こんにちは!D.HITのインタビューチームライターのsakuraです。
活躍するフリーランス歯科衛生士さんへインタビュー。今回お話を伺ったのは、ワンオペ育児と仕事を両立させながら自分らしい働き方を模索している瑠依さんです。
歯科衛生士としての現場経験のあと、歯科ではなく一般企業での正社員という道を選んだ彼女が、育休中に働き方を変えることを考え、在宅ワークを選んだ理由とは?正社員の仕事との両立や葛藤、「人生一回きり」という言葉に込められた想い…リアルな本音を語っていただきました。ぜひご覧ください!
ーこんにちは!本日はお時間いただきありがとうございます。まずは自己紹介をお願いします。
岐阜県に住んでいます。瑠依といいます。歯科衛生士歴は12年で、今は保険会社に勤務しています。子どもは2人いて、上の子が小学校3年生で下の子が2歳です。育休は2年取らせてもらって、復帰のタイミングでD.HITに出会ってキャリココを受けて、今に至ります。
ー今は保険会社にお勤めなんですか?!びっくりです。
そうなんです。2人目妊娠前くらいから、正社員で勤めてます。
ー新卒では歯科医院に就職されたんですか?
はい、最初は歯科医院で正社員として8年ほど働いて、結婚・引っ越しを機に退職し、その後パートとして復職して、2年くらい。次は妊娠を機に一度退職して、子どもが8ヶ月の時に復帰しました。
ー8ヶ月で復帰、早いですね!
お金がなくて…(笑)その頃、夫が会社のリーダー研修に入ったことで、いろんな手当がつかなくなっちゃって、どんどん貯金を切り崩す感じだったんです。お金がなくなっていく中で、「これは働かなきゃヤバい」と思って、託児付きの職場を探して働き始めました。
ーすごい行動力。そこではどのくらい働いてたんですか?
2年くらいです。その後、正社員として保険会社に転職しました。1人目の時に収入面の苦労があったので、「2人目を妊娠したら次は育休を取りたい!」と思って、正社員になれるところを探しました。
ー数ある職種の中で、なぜ保険会社だったんですか?
姉がその会社に勤めていたんです。ちょうど、働き方改革で正社員の勤務時間が9時半〜16時半に変わった時に「今のタイミングでどう?」って声をかけてもらって、やってみようかなと。
ーそれはタイミングばっちりだったんですね!保険会社は何年くらいお勤めなんですか?
育休含めて6年在籍しています。実働としては4年くらいです。
ー育休明けにD.HITを知ったとのことですが、きっかけはなんだったんですか?
もともと保険会社で正社員になった目的が育休取得だったので(笑)その目的はもう果たしたから、育休を取得した後、どうしようかなと考えていました。もう出産の予定はないし、せっかく資格があるんだからまた歯科衛生士に戻るのもいいかなと思ってました。そんな中、いろいろ検索していたら「歯科衛生士、在宅で月30万」ってD.HITの広告が出てきて、「えっ」ってなって。「在宅だったら自分の自由な時間とれていいな〜」って、気になって無料相談を申し込みました。
ー無料相談は、すぐ申し込んだんですか?
すぐ申し込みました!聞いてみないと分からないし、無料だし、行ってみようって。
ー相談ではどんな話をされたんですか?
在宅でどんな仕事があるか、実際にどれくらい稼げるか、30万円って本当に現実的なのかを聞きました。
ー30万円って一部の人だけなのか、それとも多くの人が到達できるのか気になりますよね。
そうなんです。やっぱり広告には収入が多い人の情報を載せるだろうから、その働き方で確率的にどれくらいの人が実現してるのか?っていうところを聞きました(笑)あとは、カリキュラムの内容とかについて聞きましたね。
ーちなみに、稼げる人の割合ってどれくらいって言われました?
何もしない人とか、行動しない人は稼げないけど、コーチに言われたことをちゃんとやって、しっかり行動すれば、絶対稼げる。9割くらいの人が稼げてるって言われました。
ー9割!結構高い数字ですね。その後、何回か相談を重ねたんですか?
はい。1回目はざっくりした説明と、私にはどんな働き方がいいかっていう話をして、2回目は料金の話をメインにして、3回目で最終的に決断しました。
ー3回目で決めたんですね。迷いはありましたか?
やっぱり料金のこともあるし、私の中でこういうことをやるのがすごく大きかったので、本当にそれだけの価値があるのか、かなり悩みました。でも、これだけ払うなら必死にやろう!と思って、決断しました。
ーその決断の背景には、保険の仕事を辞めたいっていう気持ちもあったんですか?
そうですね。育休があまりに快適すぎて…「会社に戻りたくない」ってずっと思ってました(笑)育休は1年が普通なんですけど、保育園の空きがなかったりもして、半年ずつ延長して、結局2年取りました。
ー最大限、取り切ったんですね!そこから、キャリココの流れになるんですね?
はい。11月にD.HITを知って、1月に復帰予定だったので、12月からキャリココを始めて、5月末までやっていました。
ーすごい、復帰と並行してやってたんですね。
そうなんです。最短で2ヶ月で案件取りたい!って意気込んでやってたんですけど、下の子が保育園に入って病気をもらっちゃって、入院することになって…。1月は私も3日くらいしか出勤できず、キャリココもできずで、2月からまた仕切り直しでした。
ーそれは大変でしたね…。
そのあとも、仕事とキャリココの両立は本当に大変でした。会社にいると会社のこともしなきゃいけないし、キャリココもやりたいし。時間が確保できなくて、モヤモヤした時期でしたね。やりたいのにできない、焦る、でも進まない…のループでずっとモヤモヤしていました。保険会社を辞めれば時間はできるけど、いきなり収入がなくなるのも困るし…。
ーわかります。そこから、どうやって立て直していったんですか?
「ゆっくりでもいいか」って思うようになりました。保険の仕事は営業だから合間にちょっと時間がとれたりもするので、自分の中で「1日1時間できたらOK」ってマインドに切り替えました。焦らず、自分のペースで進めるようにして、少しずつ落ち着いてきました。
ーできないことに焦るんじゃなくて、「できたこと」にフューチャーしていったんですね!ちなみに、キャリココで楽しかったことって何かありましたか?
SNSのアカウントを作って、Canvaで投稿を作るのが楽しかったです。あと、ミーティングも楽しみでした。
ーコーチとの定例ミーティングですね!
はい。コーチって優しいじゃないですか?怒らないし。始める前のイメージでは、こういうのってミーティングが億劫になるだろうなと思い込んでたんです。毎回怒られるのかな…って思ってて。でも実際は全然違って、どんな話をしてもすべてをポジティブに受け止めてくれるんです。
ー怒られるより肯定されるほうがやる気にも繋がりますよね。
そうですね。すごく気持ちが本当に楽になって、毎回のZoomが楽しみでした。
ー保険会社のお仕事は、具体的にどんなことが大変でしたか?やっぱりノルマとかありましたか?
ノルマはキツくないんですけど、やっぱりコツコツ営業に行って毎月しっかり成果を出して…という仕事なので、1ヶ月終わったらまたゼロからで…終わりがないんです。ずっと追われている感覚があって。
ー私も営業の仕事してたのでわかります。数字に追われるのってしんどいですよね。
毎日汗水たらして動いて、家に帰っても仕事のことを考えてしまう感じでした。数字が出るので、成果が出てないと会社にも居づらいんです…。
ー成果は公開されるような感じなんですか?
はい。誰が何件取ったとか、いくら売ったとか、全部見えるようになっているんです。
ーうわ、それは精神的にもキツいですね。実際に復帰しても、「もう続けられないな」って感じでしたか?
そうですね、もう気持ちが「辞めたい」になっちゃったので…。実は最初、3月で辞めたいって会社に伝えたんですよ。でも止められて。
ーなるほど、引き止められたんですね。
はい、だからその時はとりあえず残ることにしたんです。でも仕事に対するモチベーションも下がっちゃってたし、前ほど必死にはがんばれなくて…「じゃあ、もう基本給だけ貰ってゆるくやればいいか」と思って。でもやっぱり…成果を出すにはお客さんのところに毎日コツコツ足を運んで自分からどんどん動かないといけなくて、それを続けられているときはお客さんとコミュニケーションも取れて良いんですけど、足が止まってしまうともう億劫で動かなくなってしまって。このままではダメだと思うので、やっぱり9月いっぱいで辞めようと決めてます。
ーそうなんですね!9月っていうのは、何か節目があるんですか?
うちの会社、半年ごとの査定で基本給が決まるんです。その査定が9月にあって、半年間の成績で次の半年の基本給が決まるんです。
ーじゃあ、そこで給料が下がってしまう可能性があるということですか?
そうです。階級制になってて、階級ごとに基本給が決まってるんですけど、成果が出せないと階級が下がる=給料も下がる、という仕組みで。実際、今全然動けてないので、基本給は下がっちゃうと思います。
ーしかも、下がった後にまた戻すのも大変そうですね…。
そうですね…。それもあって、9月で区切りをつけたいと考えています。あと、下の子がちょっと発達がゆっくりめで、療育に通っているんですよ。週2回午前中に療育があるので、今は半休を取って送り迎えして、療育が終わったら保育園に連れて行って、午後から仕事に行ってます。
ー療育って、送迎も含めると結構大変ですよね…。
それで有給をどんどん使ってるから、多分、9月くらいにはもう使い切っちゃうかなと思うんですよ。だから9月で区切って、それ以降は在宅ワークをメインにしようと考えてます。
ー在宅ワークで、今後の具体的な展望って、もうイメージされているんですか?
今、近所の歯科クリニックのSNS運用を任されていて、そちらをもっと広げられたらと考えてます。
ーすごい!じゃあ今は保険の仕事もしながら、SNS運用の仕事もされてるんですね。
はい。クリニックのinstagramの投稿を作る他に、院内の掲示物を1枚単価で制作したりもしていて、SNS運用と別で報酬いただけるので、ありがたいです。あとは待合室で流す、診療の説明動画を作ってほしいとも頼まれているんです。
ーもうマルチに活躍されてるじゃないですか!
まだ動画は手をつけてないんですよ、今はなかなか時間がとれなくて…でもとても理解のある先生で、「全然焦らなくていいよ〜」と言ってくださってるので、保険の仕事をやめたら時間を作ってやっていきたいと思ってます。「1本作ったらいくら」っていう形で、金額設定もしてあります。
ーそれは理想的な環境ですね!近所に素敵なクリニックがあって良かったです…!瑠依さんは文章を作るより、デザインの方が好きって感じですか?
そうですね。Canvaで画像を作ったり、デザイン系のことが好きなので、そういう仕事はやっていて楽しいです!文章はちょっと苦手なんですけど、見た目を整えたり、構成を考えたりするのは好きです。
ー素敵!私、デザインは難しいので羨ましいです!実際、働き方を変えてみて、生活面や気持ちの面で何か変化はありましたか?
キャリココを受けてから、前よりもポジティブになった気がします。もともとマイナス思考ってわけじゃなかったんですけど、「私でもできるんだ!」って思えるようになりました。
ーそれはすごく大きな変化ですよね。
クリアリングの話とかもすごく身になっていて、たとえば「この人とはあまり関わらなくていいな」っていう判断が自然とできるようになってきました。自分にとって必要なもの・そうでないものが見えてきた気がします。
ー自己理解が深まったというか、選べるようになってきた感じですね。
以前は夜、テレビ見てダラダラしていた時間を「ちょっと何かやろうかな」っていう前向きな時間に変えられるようになりました。時間ももったいないし、今の頑張りが将来の成功につながると思いながら、やってます。
ー素晴らしいです。ご家庭の中での変化って何かありました?
家の中はそこまで変化はないです。子どもが寝てから作業しているので、日中の生活はあまり変わってないかもしれません。
ー旦那さんは協力的ですか?
夫は最近まで単身赴任だったんです。でも、6月に戻ってきたんですよ。
ーえっ、ずっとワンオペだったんですか?
はい。妊娠中からずっと一人でやってました。出産も、育児も、仕事も。全部一人でした。
ーえぇ〜!瑠依さん、すごい人だ!!(笑)それは、本当に大変だったと思います…。
あ、でもたまには帰ってきてましたよ(笑)
ーいやいや、すごいですよ!頑張ってる…!ちなみに今、旦那さんが戻ってきて、どうですか?助かってますか?
家事はよくやってくれるほうだと思うので、助かってる部分もありますけど…今までいなかった時間が長すぎて、ちょっとイライラすることもありますね(笑)小言が多いというか、嫌味っぽいというか。
ーあはは(笑)何を言われるんですか?
部屋が散らかってるのをすごく気にするんです。でも、子どもがいたら散らかるのって当たり前じゃないですか。もちろん私もキレイなほうがいいけど、それよりも優先させなきゃいけないことがあるし、忙しいから細かいところまで片付けきれないし。
ーわかります。片付けても、すぐ出されちゃいますしね。
そうそう。夫はキレイにしてたいから片付けるんですけど、子どもがまたすぐ出すじゃないですか。そしたら、「なんでまた出したの?」って言うんですよ。「いやいや、無理でしょ」ってなってます(笑)
ー完全に“いたちごっこ”ですよね。
でも、最近は私がちょっと怒ったりしてるので、夫も「ヤバい」って察したのか、ちょっと落ち着いてます(笑)
ーなるほど(笑)また一緒に暮らし始めて、少しずつ折り合いをつけて行ってるところなんですね。
そうですね。3年間、一人暮らしで自由に生活してた夫と、ワンオペで必死にやってきた私とでは、全然感覚が違ってて。
ー「家に子どもがいると大変なんだよ」っていうのをね、ちょっとずつわかってくれると良いですよね。
そうですね、そのすり合わせが必要だなって感じてます。
ー今後の目標ってありますか?改めてお聞きしたいです。
在宅のお仕事を安定させて、最低3件は案件を持てるようにしたいです。保険の仕事を辞めるってことは収入面で不安もあるので、そこをちゃんとカバーできるようにしたいですね。
スポットで午前中だけ現場に出るのもアリかなとも思うけど、6年くらいブランクがあるので…。
ーやっぱり今は現場に戻るのにちょっと不安がある感じですか?
現場の感覚も薄れてるし、器具のこととか技術的なこととか、やっぱり不安はありますね。基本は、在宅を軸にしてやっていきたいです。
ー6年くらいだったら、全然いけそうですけどね。とはいえ、気持ちとしては「今は在宅の方が合ってるな」っていう感じなんですね。
はい。今のライフスタイルに合わせていくと、やっぱり在宅の方が現実的かなと思います。
ー最後に、これから在宅やキャリアチェンジを考えている歯科衛生士さんに何かアドバイスをいただけますか?
「やってみたいな」と思ったら、一歩踏み出せるかどうかがすべてだなって。行動してみることで、こうなりたいって気持ちが強くなるし、そしたらまた行動できるので。人生って一回きりじゃないですか。だから、自分が本当にやりたいことがあるなら、やってみるっていうことですね。
ー「人生一回きり」!本当そうですよね。
ありきたりな言葉かもしれないけど、本当にそう思います。
ーこれからも応援しています!
はい!ありがとうございました!
ほんわかした雰囲気を持ちながら、強い意志と行動力のある瑠依さん。仕事と家事と育児をワンオペで乗り越えてきた自信と、「一度きりの人生、やりたいことをやりたい」という思いを優しい笑顔の裏に感じました。「自分のやりたいこと」にいつも真摯に向き合い、着々と叶えている姿に勇気をもらえました。これからますますご活躍されることと思います!