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「歯科衛生士は将来性がある」は本当?そう言われる理由と、現実を解説します

「歯科衛生士は将来性があるから安心だね」

そんな言葉を言われたこと、ないですか?この「将来性がある仕事」というキーワードに惹かれて資格取得を目指した方も、多いのではないでしょうか。

私自身、何か資格を取りたいけど何がいいかな…と迷っていた時、「将来的に長く続けられる仕事がいいな」という思いが一番にあり、色々な資格を調べるなかで、歯科衛生士の資格に辿り着きました。

「歯科衛生士は将来性がある」と言われる理由を紐解いてみると…

歯科衛生士が将来性があると言われる理由
  • 働き先が沢山ある
  • 復職がしやすい
  • 需要は増え続ける
  • 歯科衛生士の仕事は今後もなくならない 

このあたりが理由として挙げられそうです。

この記事では、なぜ歯科衛生士は将来性があると言われているのか、私が実際に歯科衛生士として働いてみて感じたことも、あわせて解説していきます!

kasumi
D.HIT編集部 kasumi
神奈川県在住
歯周病治療を中心とした一般歯科や、訪問歯科を経験。子どもとの時間を最優先に歯科衛生士としてのキャリアも積んでいきたい!と思いフリーランス歯科衛生士へ転向。 理想の働き方を実現するべく日々勉強中。

働き先が沢山ある

私が歯科衛生士の資格を取ろうと思った理由の一つに、就職率の高さがありました。歯科衛生士養成機関を卒業した生徒の就職率は、91.4%だそうです(令和3年度全国歯科衛生士教育協議会の調査より)。なぜこんなに就職率が良いのでしょうか?

全国歯科医院だらけ!

現在歯科衛生士として働いている人の多くは、歯科医院での勤務だと思います。歯科医院の数は66,843軒あり、コンビニよりも多くあると言われています(令和6年2月厚生労働省の医療施設動態調査より)。私の住んでいる地域でも少し歩くとあちこちに歯科医院があり、数十メートル先や、なかには2軒並んで歯科医院なんてところもありますし、さらに新しく開院するクリニックも多いです。家族や友人からも「歯医者さんがありすぎて、どこに通えばいいのかわからない」と相談を受けることがよくあります。

この、コンビニより多い全国の歯科医院が、歯科衛生士を募集している状況なんです。そう考えると、就職率の高さも頷けますね。

実際、私が歯科衛生士学校学生だった時も、日本全国からかなり多くの求人募集がきていて、ほとんどの学生が就職活動に困ることなく就職先を見つけることができていました。臨床実習先の先生方は、新卒の歯科衛生士を雇いたいと思っている先生も多く、実習先で直接「うちで働かないか?」と声をかけられて、資格取得後にそのまま就職した人もいました。

このような就職率の高さから、将来性がある職業として認識されており、歯科衛生士学校に通う学生は増加傾向にあるようです。

人手不足で売り手市場

歯科医院はコンビニより多いと言いましたが、反対に、歯科衛生士の人材不足は年々深刻化してきています。理想は歯科医師1人に対して歯科衛生士2〜3人いると良いと言われていますが、現状は歯科医師1人に対して、歯科衛生士の数は平均1.1人。歯科衛生士が足りていない医院はかなり多いんです。

求人媒体を見てみると、毎月かなりの数の求人情報がでています。なかには、何年も継続して求人を出している歯科医院もあり、人材の確保に苦戦している様子がわかります。

実際、最近私の友人が育休から復帰するタイミングで何軒か面接に行った中で、ある先生が「募集していてもなかなか歯科衛生士が来ない」と嘆いていたそうです。私も転職活動の経験がありますが、面接や見学に行くとそれだけで「ありがとうございます!」と感謝されることもありました。それだけ歯科衛生士不足で困っている歯科医院が多いのだなと感じます。現在臨床現場で歯科衛生士として働いている方は、歯科衛生士の人手不足を身をもって感じていらっしゃるのではないでしょうか。

歯科医院は増えているのに歯科衛生士が人手不足という事実は、就職率の高さにかなり大きく影響しています。歯科衛生士はかなりの売り手市場なんです。

診療所以外にも働き先の選択肢がある

多くの歯科衛生士が診療所で勤務していますが、歯科衛生士として働ける場所は他にもあります。

歯科衛生士の働き先
  • 保健センターの歯科衛生士
  • 介護保険施設の専属歯科衛生士
  • 訪問歯科の歯科衛生士
  • 歯科衛生士専門学校の教員
  • 事業所など
  • フリーランス歯科衛生士

私の知人に、行政の歯科衛生士として保健センターで勤務していた方がいました。保健所では、歯科検診や歯科保健指導などがメインの業務だそうです。行政の歯科衛生士は公務員になるので、安定して働くことができるのは魅力の一つだなと思います。

介護保険施設の専属歯科衛生士や訪問歯科の歯科衛生士は、主に高齢者の口腔ケアを行います。訪問歯科は、歯科医院の中ではなく、施設や居宅に伺い診療を行うという働き方です。

人に教えることが好きな方は歯科衛生士専門学校の教員として働く道もあります。「学校教員は教員免許が必要でしょ?」と思う方もいるかと思いますが、歯科衛生士専門学校の教員は教員免許がなくても実務経験があればなれるところもあるので、「指導をしたい」「歯科衛生士を育てたい」など興味のある方は近くの学校を一度調べてみてくださいね。

自分の理想とする働き方を実現したいという方は、フリーランス歯科衛生士という選択肢もあります

歯科衛生士は、全国どこでも働ける場所があります。歯科医院で働くのが嫌になってしまっても、他にも働き方はたくさんあります。場所を選ばず、就職先や働き方の選択肢があることは、将来性があると言われる理由の一つだと思います。

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歯科衛生士は復職しやすい

歯科衛生士は、資格と臨床経験があれば、「もう一度歯科衛生士として働きたい」と思ったときに復職しやすい職業だと言えます。

歯科衛生士資格には年齢制限がありませんし、希望した時期にいつでも再就職が可能で、ライフスタイルに合わせた様々な働き方もできます。

いつでも再就職できる

すでにお伝えした通り、歯科衛生士は売り手市場で、就職先に困ることがほぼありません。これは新卒での就職に限らず、一度現場を離れて、また戻りたいと思った時でも同じです。

  • 歯科医院に勤めたけど、合わなくて辞めてしまった
  • 結婚で引越しを機に辞めてしまった
  • 妊娠・出産のために辞めた

様々な理由で、現場を離れる方は多いです。歯科とは関係ない全く別の仕事に転職される方もいますし、結婚や出産を機に退職する方も多いですよね。私の周りにも、育休を取って休んでいる友人や、今は育児に専念したいと退職した人もいます。

でも歯科衛生士は、一度離れても、またいつでも戻ることができるんです。別の仕事をしてみたけれどやっぱり歯科衛生士をやりたいと思ったり、子育てが落ち着いて職場復帰したいなと思ったとき、「いつでも復帰できる」「すぐに働き出せる」というのは、歯科衛生士の資格があるからこそできること

一般企業では、一度退職してしまうとなかなかこうはいかないことも多いですよね。歯科衛生士という仕事の強みだと思います。

歯科衛生士資格には年齢制限はない

私が歯科衛生士資格の取得を考えていた時、いつまで続けられるかな?ということもかなり考えました。将来的に、長く働くことの出来る職業に就きたいと考えていたからです。私の場合、子育てをしながら歯科衛生士専門学校に通っていたのですが、年齢制限がないとはいえ、やっぱりまだ10代とかの若い子が多いんだろうなぁと思っていました。社会人になってから専門学校に通うことに不安もありましたし、「社会人は私一人かもしれない」という覚悟で入学を決めました。

いざ入学してみると、クラスの1/3程は社会人の方で、中には40代の方もいたりと、思っていたよりも社会に出てから新たに資格取得を目指す方が多くいることに驚きました。つまり、それだけ長く続けられる仕事として認識されているのだなと感じました。

ライフスタイルに合った働き方も可能

歯科衛生士は女性が多く、結婚や出産などでライフスタイルが変化する機会も多いです。歯科衛生士は、ライフスタイルが変わってもいろんな形で続けることのできる仕事です。

パート勤務であれば、午前中のみ勤務子どもが帰宅するまでの時間など、自分の希望する時間や曜日で勤務することができますよね。専門職なのでパート勤務であっても時給は高く、しっかり稼ぐことができますし、パート歯科衛生士としてこのような働き方をされている方は多くいらっしゃいます。パートで働きつつ、子どもが大きくなったタイミングで正社員に復帰して働く方も多いです。子育てと両立しつつ、キャリアも継続できるのは魅力の一つだと思います。

将来ライフスタイルに変化があっても、続けられるというのは、女性が仕事を選ぶ上で重要な要素ですよね。

正社員ではなかなか融通が利かないというデメリットも…

ライフスタイルに合った働き方はパートであれば可能だけど、正社員ではなかなか難しいという現実もあります。

私は正社員として勤務していましたが、正社員で週5勤務しながらの子育て・家庭との両立が段々と辛くなってしまい…週4勤務で正社員として働けるクリニックを探し直して転職したことがあります。休みが増えてそれまでよりは楽になりましたが、やはり正社員での勤務は休みが取りづらかったりして融通が利かず、子育てや家庭との両立は難しいなと感じる場面も多々ありました。

そのような問題をクリアにしたいと思い、無理なく家庭と仕事の両立を目指して、現在はフリーランス歯科衛生士として活動しています。このような働き方の選択ができるのは、資格があるからこそですし、将来性のある職業だと言える理由の一つではないでしょうか。

「フリーランス歯科衛生士ってなに?」という方はこちら↓

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歯科衛生士の需要は今後も増え続ける

社会的に、歯科衛生士の需要が今後もなくならない理由について解説していきます。

歯科衛生士の需要がなくならない理由
  • 予防歯科の普及
  • 超高齢化社会に突入したこと

予防歯科に歯科衛生士は欠かせない

今後、歯科衛生士の活躍の場が益々増え続ける理由として、予防歯科をメインとする歯科医院が増えているということがあげられます。徐々に予防の重要性が認知されてきており、治療メインから予防のために歯科医院へ通う患者さんも増えてきています。

2024年、日本歯科医師会で全国の15歳~79歳の男女10,000人を対象に行われた「歯科医療に関する一般生活者調査」によると、コロナ禍以降、予防に対する意識が高まり、定期的な検診を受ける人が増加したという結果が出ています。先進国に比べると日本はまだまだ予防への意識は低いですが、徐々に高まっている現状はあり、今後さらに予防歯科の発展が進むとされています。

私が子どものころは、虫歯予防のために歯医者さんへ健診に行く習慣はあまり無かったように思うのですが、最近は定期健診のために通院する子どもも多くなりましたよね。予防=歯科衛生士と言っても過言ではない程、歯科衛生士のメイン業務なので、予防として歯科医院に通う患者さんが増えれば、それだけ歯科衛生士の必要性も高くなります。

治療に比べてメインテナンスの歯科衛生士業務は技工料や材料費もかからないので、採算性も高く、歯科衛生士中心の予防歯科をメインに歯科医院経営をシフトしている歯科医院も増えてきています。

治療は終わりがありますが、メインテナンスなどの予防処置は定期的に通い続けるものです。だからこそ患者さんとの信頼関係を築きやすいといった面でも、歯科医院にとって歯科衛生士は今後もなくてはならない存在だと言えると思います。

超高齢化社会によって歯科衛生士の必要性も高まる

高齢者の数は増え続けていますが、[2025年問題]という言葉を聞いたことがありますか?団塊の世代と言われる方々が後期高齢者になることで、国民の5人に1人が後期高齢者となり、現在超高齢化社会に突入しています。高齢者にとって口腔ケアはとても重要ですよね。高齢者の数が増えるということは、歯科衛生士の需要も益々増えていくということです。

私が訪問歯科衛生士として勤務していた時に感じていたのは、高齢者が口腔ケアを自分ですることはとても難しいことだということ。入れ歯を使っている方も多くいますが、入れ歯を清潔に管理することも難しく、汚れが付いたまま使い続けている方も多いです。誤嚥性肺炎や全身疾患のリスクが高まるので、とても危険だなと感じています。

身の回りのことは、介護スタッフの方やご家族に手伝ってもらいながら生活されている方が多いですが、介護スタッフやご家族が口腔ケアまで行えるか?というと、そこまで手が回らないという現状があることがわかりました。

訪問歯科では、口腔ケアのやり方を教えてほしいと頼まれることもありますし、「手が回らないので助かります」と言っていただくこともあります。訪問歯科に限らず、歯科医院へ通院される高齢者の方々の口腔管理を行うことも、健康寿命を延ばすためにはとても大切ですし、口腔リハビリを行うことで口腔機能の維持ができ、全身のQOLの向上にもつながります。

このような理由から、高齢化社会においても歯科衛生士の役割は様々あり、今後も歯科衛生士が必要とされる場面が益々増え続けると言えます。

歯科衛生士の仕事はAIには代われない

現在AI技術は進歩が凄まじく様々な面で取り入れられており、近い将来なくなる職業も多いと言われています。では、歯科衛生士の仕事はどうなのでしょうか?

AIを取り入れ、仕事の効率化や簡略化は可能ですが、結論から言うとAIが進歩しても、歯科衛生士の仕事はなくならないと私は思っています。

歯科衛生士の繊細な仕事は機械にはできない

歯科医療においても、今後AIが活躍する場面は増えてくるのではないかと思います。

例えば、

  • 画像解析による病状の正確な把握
  • 患者一人一人のデータ管理
  • リスク評価
  • 予防プログラムの作成
  • アポイントメント管理

これらをAIで管理することにより、作業効率化や正確な診断など歯科医療において役立つでしょう。

しかし、歯科衛生士のメイン業務とされるメインテナンスや歯周病治療は、繊細な技術が求められます。口腔内の状態も一人一人違うため、ルーティン化出来ず、AIに認識させることは難しく、全てを機械化することは出来ないのではないでしょうか。

歯科治療には人と人とのコミュニケーションが欠かせない

歯科治療を進めるうえで一番重要なことは、患者さんのモチベ―ションを維持するためのコミュニケーションです。患者さん自身の口腔ケアや「良くしたい」というモチベーションの維持が、とても大切になりますよね。そのためには、歯科医師や歯科衛生士が患者さん一人一人としっかり関わり、セルフケアの重要性を理解してもらうことが重要です。

患者さんの中には、自分の口腔内にあまり関心がない方も多いです。初めのうちは、歯周病の説明や、TBIなど行っても興味を持ってもらえないこともあります。ですが、何度か通院して毎回お話しする中で、段々と患者さんとの関係性ができ、こちらの話をしっかりと聞いてくれて、ご自身の口腔内にも興味を持ち出し、良くしようとセルフケアを頑張りだす方もいます。

これは、人と人との繋がりによって得られるもの。AIによって【治療計画】や【予防プログラム】を作ることは可能ですが、患者さんの気持ちに寄り添いながら、一人一人に対応することは、AIには不可能ではないかと思います。

歯周病治療のみならず、歯科医療において、患者と歯科医師・歯科衛生士との関係構築はとても重要です。信頼関係は、人と人との関わりでしか成り立たないと思うので、どんなにAIが進歩しても歯科衛生士の存在は歯科医療に置いて必要不可欠だと言えます

将来性があっても続けることが難しい職業でもある

歯科衛生士は就職率が高いですが、一方で離職率の高い職業でもありますね。【歯科衛生士の人材不足が深刻化している】とお伝えしましたが、現在約14万人の方が、資格を持っているのにもかかわらず、歯科衛生士として働いていないという現状があります。

ここまで述べてきた通り、歯科衛生士は、需要があり、今後もなくなることはない、将来性のある職業です。なのになぜ、やめてしまう人が多いのか?実際私もいくつかの歯科医院で勤務して、歯科衛生士としてずっと働き続けることは難しいかも…と感じることも多々ありました。

院長先生と合わない…

歯科医院は個人経営や家族経営が多く、比較的少人数の職場がほとんど。その狭いコミュニティの中で、人間関係に悩む方は多いです。スタッフ間での相性はもちろんありますが、特に、院長先生との関係性がうまくいかないと、その歯科医院で働くのは難しくなります。

  • こだわりが強くスタッフの意見を聞き入れない
  • コミュニケーションを取ってくれない
  • 態度が冷たく、嫌われているのではと感じる

こんな院長だと、日々の業務がつらくなるのは当たり前です。

院長とスタッフは、連携を取りながら診療を進める必要がありますから、毎日顔を合わせ近い距離で仕事をしなければならない歯科医院では、このような状況で働き続けることは辛いですよね。

相性もあると思いますが、実際しばらく働いてみないと「合う・合わない」がわからず、なかなか自分に合った職場を見つけることは難しいです。転職を繰り返し疲れてしまい、歯科衛生士を辞めてしまうという方も多いなと感じています。

院長先生との関係がうまくいかず悩んでいる方はこちらの記事も、参考にしてみたください!↓

今の院長、私には合わないかも?歯科衛生士が一度は経験する院長への不満。みんなはどうしてる?
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思っていたよりも日々の仕事がキツイ…

歯科衛生士の仕事は、多岐にわたります。予防歯科でメインテナンスのみという歯科医院も中にはありますが、アポイントをこなしながら、受付や診療補助、器具の管理、在庫管理など、院内の全ての業務をこなさなければならない所もあり、業務量が多く大変すぎると感じることもあります。メインテナンス業務メインの場合も、時間内にアポイントをこなさなくてはならず、スピードと技術どちらも求められる仕事です。限られた時間の中で予定外のことが起こることもあり、時間に追われるのが苦手な私にとって負担に感じることもありました。

歯科衛生士って、実際にやってみる前の印象では、バタバタと忙しいイメージはあまりなかったのですが、実際に働いてみてわかることもあり、業務量が多くて、辛いな…きついな…と感じることも多かったです。長く働き続けたいと思って目指した仕事ですが、働き出してみると、こんなのずっと続けていけるのかな?と不安に思うこともありました。

臨床で働くには限界もある

資格には年齢制限はないですが、実際にいつまで働けるか?は別問題だということも、働いてみてわかりました。臨床に出てみると、20代~60代の方まで幅広い年齢層の方が働かれています。しかし現実問題、年齢とともに視力や体力の問題は出てきます。

以前、私がお世話になった歯科医院では65歳ぐらいの歯科衛生士が働いていましたが、その方も「目が悪くなってきて、あまりよく見えない」とおっしゃっていました。視力の低下は、歯科衛生士にとって死活問題だと思います。しっかりと見えない中で、患者さんの口腔内を触るのはとても危険ですよね。

歯科医院によっては定年を設けているところもありますが、年齢問わず視力の低下などにより、臨床現場で働き続けることが難しくなる場合もあります。資格は生涯有効ではあるけれど、一生臨床で働き続けることは実際には難しいのだと、歯科衛生士として働きだして気づきました。

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働き方次第で長く続けられる!

私は「将来性がある」ということに魅力を感じて歯科衛生士になりましたが、実際にクリニックで働き出してみると、ずっと長く続けることは難しいのかも…と感じる現実がありました。

でもそれは、「歯科医院での臨床業務は」という話です。歯科衛生士の資格があればできる仕事は、歯科医院での臨床業務だけではありません。

「将来性」を考えて私が選んだのは、フリーランス歯科衛生士の道でした。今の働き方なら、院長との関係に悩む必要もなく、体力的にもしんどくなく、将来的に視力や体力に問題が出てきても大丈夫だと思っています。

歯科衛生士は、生涯有効な国家資格。働き先は歯科医院だけではありません。自分に合った働き方を見つけることができれば、本当の意味で長く続けていくことができる仕事だと思います。

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D.HIT編集部 kasumi
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