条件の職場へ転職

高時給・好条件のクリニックを見つけるためには、給与水準が高いクリニックの特徴を理解し、自分に合った職場を選ぶことが重要です。

クリニックによって給与の差がつく

同じ歯科衛生士でも、勤務するクリニックによって給与水準が大きく異なるのが実情です。特に、以下のようなクリニックでは比較的高給与が期待できます。

高給与のクリニック
  • 都市部の人気のクリニック
  • 自費診療が多いクリニック(矯正・インプラント・審美歯科)
  • 訪問歯科の専門クリニック
  • 大手医療法人・法人経営のクリニック

都市部では競争が激しく、患者数も多いため、スタッフの給与水準が高めになります。特に都心部や駅近の歯科医院は、時給や月給が高い傾向にあります。

また、矯正歯科やインプラント専門クリニックは、自費診療が多く、クリニックの収益性が高いため、給与も高くなりがち。一般歯科よりも患者単価が高く、スタッフにも高いスキルが求められる分、報酬が上がりやすいです。

種別で言うと訪問歯科もその1つにあたります。1回の訪問ごとに手当がつくクリニックも多く、歩合制を導入している場合、高収入を得ることが可能です。高齢化が進む中、訪問歯科の需要は年々増加しており、今後も安定した収入が見込める分野です。

クリニックの規模で言えば、医療法人や大手の歯科グループでは、昇給制度やボーナスがしっかりしているため、長期的に安定した収入を得られる可能性が高いです。また、社会保険や福利厚生が充実している点も魅力的です。

歯科医院以外の場所での勤務を検討する

クリニックで働く以外にも、歯科衛生士のスキルを活かせる仕事は多岐に渡ります。新しい分野にチャレンジしてみるのもおすすめです!

歯科医院以外の新しい分野
  •  歯科メーカーや医療機器メーカー
  • 美容クリニック・エステ業界
  • 介護・医療業界

歯科メーカーや医療機器メーカーでは、主に営業職やインストラクターとして活躍できると思います。営業職としては、歯科クリニック向けに製品を提案する仕事で、歩合制の報酬がある場合があります。インストラクター(講師)としては、新しい機器や治療法をクリニックで教える仕事となります。臨床経験を活かしながら、教育分野で活躍が可能です。

美容クリニック・エステ業界では、審美歯科やホワイトニング専門クリニックでの経験が役に立ちます。近年、大手フィットネス業界でのホワイトニングやセルフホワイトニングサロンなども増加傾向にあり、美容クリニックやエステ業界でも歯のホワイトニングやフェイシャルケアに関わる仕事があります。

介護・医療業界では、訪問介護や高齢者向けの口腔ケアの専門家として働く選択肢があります。特に摂食・嚥下リハビリや誤嚥性肺炎の予防に関するスキルを学ぶと、さらに求められる人材になるでしょう。ある歯科衛生士さんは、臨床の現場で数年勤務したのち、訪問歯科へ転職。その後、ケアマネージャーや介護士として、ダブルならぬトリプルライセンスで勤務しています。歯科衛生士としての口腔ケアや口腔機能維持・向上のためのマッサージや訓練もできるため、給与交渉に成功して月8万円の給与アップを実現させています。

歯科衛生士=歯科クリニックだけの考えを捨てると、可能性が広がりますよ!

転職の際のポイントとステップ

高時給・好条件の職場に転職する際には、以下のポイントを押さえておくことで、より良い職場を見つけやすくなります。

転職の際に見るべきポイント
  • 基本給の他に、手当・歩合があるか
  • 昇給制度が明確に決まっているか
  • キャリアプランが見える職場か
  • 転職エージェントを活用する
  • 面接時に給与交渉を行う

まずは、基本給だけでなく、資格手当や歩合制、ボーナスの有無をチェックしましょう。今までお話してきたように、自費診療を行うクリニックは歩合制の報酬がある場合も多いので、条件をしっかり確認することが大切です。求人票などに記載があることがほとんどですが、歩合制のことまでは記載がないことがあります。必要に応じて確認しておきましょう。

長く働くことを考えるなら、「毎年昇給があるか」「昇給の基準は明確か」もチェックしておきましょう。昇給制度が整っていないクリニックだと、昇給のチャンスが狭まります。

また、転職時には、単に給与の高さだけでなく、将来的にどのようなキャリアが築けるかも考えましょう。主任歯科衛生士や教育担当にキャリアアップできるクリニックを選ぶことで、長期的な成長が期待できます。

高給与の求人を探すためには、転職エージェントを活用するのも有効な方法です。転職エージェントでは、一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあり、好条件のクリニックを見つけやすくなります。余談ですが、転職エージェントの担当者によっては、院長の人柄やスタッフの人間関係などもアドバイスしてもらえる場合があるので、こっそり聞いてみるのもオススメです。

もし、気に入ったクリニックが見つかったら、積極的に面接に行ってみましょう。面接時にはクリニックの雰囲気や院長の人柄など、面接までに得られなかった情報をできるだけキャッチしましょう。可能であれば、面接時に給与交渉を行うことも頭に入れおきましょう。他院の給与相場を事前に調べ、自分のスキルに見合った給与を提示できるようにしておくことで、より良い条件での転職が可能になります。

副業をする

収入を増やすための選択肢として、「副業を始めたい」と思ったことはありませんか?本業では大きな昇給が難しい場合でも、副業を活用することで、収入源を増やすことが可能です。

歯科衛生士ができる副業
  •  他のクリニックでアルバイト
  • SNSやブログで情報発信
  • セミナーの講師や運営
  • webデザインや動画編集

アルバイトとして他のクリニックで働く(Wワーク)

副業の中でも、最も手軽に始められるのがWワークです。休日や夜間の時間を活用し、短時間でも効率よく収入を得ることができます。

例えば、訪問歯科のアルバイトは1回の訪問で数千円〜1万円ほどの報酬が得られる、時給が高い仕事です。これなら短時間で収入を増やすことができます。特に経験者は優遇されることが多く、週1回からでも可能なためスケジュール調整もしやすいのでおすすめです。

他にも、他のクリニックでパート勤務や土日祝日のスポットバイト、イベント・セミナー補助の仕事などWワークの選択肢は多いです。もし夜間でも働けるよ!という方は、各市区町村で取り組んでいる夜間診療は高時給になります。歯科医師は各地のクリニックで持ち回りで行っていますが、歯科衛生士は登録制となっている場合が多いようです。

SNSやブログ(ライター)で情報発信

近年、SNSやブログを活用した副業が注目を集めています。歯科衛生士としての知識や経験をSNSやYoutubeで発信することで、広告収入や企業案件、アフィリエイト報酬を得ることが可能です。

たとえば…

  • 歯科衛生士が教える正しい歯磨き方法
  • ホワイトニングのコツとおすすめの商品
  • 歯科クリニックでの働き方・キャリアアップ方法

こうした情報を発信することで、同じ業界の人や患者さんに役立つコンテンツを提供しながら収益化できます。

ほかにも、歯科系ライターとして記事を執筆する方法もあります。歯科関連のウェブメディアに記事を提供したり、自身のブログでアフィリエイト収入を得ることも可能です。歯科メーカーやクリニックのブログ代行を行うこともできるでしょう。

↓ライターの仕事について、詳しく知りたい方はこちらもお読みください。

フリーランス歯科衛生士がライターとして稼げるようになった話
フリーランスのライターとして働きたいけど未経験でも仕事ができるか疑問をもつ方のために、歯科衛生士しか経験がなかった筆者がライターになった経緯を詳しくお伝えします。

セミナー講師や運営に携わることもできる

最近では、オンラインセミナーも頻繁に開催されており、その講師や運営を行うことも副業になります。セミナーの内容は、新人歯科衛生士向けの指導内容や、患者対応・カウンセリングスキル講座、技術面での講座など様々です。セミナーの運営サイドとしては、リアルセミナーやオンラインセミナー、ワークショップなどの企画から当日の運営など細かいことも多いかもしれませんが、「教育に興味がある」「後輩指導が好き」という方にとってはやりがいのある副業の一つになり得ます。

Webデザインや動画編集に挑戦する

歯科業界とは異なるスキルですが、手に職をつける副業もあります。特にWebデザインや動画編集は、個人で活動する際も役に立つスキルだと思います。

Webデザインで副業収入を得る場合、クリニックのホームページ制作やSNS用のバナー・広告のデザイン、またブログのロゴやアイキャッチの作成などの仕事が考えられます。もし可能であれば、どんなホームページだったら目を引くだろう…とターゲット目線の設計ができるとさらによいでしょう。

動画編集としては、クリニックのYoutubeチャンネルでの動画編集や、セミナーなどの講義動画の編集、SNS向けのショート動画作成など、クリニックが集患のために使っている媒体に載せることを想定したものです。特に動画編集は、短いものであればスマホ1台でできる副業のため、手軽に始められることも大きな利点です。

将来を見据えて、独立してフリーランスとして働く

「もっと自由に、自分の力で稼ぎたい」「今の働き方に限界を感じる」「もっと自分のスキルを活かしたい」そんな思いを持っている歯科衛生士さんには、フリーランスという働き方がオススメです。

最近、フリーランス歯科衛生士として活動する人は増えています。インスタグラムでもよく見かけますよね。訪問歯科、スポット勤務、講義業、歯科関連ビジネスなど、さまざまな分野で活躍することが可能です。収入に上限がなく、働き方の自由度も高いのが魅力的です。その反面、安定した雇用がなく、仕事を獲得するための営業力や専門スキルが必要にあるため、独立前の準備も重要になります。

フリーランスの働き方、どんなことができる?

フリーランス歯科衛生士の働き方は人それぞれ。自分の得意な分野やライフスタイルに合わせて、最適な働き方を選びましょう。

フリーランス歯科衛生士としてできること
  •  高単価の臨床業務
  • クリニックスタッフの採用運用
  • クリニックのSNS代行
  • スタッフへの教育指導
  • セミナー講師として講演する
  • 書籍を出すなど、執筆活動
  • 売上アップに貢献する経営コンサルタント
  • クリニックの開業支援

詳しい解説はここでは割愛しますが、フリーランスとしての働き方はたくさんあります!興味のある方は、こちらの記事も見てみてくださいね。きっとあなたにもフリーランス歯科衛生士として活躍できるチャンスがあるはずです!!

リアルな働き方から学ぶ!フリーランス歯科衛生士ができる仕事6選
フリーランス歯科衛生士って、結局どんな仕事で生活しているの?ーそんな疑問をもつ方に、今回はキャリトレ受講生や卒業生が実際にしている仕事内容について詳しく紹介していきます。

フリーランスになる準備をしよう!

まずは自分に何ができるか棚卸しをして、どのようなフリーランスになるか考えてみるところから始めましょう。

フリーランスは自分で仕事を獲得する必要があります。そのため、業界内の人脈を広げることがとても重要です。学会やセミナーへの参加や、勤務経験のあるクリニックの院長など、人とのつながりは財産となっていきます。

また、フリーランス歯科衛生士としての認知度を上げるために、SNSやブログを活用して情報発信してみましょう。SNSのプロフィールの部分に、できる仕事の内容などを記載しておくと、仕事の依頼を受けやすくなりますよ。

個人的には、まずは副業で小さく初めて、常勤やパート以外の収入源を持つことが第一歩だと思います。その上で、働き方の自由さが欲しいとか、自分のライフスタイルにあわせた働き方を理想としているのであれば、フリーランス歯科衛生士という選択肢が出てくるのではないでしょうか。最初から、今の仕事を辞めていきなりフリーランス歯科衛生士になることは考えにくいかもしれませんが、こういう選択肢もあると知っておくだけでも、今後の歯科衛生士人生を少し楽に考えられるかもしれません。

↓少しでもフリーランス歯科衛生士に興味がある方は、こちらも読んでみてください。実際にフリーランス歯科衛生士として成功されている方のSuccessStoryを見ることができますよ♪

フリーランスで人生が変わった歯科衛生士たちの物語。自分らしい働き方を手に入れた5人の感動ストーリー。

どうしてフリーランスは稼げるの?

フリーランス歯科衛生士が稼げる!というのは、収入の上限がない働き方だからです。正社員やパートの場合、給与は固定されていることが多いですが、フリーランスはスキルや経験に応じて自分で報酬を設定できるため、収入アップの可能性が高いんです。特に需要の高い、訪問歯科、講師業、企業研修などの分野に力を入れることで、高単価の案件を獲得しやすくなります。

私もフリーランスになってから、「収入の上限がない働き方」をすごく実感しています。それは、「雇用先(収入源)の上限がないから」ではないかなと考えています。

正社員の場合は、基本的には1つのクリニックのみから給与をもらいますが、フリーランスの場合…

Aクリニックで10万円

Bクリニックで20万円

Cクリニックで20万円 =月50万円の収入

なんていうことは、容易に考えられます。それぞれの院長も「正社員だから◯◯万円くらい」といった概念もありませんし、収入の総額も知らないことがほとんどです。

雇用されている場合は、どれだけスキルを上げても給与テーブルの範囲内でしか上がりませんが、フリーランスなら自分の努力次第で収入を増やし続けることができるんです。上限がない、というのはそういうことなんです!

まとめ

今、「歯科衛生士は給料が低いなぁ…」と感じているそこのあなた。悩んでいるだけでは現状は変わりません。収入をあげるためには、自分の市場価値を高め、行動を起こすことが何より大切です。だって、今日と同じように明日を生きていたら、何も変わらないのです。。。

本記事で紹介したように、現職場での交渉・転職・副業・フリーランスなど、歯科衛生士でも収入を増やす選択肢はたくさんあります。

どの道を選ぶにせよ、最も重要なのは「まず動いてみること」

「もっと稼ぎたい」と思った今は、動き出すタイミングかもしれません。小さな一歩から初めて、理想の働き方と収入を手に入れましょう!