フリーランス歯科衛生士になったら、いつから収入を得られるんだろう?
これは、私自身がフリーランス歯科衛生士になる前に実際に感じていた不安です。これからフリーランスになりたい!と思っている歯科衛生士さんも、きっと同じ不安を抱えているのではないでしょうか?
フリーランス歯科衛生士になってもいつから稼げるかがわからないと、なかなか一歩を踏み出せませんよね。
- 営業を始めるまでにかかった期間
- 営業を始めてからアポイントを取れるまでの期間
- 商談をしてから契約に至るまでの期間
など、フリーランスとして稼げるようになるまでのいろいろな「期間」を知れば、少しは不安が解消されるのではないでしょうか?
この記事では、フリーランス歯科衛生士として活動している私自身の経験や、他のフリーランス歯科衛生士さんへのアンケート結果から、貴重な体験談をお伝えしていきます。「この期間で誰でも絶対に成功する!」というものではないですが、参考にしていただけたらと思います。不安を解消し、フリーランス歯科衛生士としての第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
私が稼げるようになるまでにかかった期間
早速ですが、私の体験談からお話しします。私がフリーランス歯科衛生士として活動し始めて、臨床の助っ人DHとして契約獲得までにかかった期間をシェアしたいと思います。
営業の準備 | 2〜3日 |
営業〜商談 | 3週間 |
商談〜契約 | 当日 |
複数の歯科医院で商談をしたので期間は様々ですが、最初に契約に繋がった歯科医院の一例をご紹介しました。
営業の準備としては、
- 営業で使う手紙の文書考案
- 手紙作成
- 電話の言葉を考案
- 想定される質問等の対策考案
などです。準備が整ったらすぐに営業の電話をかけたのですが、院長のスケジュールの都合がつかず、商談のアポイントがとれたのは営業の電話から3週間後でした。
2回目以降の商談で契約になる事が多いですが、この時は初回の商談当日に契約になりました。歯科医院のお悩みが「人材不足」とはっきりしていたので、スムーズにいきました。契約内容にお互いが同意し、契約書は後日完成次第、署名した形です。
フリーランス歯科衛生士46人に聞いてみた!
フリーランスとして活躍する歯科衛生士さんに、D.HITがアンケートを行ったところ、46名の方から返答をいただきました。みなさんはどれくらいの期間で契約を獲得しているのでしょうか?
仕事内容は「臨床」と「在宅」で大きく2つに分けてお伝えします。
- 1ヶ月:12%
- 2ヶ月:6%
- 3ヶ月:18%
- 4ヶ月:25%
- 5ヶ月:18%
- 6ヶ月:6%
- 1ヶ月:6%
- 2ヶ月:3%
- 3ヶ月:24%
- 4ヶ月:13%
- 5ヶ月:10%
- 6ヶ月:6%
アンケート結果を少しまとめてみると、
- 助っ人DHは4ヶ月までで61%
- 在宅勤務は4ヶ月までで46%
半数前後の方が4ヶ月までに契約を取っているようです。助っ人DHのほうが緊急性の高い仕事なので、早く契約に繋がる傾向があるのかもしれません。
臨床で契約したクリニックで在宅の仕事も契約獲得!なんてこともありますし、中にはどちらも並行して営業活動をしている歯科衛生士さんもいます。私自身も、臨床・在宅にこだわらず、歯科医院のお悩み解決をするために自分ができることを商品にしています。
フリーランス歯科衛生士として稼げるかどうかは自分の行動次第
フリーランスとして活動する上での決まりは特に無いので、自分が「フリーランス歯科衛生士です!」と言えばフリーランス歯科衛生士デビューです。
でも、正社員・パート勤務と違って、フリーランス歯科衛生士になったからと言って自動で収入を得られるわけではありません。収入を得るためには契約獲得が必須で、契約獲得のためには営業活動が必須です。しっかり営業活動をすれば契約獲得の確率は上がるので、頑張りどころですね。
ですが正直なところ、正社員・パートとして歯科医院で勤務してきた歯科衛生士はビジネススキルに乏しいので、闇雲に自己流で営業をしても、上手くいくまでに時間がかかり、成功までの道のりが遠くなってしまいます。
そもそもどう行動すれば良いのか分からない・・・。という方も多いと思いますので、最短で成功するためにはどう行動すれば良いのか?をお伝えします!
やり方を知っている人に倣うことが一番の近道
やり方を知っている人=成功した人
なので、やり方を知っている人に倣えば、成功までの道のりが一気に短くなります。自分ひとりでできなくもないですが、独学で頑張った場合はトライ&エラーを繰り返してやっと成功まで辿り着くので、回り道がとても多くなってしまうものです。
一言で「フリーランス歯科衛生士」といっても働き方は多様化しています。
- 自分にはどんな働き方が向いているのか(自分の強みは何か?)
- やりたいことを仕事にするにはどうしたら良いのか
現在フリーランスとして働く歯科衛生士さん達も、試行錯誤しながらフリーランスの道を開拓してきたはずです。
自分で考えて行動して結果を出すことは、とても大切なことです。成功した人を全部真似するわけではなく、成功談・失敗談などを有意義に活用して、その上で自分なりのやり方を見つけていくことが成功し続けることに繋がると思います。
特別なスキルと経験は必須ではない
フリーランス歯科衛生士って、どんなイメージがありますか?
- 専門分野の特別な知識がありそう
- 認定資格を持っていそう
- セミナー講師
私自身も、フリーランスになる前は「フリーランス歯科衛生士は、すごい知識と技術を持っていてセミナー講師をしている」という、漠然とした偏ったイメージを持っていました。もちろん、深い専門知識や技術・認定資格などを持っていれば、それらを活かして活動することができますし、そういう方も中にはいらっしゃいます。
ですが、多くの歯科医院が欲しているのは「普通の歯科衛生士」なのです。
特別な資格を持っているよりも、歯科医院に寄り添って、良い感じに悩みを解決してくれる「普通の歯科衛生士」が重宝されます。
「私は認定の資格を持っていないから…」
「私は特別な経験はしていないから…」
なんて思っている歯科衛生士さんもいるかもしれません。ですが、考えてみてください。そもそも、2年・3年も学校に行って専門知識や技術を学び、国家資格保有者である「歯科衛生士」という存在はすでに特別なのです。歯科衛生士であれば、歯科の専門知識・技術を提供できますよね。
実際にはフリーランス歯科衛生士になるために必要なものは、歯科衛生士なら誰でも持っている「歯科衛生士免許」だけなのです。
契約獲得のためのポイント
いざ、契約を取りたい!と意気込んでも…多くの歯科衛生士は、営業活動とは無縁な生活を送ってきたのではないでしょうか?私自身、歯科の物販や自費診療のコンサルティングの経験はあっても、自分自身を商品として売り込むという経験はありませんでした。
営業ってどうやってするんだろう?どんなことに気をつけたら良いんだろう?と思っている、フリーランスとして働いてみたい歯科衛生士さんのために、私が契約を取った際に実際に行っていたことや、気を付けていたことをシェアしたいと思います。
- 自分を認知してもらうために営業活動をする
- 営業で見込み客の母数を増やし、確率を上げる
- 商談ではクライアントの話をしっかり聞く
- 自分の商品を押し売りしない
- 質問には的確に答える
- 誠実である
- 考える時間を与える
フリーランス歯科衛生士は需要がある?
歯科衛生士は一般的に需要が高いと言われています。本当に需要が高いのか・なぜ需要が高いのか疑問に思ったので、
- 歯科衛生士の離職率
- 歯科衛生士の求人倍率
- 時代の変化に伴う歯科医療の変化
などを調査してみました。
今、フリーランスになろうか悩んでいる歯科衛生士さんは、本当に需要があるのか不安があると思います。これを読んでもらうと、勇気を出して今すぐ行動するべきか、足踏みをして停滞してしまうか、判断できるようになるはずです。
歯科衛生士は不足している
歯科医院において、ユニット数によって差はありますが、歯科医師1人に対して2人以上の歯科衛生士数が理想であると言われています。
しかし、歯科衛生士の離職率は高く、厚生労働省によると令和2年度では歯科衛生士資格を有する約30万人のうち16万人は未就業である、とされています。半数以上が未就業の中、働いている歯科衛生士はとても貴重な存在なのですね。
- 人間関係
- 給与・待遇
- 拘束時間が長い
- キャリアの限界
- 業務が多忙で負担が大きい
- 結婚・出産などのライフスタイルの変化
- モチベーションの低下
これらの理由により、多くの歯科衛生士が離職していっています。
ちなみに私が一度離職した理由は、「育休が終わるタイミングで保育園に入園することが叶わず退職・・・」といったものでした。これもありがちですよね。また、歯科医院の多くは昼休憩が2時間あり拘束時間が長いことにより、子育て世代の歯科衛生士は復職しづらいといったこともあります。
求職者一人あたりに対してどれだけの求人があるかを示す歯科衛生士の求人倍率は2023年4月時点で、なんと23.3倍でした。歯科医院自体は増加している背景もあり、歯科衛生士は常に「足りていない」状況なのです。
なぜ歯科衛生士の需要は高いのか?
求人倍率が23.3倍。この数字を見ると、多くの歯科医院が歯科衛生士を必要としていることが分かりますね。なぜ、こんなにも歯科衛生士の需要が高まっているのでしょうか?
理由として、次のようなことが挙げられます。
- 超高齢社会
- 予防歯科の重要性の認知度向上
- 歯科医院の増加(医療施設動態調査)
- 歯科医師の業務負担軽減
- デンタルIQ向上
時代とともに歯科医療の在り方は変化しています。一昔前は「痛くなったら歯科医師に診てもらう」時代で、治療が主でしたが、現在はデンタルIQが向上し、予防歯科・歯周病が認知されてきました。つまり、予防歯科の重要性が浸透しつつあり、予防を担う歯科衛生士の役割が重要なものとなっているのです。
フリーランス歯科衛生士としての需要
歯科衛生士が過度に不足し続ける歯科医院は存続の危機にあると、私は考えています。
予防歯科・歯周病治療の患者さんは定期的に来院する、いわゆるリピーターになるので、歯科医院の経営面から見ても重要な存在です。しかし、担当する歯科衛生士がいなければ、治療の枠を削って歯科医師が診療したり、そもそも患者さんを受け入れる人数を制限したりしなければなりません。すると、
- 診療できる患者さんの人数が減少
- 歯科医院の収入が減少
- スタッフの人数もいずれ減少
- 結果的には医院の規模が縮小または廃業
というような流れになってしまう危険性があります。つまり、歯科衛生士を確保することは、歯科医院の存続を守るために必要なことなのです。
しかし、求人倍率が高い現在、採用を試みてもなかなか結果が出ないという歯科医院も多いです。売り手市場なので、少しでも環境や待遇が良い歯科医院に、歯科衛生士は流れていきますよね。
そのため、歯科医院の問題点はどんどん解決していく必要があります。日々の診療で手一杯な中、歯科医院の様々な悩みを解決してくれるフリーランス歯科衛生士の存在は、困っている歯科医院の救世主になり得ると言えるでしょう。
正社員・パート勤務の歯科衛生士を採用・定着させるためにも、歯科医院の問題解決をしてくれるフリーランス歯科衛生士の需要は高いと言えるのです。
実際にフリーランスとして歯科衛生士が活躍している
日本歯科衛生士会の調査報告書によると、フリーランス歯科衛生士の割合は、歯科衛生士全体の3.6%であるとされています。まだ少数派ですが、多様化する働き方とともに、フリーランスとして働く歯科衛生士は増加しています。
- 臨床
- 訪問
- SNS運用代行
- 採用支援
- セミナー講師
- 教育業務
- ライター
これはフリーランス歯科衛生士の働き方の一部です。歯科衛生士であれば、誰でもフリーランスとして活躍できる可能性を秘めています。あとは、自分が勇気を出して一歩を踏み出すだけです。
↑D.HITで自分の強みを見つけ、フリーランスに転身したことにより働き方が大きく変わった方々の実際のストーリーです。それぞれ全く違う生活を送りながらも、みなさん共通して「このままの働き方で良いのか?」というモヤモヤした気持ちを抱えていました。勇気を出して働き方を変え、フリーランス歯科衛生士として働くことで、今では自分の気持ちを大切にしながら、豊かで充実した生活を送っています。貴重なお話なので、必見ですよ。
悩みを相談できるD.HITがある
D.HITのキャリココでは、「成功までの道のり」を知っているキャリアアドバイザー・コーチが多数います。成功のためのマインドセットや、自分の中では当たり前だと思って気が付かなかった「自分の強み」を一緒に発見したり、どう行動すれば成功に近づけるのか的確なアドバイスをもらい、「成功までの最短ルート」を進むことができます。
キャリアアドバイザー・コーチが全員歯科衛生士なので、歯科業界あるあるや、歯科業界ならではの悩みを相談できます。フリーランス歯科衛生士という未知の世界に飛び込もうとしている歯科衛生士にとって、いつでもどんな小さいことでも相談できるコーチがいることは、とても心強いものです。
無料相談もやっていますので、フリーランスとしての働き方に少しでも興味がある歯科衛生士さんは、ぜひチェックしてみてくださいね。
まとめ
私は、フリーランス歯科衛生士として収入を得るためには、正しい努力をする必要があると思っています。
- 「成功までの道のりを知っている人」に倣う
- 自分の強みを知る
- 営業活動を大量にする
- 押し売りをしない
- 歯科医院の悩み事を聞き出すヒアリング力を磨く
これらのことを大切にしながら行動することが大切です。
これからフリーランスになりたい歯科衛生士さんには、「やるべきことをしっかりやれば結果は出る」ということを信じて、新しい一歩を踏み出してほしいと思います。