「フリーランス歯科衛生士に興味はあるけど、実際に仕事が見つかるのか不安」
「フリーランス歯科衛生士になったけど、なかなか契約先が見つけられない…」
「フリーランス歯科衛生士の求人ってどこにあるの?」
そんなお悩みを持つ方のために、この記事では実際の求人をリサーチし、フリーランス歯科衛生士としての仕事の見つけ方についてまとめました。
歯科衛生士向けの求人サイトで調べたところ「フリーランス歯科衛生士」を募集している求人はなかったものの…探すサイトや、探し方を少し工夫することで、フリーランス歯科衛生士の仕事としてできる案件を見つけることができました。
フリーランスの仕事の獲得方法のひとつとして、参考にしてくださいね!
フリーランス歯科衛生士の求人はある?
歯科衛生士の求人で有名なサイトといえば、GUPPYとジョブメドレーですよね。
まずは、この2つのサイトで「フリーランス」というキーワードで検索してみると…検索結果で、何件か求人が引っかかりました。
でもよく見ると、 フリーランス歯科衛生士の求人ではなく…「フリーランスの歯科衛生士が来るので学べる」「フリーランス歯科衛生士による教育システムあり」など、“フリーランス”という単語に引っかかってしまったみたいです。
どうやら「フリーランス歯科衛生士」自体を募集している求人はないようです。
そもそもフリーランスとは、定められた勤務先や雇用主がおらず、複数の契約先と仕事をする働き方をする人のこと。自分の能力を提供して報酬を得るのがフリーランスの働き方なので、考えてみれば、一般的な歯科衛生士の求人で「フリーランス募集」と載せないのは当たり前かもしれませんね。
ではフリーランス歯科衛生士の仕事はどのようにして見つけたらいいのでしょうか?いくつか方法があるので紹介します。
求人サイトから探す
歯科衛生士向けのGUPPYとジョブメドレーでは出てきませんでしたが、他の求人サイトも見てみましょう!検索の仕方を工夫することによって、フリーランス歯科衛生士としてできる案件を探すことができます。
- 業務委託の案件を探す
- 歯科マッチングサイトで探す
- クラウドソーシングサービスで探す
フリーランスとしてやりたい仕事は何なのかによっても、探し方が変わってきます。詳しく解説していきますね。
業務委託の案件を探す
歯科衛生士向けの求人サイトでなくても、「歯科衛生士」で検索すると、ヒットするのは「正社員やパートで、歯科医院での歯科衛生士業務の仕事」がほとんど。歯科医院では歯科衛生士不足のところが多く、求人もかなりの数があるため、もし歯科衛生士業務以外の求人があったとしても埋もれてしまいやすいです。
そこで、検索する時に「雇用形態」を「業務委託」にしてみてください。
歯科衛生士業務以外の案件は、業務委託として募集していることが多いんです。たとえば、セミナー講師や在宅ワークなどの仕事を探したい場合におすすめの方法です。
検索のキーワードは「歯科衛生士」にこだわらず、「歯科 フリーランス」にするなど、いろいろ試してみてくださいね。
たとえば求人サイトindeedで「歯科 フリーランス」と検索したところ、歯科クリニックのマナー講師やSNS運用、自費カウンセリングなど業務委託でできる仕事がいくつか掲載されていました。歯科衛生士として募集しているわけではなくても、歯科衛生士時代の経験を活かして取り組むことができるものもありそうです。
ただ、業務委託で掲載されている求人はかなり少ないです…。地域によってはまったくないところもあると思います。求人には変動があるのでタイミングにもよりますが、自分ができそうなものがあったらラッキーと思って、試しに応募してみるのも良いと思いますよ。
歯科マッチングサイトで探す
臨床の仕事がしたいなら、マッチングサイトを利用してみましょう。最近では歯科衛生士に特化したマッチングサイトやスポット求人などのサービスが増えてきていますので、いくつかご紹介しますね。
DHシェア
引用:DHシェア
DHシェアは、業界初の、歯科医院と歯科衛生士のマッチングプラットフォームです。歯科衛生士が登録すると、アドバイザーが希望に合った歯科医院を紹介してくれます。
フリーランス契約の紹介も可ということなので、「フリーランスとして働きたいけど、自分で営業したり売り込んだりするのが苦手」という方も挑戦しやすいのではないでしょうか。
HANOWA
引用:HANOWA
ハノワは、歯科医療従事者と歯科医院とのマッチングサービスです。歯科衛生士に限らず、歯科医師、歯科助手、歯科技工士なども対象。全国に登録している歯科医院があります。
ハノワの特徴は、自分で自分の時給の希望を提示できるということ!まさに「自分の能力を提供して報酬を得る」フリーランスの働き方が実現できます。
また、ハノワに登録している歯科医院はハノワ慣れしているところも多く、「外部の人間を入れる」ということに抵抗がない医院が多いです。フリーランスが働きやすい環境なので、ブランクがあったりして不安がある人でも挑戦しやすいでしょう。
GUPPY 歯科衛生士スポット求人
歯科衛生士の求人サイトとして有名なGUPPYですが、最近、スポット求人という新機能ができました。スポット求人とは、単発ワークのマッチングサービスです。単発の仕事なので時給が高く設定されていることが多く、歯科衛生士の平均時給を大きく上回る時給2000円以上の募集も多数あります。1日限定の求人も多いので、一度試してみるのにおすすめですよ♪ただ、関東以外の地域ではまだまだ広まっておらず、求人はかなり少ないので、これからに期待したいです!
歯科医院で働く臨床のフリーランス歯科衛生士について詳しく知りたい方はこちら♪

クラウドソーシングサービスで探す
クラウドソーシングサイトのクラウドワークスやランサーズでも、歯科に関連した業務委託の案件を探すことができます。「歯科」「歯科衛生士」などのキーワードで検索してみましょう。
- 歯科・医療系の記事のライティング
- 歯科衛生用品の商品監修
など、今までの歯科衛生士の経験を活かして取り組むことができそうな案件が見つかります。特に、在宅でライターの仕事を探したい人におすすめです。
また、難易度は少し上がりますが、デザイン系が得意であれば、
- 歯科チラシ作成
- インスタフィード作成
- ショート動画作成
などの募集もあります。歯科衛生士の資格がなくてもできる仕事ですが、歯科衛生士としての経験を活かせる場合もあるので、挑戦してみても良いかもしれません。
デメリットは、クラウドソーシングサイトを経由することで手数料がかかってしまうこと。また、企業の案件が多いため、歯科医院と直接契約を結ぶより低単価なことが多いです。まずはこういったところで実績を作り、その実績をもとに歯科医院との契約に持っていくと収入アップにも繋がるでしょう。
より条件の良い案件に出会うには
マッチングやスポット勤務は、歯科衛生士が足りてない医院がいつもより高時給で募集をかけている場合が多いです。言わば「助っ人」で働いてくれる歯科衛生士を募集しているような状況。こういったサイトを通すと仕事は見つけやすいですが、基本的には募集している歯科医院側の言い値での勤務になるので、「少し時給の高いパート」といった感じになると思います。クラウドソーシングの場合も、サイトを経由することで、どうしても低単価になってしまいます。
それであれば、自分で直接売り込んでフリーランスとして活動した方が、より高い収入を得られる可能性が高いです。フリーランスとして直接個人で契約することで、業務内容の範囲を決めたり、それに合わせて単価も自由に決めることができます。
勤務時間に関しても、フリーランスであれば、歯科医院側の設定した時間が絶対というわけではなく、自分の生活の都合に合わせて勤務時間を提示することもできます。
自分で売り込むことで、
- 自分の得意分野のスキルの提供で価値を上げれる
- 手数料などがなく、その分も収入になる
- 今後定期的な契約にできる可能性もある
など様々なメリットがあるんです。
フリーランス歯科衛生士の収入についての記事はこちら↓

自分でフリーランス歯科衛生士の案件を探す
というわけで、フリーランスとして自分で案件を探す方法について解説していきますね。最初はハードルが高いかもしれませんが、フリーランスで本格的にやっていくならばここからが真髄です。
こちらから自分を積極的に売り込んでいく方法なので、従来通りの「求人している歯科医院に応募する」という方法よりハードルが高いと感じる方も多いでしょう。
『フリーランス歯科衛生士を募集している求人はなかったのに、そんな簡単に契約してくれる歯科医院って見つかるの?』と思うかもしれません。
もちろん、求人に応募するほど簡単ではありません。頑張ってもなかなか契約先が決まらない…ということもあります。
しかし、厚生労働省の医療施設動態調査(令和5年5月末概数)によると、全国の歯科医院の数は67281件あります。その全てが営業対象となるのだから、顧客リストはたくさん作れるわけです。必ず自分を必要としてくれる歯科医院はあると信じて、行動し続けることが大切です。
案件獲得の方法は、大きく分けて2つあります。
- 知り合いの繋がりから紹介してもらう
- 自分で直接歯科医院に営業をする
知り合いの繋がりから紹介してもらう
フリーランスとして活動するようになったら、まずは今までお世話になった先生や、歯科衛生士の同期など、歯科関係者の知り合いに報告しましょう。
知り合いに営業をかけるなんてできない…と感じる方もいるかもしれませんが、営業とまでいかなくとも「フリーランスになりました」と報告するだけで、自分の活動の認知度アップに繋がります。
仕事の案件はどこからやってくるかわかりません。すぐには仕事につながらなくても、今後歯科医院側が人手が欲しくなった時に「そういえばあの人こんなことやってたな」と思い出してもらえることもあります。
私自身、自分の商品としてチラシやパンフレットなどの資料のデザイン作成をやっている、と周囲に話していたため、知人繋がりで資料デザインの案件を数件獲得することができました。
もちろん、相手が求めていないところに押し売りをしたら関係が悪くなってしまうことも考えられますが、挨拶がてらの報告であれば、気軽にできるのではないでしょうか?
フリーランスデビューしたら、まずは「報告」。ぜひやっておいて欲しいです!
自分で直接歯科医院に営業する
営業の第一歩は、まず自分の存在や、自分が活動している内容を知ってもらうことから始まります。
歯科医院側に自分を知ってもらうには、歯科医院宛に手紙を書いたり、直接電話をしたり、歯科医院のホームページやインスタグラムなどのSNSからDMを送ったりなど、いろいろな方法があります。そうやって知ってもらい、興味を持ってくれた歯科医院に対して詳しく説明する場を設け、契約に至ります。
どの歯科医院が自分に興味を持ってくれるかはわかりませんので、最初の認知活動はたくさんの歯科医院にアプローチする必要があります。
歯科医院ってたくさんありすぎて、しらみつぶしに営業していくのは途方もない作業です。基本はコツコツやっていくしかないのですが…
GUPPYやジョブメドレーなどの求人サイトで検索すると、正社員やパートの歯科衛生士の求人がたくさん出てきます。実際に調べてみるとGUPPYでは25516件、ジョブメドレーでは18625件の求人がありました。(2025年2月現在)
つまり、それだけの数の歯科医院が今まさに歯科衛生士の人手を欲しがっているということ。
フリーランスとしての募集ではないですが、そもそも歯科衛生士でフリーランスとして活動している人はまだ少ないため、歯科医院側も「フリーランスを雇う」という選択肢を知らないだけ、という可能性もありますよね。
こういった「人手不足と思われる歯科医院」に対象を絞って営業をかけていくことで、効率的に営業活動ができるかもしれません。契約が取れる確率もアップすると思います!
私の場合、初めて歯科医院との契約が決まったのは、営業活動を始めて2ヶ月後でした。そこに至るまでは、150件以上の歯科医院に営業の手紙を書いて、全然返事がこなくて『このままどこからもお返事をいただけないのでは…』と挫折しそうな気持ちになったこともありました。
しかし、そこで諦めずに行動し続けたからこそ、今があります。
実際にキャリココでは、私を含めたくさんの歯科衛生士が自分で直接歯科医院に営業し、契約を結んでいるため、決して不可能なことではないんです。営業活動はハードルが高いと感じるかもしれませんが、諦めず行動し続けることが大切ですよ。
フリーランス歯科衛生士の案件の取り方について、詳しくはこちらの記事で解説しています!↓

まとめ
『フリーランスを募集しています』という求人はないものの、フリーランス歯科衛生士の仕事としてできる案件はたくさんあります。
営業や売り込みが苦手な方も、マッチングやスポット求人の登場により、「定められた勤務先や雇用主がおらず、複数の契約先と仕事をする」というフリーランスの働き方ができるようになってきました。
今までは、「正社員」か「扶養内でパート」の2つが歯科衛生士の働き方として主流でしたが、新しい働き方の登場により、これから変わってきそうだと感じます。
歯科医院で正社員として働くのは、長時間勤務だったり、スタッフが少なく急な休みが取りにくかったりして、結婚や出産育児など女性のライフステージの変化に合わせづらい働き方だと思います。私は、それゆえに歯科衛生士を辞めてしまう人が多いのではないかと考えています。
しかし、自分の生活の都合に合わせられる働き方の出現により、今後時代の流れとともにフリーランスで働く歯科衛生士が増えて行くのではないかという気がしています。
あなたも自分の生活に合わせた新しい働き方に挑戦してみませんか?
「フリーランス歯科衛生士」についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてくださいね!↓
