「歯科衛生士が身に着けるべき7つのスキル」シリーズ 今回はセールス(営業力)に関する概要です!
セールススキルとは、高額商品を売るためのスキルではありません。患者様に定期検診やメンテナンスに通っていただくためのコミュニケーションも、歯科クリニックに通っていない方に検診のお誘いをすることも、セールススキルという区別をしています。
なぜ歯科衛生士がセールススキルを身に着けるべきなのか
ほとんどの歯科衛生士が、歯科衛生士学校を卒業してすぐにクリニックに就職をします。つまり、クリニック以外での仕事をすることなく、歯科衛生士としてのキャリアがスタートします。クリニックではセールスについて学ぶ機会はほとんどありません。
セールスの基礎的な知識やスキルを身に着けるだけでも、患者様に気持ちよくクリニックに通っていただけたり、あなたの提案に耳を傾けてくれるようになります。
セールススキルとは具体的にどのようなスキルなのか
セールススキルと聞くと、うまく説明することや、売りたいサービスを買っていただくための話術という解釈をしている方が多いようですがそうではありません。
患者様からお話を聞き出し、信頼を得て、最適なプランを提案するスキルのことです。
セールスには様々なノウハウがありますが、私がお伝えしているのはシンプルな3つのステップです。
①惹きをつくりだす
歯科クリニックのことが好きで好きでたまらないという患者様はほとんどいません。なので、最初に創り出すことは「惹き」です。なんだか感じが良いな、嫌いじゃないな(好きだな)と思っていただくために、褒める/明確にする/オープンな雰囲気をつくるなどの会話をします。
②質問する
人は、自分に興味のある人のことを好きになる傾向にあります。従って、患者様に興味関心を持つことが最初のステップです。そして質問によって患者様の問題や根本関心を引き出し、その問題解決のために提案を行うというステップです。
③選択してもらう
患者様は「買わされたくない」という心理があります。逆説的に言うと、「自分で選んで買いたい」ということです。セールスの最後に「買ってください!」と押すのではなく、買いたいと思ってもらえる流れをつくりだし、最後は「どうされますか?」と相手に選択をゆだねることができると効果的です。
セールスに必要なマインドとは
セールスでやってはいけないことは、押し・不明確・下心です。押さずに惹くことが大切です。患者様の話を傾聴し、より良い治療やメインテナンスを提供してあげたいという思いがセールスにおいて必要なマインドだと思います。
セールススキルを高めることで得られる成果
セールススキルは一生ものです。これは単に売上や利益を上げられる歯科衛生士になるということだけではなく、相手に行動を引き起こさせることのできるコミュニケーションスキルでもあります。
患者様にホームケアを頑張ってもらうことも、歯科クリニックに行くのが面倒だという人に検診を提案することも、セールススキルを高めることで引きおこる成果です。