歯科衛生士は一生モノの資格と言いますが、結婚すると、さまざまな理由で「働きにくさ」を感じることが増えますよね。
「夫が転勤族だから同じ歯科医院で長く働けない…」
「不妊治療をしたいけど、歯科医院で働きながら通うのは厳しい…」
「子どもの発熱でアポに穴を開けてばかりで肩身が狭い…」
独身の時と違い、自分以外の家族の事情で思うように働けないことが多くなり、家族を優先するために「本当は続けたいけど…」と辞めてしまう人もたくさんいます。
でも、簡単に諦めてしまうのはもったいないです!
柔軟な考え方を持つことで、結婚を理由にキャリアを諦めなくて済む方法は、たくさんあります!
この記事を読んで、「キャリアを諦めなくていいんだ!」と思ってもらえたら嬉しいです。
歯科衛生士の結婚後の働き方 4つの選択肢
歯科衛生士が結婚後に仕事をどうしていくか、大きく分けて4つのパターンがあります。
働き方は変えない!正社員・フルタイムでキャリアを継続
結婚したといっても、変わるのは名字だけ。今は結婚したら家庭に入るという人は少なく、特に何の制限もない場合は今まで通り仕事続ける人が多いでしょう。これまで通りの働き方を選ぶことで、現役バリバリで医院と患者さんの為に貢献し、変わらずキャリアを積むことができます。
ただ、歯科医院は遅くまで開いているところが多く、正社員ではどうしても帰りが遅くなってしまうこともあるので、パートナーの理解は必要です。
パート・時短勤務に切り替えて家庭と両立
家庭のことを優先するためにパートや時短勤務に切り替える人もいます。出産からの復帰後は特に、子どもと過ごす時間を確保するためにパートに切り替える人が多いです。無理のない範囲でシフトを組むことで、仕事を辞めずに両立していくことができます。
ただ、正社員よりはどうしてもお給料は下がってしまいます。本当はフルタイムで働きたいけど、子育てとの両立が難しくて仕方なくパートになる人も多いのが現状です。
いったん離職して家事・育児に専念
結婚を機に思い切って一旦離職する人も中にはいます。家庭に専念できるので、仕事のストレスなく、パートナーのサポートをしたり、子どもの成長を近くで見守ることができます。
歯科衛生士は常に不足しており、何歳になっても需要の高い仕事。一度離職しても、また働きたくなった時に復職先に困ることはあまりありません。妊娠・出産・育児が一段落してから、いつでも臨床に復帰できます。
ただし、離職期間が長すぎると、復職してもついていけるか不安を感じやすくなります。その期間は収入もなくなるので、パートナーの協力も不可決です。
臨床以外で資格を活かす道
臨床を今まで通り続けるのが難しいなら、臨床以外で歯科衛生士の資格を活かす道もあります。
「え!歯科衛生士って臨床でしか働けないんじゃないの⁉」って思いますよね。私もずっとそう思ってました。
- 医院コンサル
- 歯科衛生士の育成
- セミナー講師
- 在宅でSNS運用や採用支援
など、実は歯科衛生士の資格を活かせる道ってたくさんあるんです。
インスタなどのSNSで歯科衛生士目線で発信したり、実務経験を活かしてセミナーで実技や知識を教えたり…歯科医院に勤めるだけじゃない働き方は色々あります。
転勤・不妊治療・子育て…結婚後のDHのリアルな実態
結婚すると、独身の時にはなかった様々な「働きにくい事情」がでてきますよね。今回は、パートナーの転勤、不妊治療、子育ての3つについて深掘りしていきたいと思います。
転勤族だとキャリアが途切れがち
まずは、パートナーが転勤族だったら…数年ごとに、環境が変わるのが不安なのはもちろん、引越し先でまたイチから仕事を探さなければなりません。転勤族だとわかっていて結婚したものの、正直、「また引っ越しか…」って思いますよね。自分の都合だけで働く場所を決められないことにストレスを感じるでしょう。
転勤族の一番の悩みは、引越しのたびにその都度キャリアが途切れてしまうこと。歯科医院によってルールが全然違うし、自分が担当していた患者さんも診れなくなってしまうし、またイチから仕切り直し…なんてことばかりですよね。「せっかくキャリアを積み上げてきたのに、また辞めなければいけない…」と気持ちが落ち込んでしまいます。誰も知り合いがいない地で働くのは、不安も大きいですよね。
そもそも歯科衛生士は全国で足りてないのでどこに行っても即戦力として働くことができます。これは歯科衛生士の強みです。
でも実際に働き先を探してみると、転勤族であることがネックになって、雇ってくれる医院を探すのが大変という側面もあります。医院側からしたら数年で退職することが分かっている人よりも、長く働いてくれる人を採用したいですよね。パートならまだしも、正社員で雇ってもらうハードルは高く、安定した収入を得ることも難しくなります。
子どもなし、夫婦2人だけの場合
子どもがいないなら、仕事を辞めてパートナーについていく人が多いです。キャリアは途切れますが、割り切って新たな地で職場を探し、またイチから始める方法です。
もし今の職場が気に入っていてどうしても辞めたくないなら、単身赴任してもらうのもありかもしれませんね。夫婦にも色々な形があるので、絶対について行かないといけない…ということはないと思います!
子どもがいる場合
パートナーに単身赴任をしてもらう方法もありますが、実家が遠くて子育てのサポートをしてくれる人が近くにいないと大変ですし、二拠点生活になると経済的不安もありますよね。子どもがまだ小さいうちは、転勤先についていく人が多いと思います。
転勤先で自分も仕事をするなら、子どもの預け先を見つけなければならないので、転勤が決まった時点で早めに保育園探しをすることが第一優先です。ここのハードルが高く、預け先が見つからずになし崩し的に専業主婦になる人もいます。
子どもが小学生以上になると、転勤の度に転校することになるので、子どもの精神的負担や、学校の転校手続きの手間を考えて「単身赴任」を選ぶ人が増えてきます。中学生以上になると制服代もかかってくるし、受験などもあるので、家族みんなで転勤についていくケースは少ないです。
単身赴任なら自分のキャリアは継続させることができそうですが、いわゆる「ワンオペ」になり、やはり子育てとの両立の難しさから、パートや時短勤務にする人は多い印象です。
不妊治療と歯科衛生士の両立は難しい…
今は補助金制度もあり、早い時期に不妊治療を始める夫婦は多いです。不妊治療は身体的にも精神的にもすごく負担がかかりますよね…仕事を続けながらの通院はただでさえ難しいものですが、歯科衛生士という仕事の特性上、特に両立が難しいと感じます。
不妊治療は生理周期によって通院の日が決まるので、自分で通院日を決めることが難しい状況にあります。通院日が直前まで決まらないことも多く、「明日来てください」と急に言われることもあります。
自分の担当患者さんのアポが入っている中で、急に「明日通院しないといけない」となったら…
「明日は患者さんの予約が入っていてスタッフにも迷惑をかけてしまう。でも、この周期を逃したらまた1か月待つことになるし… 」
心の中でかなり葛藤しますよね。
不妊治療は、精神的に追い詰められることも多いもの。毎月「今度こそは」と期待して、生理が来るたびに深い喪失感…「あと何回やれば授かるのか」という終わりが見えない不安…周囲と比較して落ち込んでしまったり…。
その上、急な欠勤や早退を余儀なくされ、職場への申し訳なさや肩身の狭さから、「働きにくい」「やっぱり歯科医院で働きながら不妊治療を続けるのは難しい」と感じて、諦めてしまう人は多いんです。
実は私も現在、不妊治療中です。結婚して落ち着いた頃にブライダルチェックに行ったところ、多嚢胞性卵巣症候群という排卵障害が判明したんです。自覚症状はなく、妊娠に対しては気楽に考えていたので「え?私が…?」と衝撃を受けました。まさか自分が不妊治療をするなんて…治療費もかかるし、不妊治療は長く苦しいものだという思い込みがあったので、最初はすごく落ち込みました。
その後たくさん調べた結果、病気ではなく体質という事が分かって少しほっとしたものの、やはり自然妊娠は難しそう…。不妊治療をすることに決めました。
私が通う病院は診療が早く終わってしまうので、職場の歯科医院が休みの日しか通えず、なかなか思い通りにいきませんでした。「この日に受診したい」と思っても、仕事があって断念することもありました。
やっぱり、仕事を続けながら不妊治療をするのは大変です…。「なんで女性だけ毎回病院に通わなければいけないんだろう…」と、どうしようもない理不尽にイライラしていました。
不妊治療のこと、職場に言うべき?
不妊治療をしていることって、職場の人には言いづらいこともありますよね。言ったら変に気をつかわれることもあるかもしれないし、プライベートなことだからこそあまり言いたくない…という人も多いと思います。
「職場に不妊治療をしていると言いにくいし、言いたくない。でも、言わないと休みづらい…そもそも、院長が理解してくれるかどうか…。」
私の場合は、面談時に院長に伝えました。私は、特に不妊治療していることを言いたくない!というタイプではないので、カミングアウトに関して気負いすることはなかったです。しかも、院長も不妊治療をして授かった子どもがいるそうで、とても理解がある人で助かりました。
不妊治療ってデリケートな問題ですし、辛いですよね…身近な人が妊娠したことを知っても、素直に喜べなかったり。「なんで私だけ…」と思ったこともありました。それでも少しずつ自分にできることを考えられるようになり、「排卵は薬を飲めばコントロールできる。それ以外は流れに身を任せよう」と前向きになれました。「あれもできない、これもできない、どうしよう…」と、できないことに目を向けるのではなく、どうやったら通院しながら働けるかを考えてみてくださいね。
無理なく治療を続けるためには、職場の理解はあったほうが良いです。理解してもらえるかどうかはわからないけど、まずは院長に話してみると、意外と解決策が見つかるかもしれません。理解が得られなかったら、思い切っていったん休んで、治療に専念するのもありです。
とはいえ体外受精や顕微授精になると1回の治療費が数十万円かかります。経済的にも厳しくなるので、仕事を辞めて収入がなくなるのはつらいですよね…。しばらくはパートナーの収入に頼れるかなど、よく話し合ってみてくださいね。
子育て中は急な欠勤が増える
子育てが始まると、それまでになかった「働きにくさ」を感じ、働き方に悩む歯科衛生士はぐっと増えます。
子どもを保育園に預けて復帰するも、急な発熱で度々保育園からお迎え要請の電話…しかも子どもの体調不良は1日で治るわけではなく数日間穴をあけてしまうことも当たり前にあるし、3人兄弟が次々インフルエンザで1ヶ月まるまる仕事を休んだ…という人もいました。
歯科衛生士は自分の患者さんのアポがびっしり入っているので、急な休みって、本当に申し訳なくて言いづらいんですよね…。
そして小学生になると、「小1の壁」がやってきます。19時まで預かってもらえた保育園と違って、小学校は学童保育を利用しても17〜18時までが多く、さらに帰宅後は宿題を見てあげたり、長期休みは毎日お弁当が必要だったり、新生活に慣れない子どもの心のケアも大変だったり。
仕事と家庭の両立が難しくなって、今まで通りの働き方では立ち行かなくなることが多いんです。
歯科医院は遅くまで開いていて、正社員でフルなんてとてもじゃないけど無理だし、時短やパートでも忙しすぎて、子育てを優先するために辞めたという人も、たくさん知っています。
パートナーや実家を頼って協力しながら子育てができれば一番ですが…結局は、母親の負担が大きくなりがち。
子どもがいるとどうしても自分の都合だけで働くことはできないので、思うように仕事ができずにもどかしさを感じている人は、本当に多いと思います。
無理なく続けるための働き方のコツ
こういった「働きにくさ」をクリアにするためには、どうすればいいのでしょうか。大丈夫です、きちんと解決方法はあります。ここからは、無理なく働き続けるためのコツをお伝えします。
働く場所の選び方を変える!
まずは、働き方についての考え方を、柔軟に変えていくことです。
「絶対にフルタイムで働かなくちゃダメ」「絶対に臨床で働かなくちゃダメ」と決めつけなくて良いんです。歯科衛生士を長く続けるために、自分が苦しくならない働き方を探しましょう。まずは正社員・フルタイムでやってみて、両立が難しいと判断したら、退職はせずとも雇用形態を変えて働く時間を減らしてみることもできます。
今の職場が働きにくいなら、他に目を向けてみることも大事です。歯科医院は全国に約68000軒あります。1つの医院にこだわる必要はありません。転職して、理想の働き方ができるところを探してみるのも1つの方法です。
結婚しても働きやすい職場を見つけるには、いろいろな事情に理解のある職場を探すこと。
不妊治療や子育てのこと、いずれにせよ面接の前や、面接時に相談・確認しておくことをおすすめします!
選択肢は1つじゃありません。「どうせ理解してもらえないだろう」ではなく、「話したら理解してもらえるかもしれない!」と前向きに考えてみてくださいね。
パートで収入が減るのはどう解決する?
「正社員・フルタイムで働いてみたけどプライベートとの両立はしんどすぎる。パートへ移行したいけど、収入が減るのはどうしよう…」という問題があります。不妊治療や子育てはお金がかかりますから、収入が減るのは正直困りますよね。
まずは、パート先で時給交渉をしてみるという手があります。歯科衛生士としての経験が豊富だったり、勤続年数が長かったり、その医院での主戦力として重宝されていたら、時給アップを受け入れてもらえるケースもあります。契約更新や昇給のタイミング、業務範囲が増えたときに時給交渉をすると、意見が通りやすい傾向があります。
時給って、自分から言わなければ、なかなか上げてもらえないものです。院長との関係性が良いなら特に、言ってみたら意外とOKしてもらえることも多いですよ!
ダメなら思い切って退職し、他のところを探してみましょう。歯科医院はたくさんありますから、経験を武器にして探してみれば、条件の良いところがきっと見つかるはずです。
フリーランスの助っ人として、高単価で契約を目指す道もあります。助っ人は、人手が足りていない歯科医院にスポットで入る働き方のことです。パートと違って「必要な時に」「期間限定で」入る働き方なので、歯科医院にとっても助かり、高い時給で契約できるケースが多いんです。時給3,000円とか、3,500円というのも聞いたことがあります。
副業という形になりますが、パートは週1〜2に減らして続けたまま、残りの日に助っ人で他の医院に行っているという人も多いですよ!
在宅ワークの道もある
パートにしても臨床に出るのはやっぱり大変で働きにくい…という人は、在宅ワークを選ぶ道もあります!
今は、歯科衛生士の資格を活かせる在宅ワークがたくさんあります。臨床だけにこだわらず、視野を広げてみてほしいです。
普通の臨床で働いているだけでは、こんな情報はなかなか入ってきませんよね?私もそうでした。ただ毎日出勤して働いて、目の前の患者さんと真剣に向き合っていました。そんな時に、職場の先輩がD.HITを教えてくれたんです。その先輩がフリーランスとして生き生きと活動している姿を見て「いいなあ、羨ましいなあ」と思い、D.HITに興味を持ちました。
歯科衛生士ではないまったく別の仕事をするのもありですが、せっかくとった資格です。経験もあるのに、それを活かさないのはもったいないと思います。
歯科衛生士の働きにくさのリアルな実態…在宅ワークだと、これが一気に解決できるんです。
- どこでも仕事ができるので、転勤族でもキャリアが途切れない
- 不妊治療中でも自分で仕事のスケジュールを決められる
- 子どもが熱を出しても職場に連絡しなくていいし、休まなくていい
- 子どもの下校時間に合わせられるなど、子ども優先にできる
私も今、臨床と在宅ワークを並行してやっています。パートで週2だけ臨床に出て、残りの日はこうして記事を書いたり、採用支援により歯科医院の人手不足を補うサポートをしています。自宅にいながら、歯科医院の役に立てるんです!パートは週2だけになったのでスケジュールも立てやすく、不妊治療にも専念しやすくなって気持ちが楽になりました!
収入源は1つでなくても良いんです。臨床+在宅ワークや副業でさらなる収入アップを目指せば、「パートで収入が減る問題」もカバーすることができます。働き方の選択肢は本当にたくさんあるので、それを知っているだけでも、視界が変わりますよ!
まとめ:ライフステージが変わっても歯科衛生士は続けられる!
女性は、ライフステージが変わると自分のキャリアを諦めなければならない場面が多いです。でも、少し視点を変えるだけでキャリアを維持することはできます。
結婚は、人生の中でも大きな出来事ですよね。結婚したって、自分の状況が変化したって、ずっと歯科衛生士は続けられます。八方塞がりだと思っても、柔軟な考え方を持てば必ず解決策はあります。いろんな選択肢を、ぜひ知っておいてくださいね。





