こんにちは!株式会社D.HIT代表の杉野奈央です。今日は、歯科衛生士としての経験を活かしながら、採用支援という新しい分野で活躍されている山科ひとみさんへインタビュー!従来の歯科衛生士の働き方から、フリーランスという新しいキャリアへの転身を果たした山科さんの貴重なお話をたくさん聞くことができました。働き方を変えたい、でも一歩が踏み出せないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
ーまずは自己紹介お願いしてもいいですか?
はい、歯科衛生士の山科ひとみと申します。二年半前にフリーランスに転向しまして、その時に歯科衛生士では当時珍しい「採用支援」っていうものを一から作って運用していって、今現在に至ります。
ーありがとうございます。そもそも歯科衛生士になろうと思ったきっかけって何だったか覚えていますか?
高校生のころアルバイトを探していたとき、門限が20時だったんですよ。なので選択肢が狭かったんですが、歯科医院だと条件に当てはまって、そのときに初めて歯科助手や歯科衛生士という存在を知りました。
最初は歯科助手として働いていたんですが、私よりあとに入職した歯科衛生士さん(当時24歳)が数ヶ月でチーフになり、患者様に対して丁寧に対応し、かつクリニック内でもテキパキと仕事をする姿に、高校生ながらカッコいい~~!!と憧れて歯科衛生士を目指しました。
ー憧れた歯科衛生士に自分がなってみて、どうですか?
歯科衛生士のお仕事自体は好きで、とてもやりがいのあるお仕事だと思います。ただ、子どもが生まれてからは大変でしたね。クリニックで歯科衛生士って人数が限られているので、なかなか仕事が休めなくて、子どもとの時間が取れずに悩みました。
子どもを保育園に預けていたんですが、急な発熱でお迎えにいかなきゃいけなかったり、子どものことで「休みます」と言うのが精神的にすごくツラかったですね。お仕事をお休みして収入がちょっと減ってしまうこともあって、将来のことも不安でどうしたらいいかなって、ずっと模索していました。
ーその頃からフリーランスになろうとは思ってたんですか?
当時は歯科衛生士でフリーランスとか珍しかったので、はっきりとこうなりたい!というイメージはなかったんですが…。子どもとの時間も大切にしたいし、でも生活のためにお仕事もしたい、というジレンマにずっと悩まされていて、そのための手段としてフリーランスや起業についてはいろいろと調べたりしていました。
でもフリーランスって自分でお仕事をするってことなので、何のスキルもない自分には無理だろうなって思ったり、起業にしても全然やり方がわからなかったり…しかもそのとき私、ワンオペだったんですよ。なので子育てと両立できるのかとか、収入の安定を手放して良いのか、というのはすごく不安で1人でぐるぐる考える毎日でした。
ー状況が変わったのは、D.HITを知って?
そうです。いろいろと葛藤しながら、いろいろ検索していたときにたまたまD.HITを見つけて。インスタグラムだったと思うんですが、歯科衛生士の社長による歯科衛生士のための会社があるって知って、これだ!と思ったんです。まだ何か始まったわけではないのに、なんだか目の前が明るくなった気がしました。
ーこれだ!ってなって、すぐに無料相談に申し込みしてくれたんですか?
最初はちょっと不安が大きかったです。大丈夫なのかな?って気持ちがやっぱりあって…。でもやっぱり自分の人生を変えたいし、漠然とこのままではダメだって思っていたので、ちょっと勇気を振り絞って一歩踏み出して、応募してみたって感じです。
ー無料相談を受けてみて、どうでしたか?
最初はすごく緊張したんですが、無料相談を受ける中で、私に合わせたキャリアプランをいくつか提示していただいて。すごく親身になっていろいろとお話をしていただいて、何回も相談に乗ってくれたんですけど、そういうところで信用できるなという気持ちにだんだん変わっていきました。
ー相談を受けて、進むべき道が見えましたか?
当時はフリーランスとか開業とか、いろんな方法を模索していて。私はサロン開業とかも興味があったので相談していたのですが、最終的に「採用支援」でいこうって決めたんです。在宅でもできるし、なにより私が悩まされてきたクリニックの人手不足を解消できるお仕事って、素晴らしいじゃん!って思ったんですよ。同じように人手が足りず休めなくて困っている人のためになるし、院長先生も嬉しいし、私もすごくやりがいがあるなって思って。
ー実際やってみて、どうでしたか?
めっちゃ楽しいです(笑)。数年前の自分はもう専業主婦で家にこもりっぱなしだったんですよ。外との交流も全然なくって、結構ネガティブ要素が強かったんですけど、今はもういろんな人に感謝されるし、自分の好きな時に働けて、もう本当に楽しいです。
ー悩みだったお子さんとの時間も取れるようになりましたか?
そうですね!子どもと過ごす時間はすごく増えました。おかずを作り置きして時間を作ったり、午後は子どもと遊ぶ時間と決めたりして、メリハリをつけながら取り組みました。特に私は子どもに本物を見せてあげたいタイプなので、いろんなところに行ったり、いろんな経験をさせてあげたりできるようになったのは、本当に良かったなって思っています。
あとは、やっぱり心にも余裕が出てきたのも良いと思います。心の余裕ってすごく大事で、余裕があると自分以外の人にすごく優しい対応ができることが実感できて、いいなって思いました。子どもにきつく当たってしまうこともなくなって、当たってしまったあとに「またやっちゃったな…」って後悔することもなくなりました。
ー世界が変わった感じですね。
はい、こんなに違うんだって思いました。世界が違います。今の世界は本当に毎日刺激的で、仲間もいて、信頼できる上司のような方もいて、すごく楽しいです。
子どもからも「働いてるママがいい」って言われるようになって、カッコいい後ろ姿を見せられてるっていうのはすごい良いことだなって思っています。
あと、もともとコミュニケーションが苦手だったんですが、それも克服できて「明るくなったね」って言われることも多くなりました。
ー周りの声もけっこう変わったんですね。
そうですね!採用で人が決まると、院長先生に「山ちゃんいてくれてよかった」って感謝される頻度も多くなって。やっぱり感謝されると自己肯定感あがるし、自分の存在意義を自分でしっかり確かめられるので、私はそんな周りの声に感謝しています。あとは「山科すごかったよ」って口コミでお仕事をいただくことも多いです。
ー歯科衛生士が在宅で仕事ってなかなか想像つかない人もいると思うので、今どんな感じで働いているか教えてもらっても良いですか?
今、週のうち3日は、やっぱり臨床を離れたくないので臨床を入れています。ただ普通に臨床するだけじゃなくて、採用支援っていうのが私の武器なので、人が足りないクリニックに入りつつ採用支援もやって、人が入ってきたら次のクリニックに移動してっていうのをやっています。
採用支援でいうと、ほぼリモートでやってるんですけど…今業界全体で歯科衛生士がまったく足りていない状況で歯科医院が普通に求人を出しているだけだと、応募がなかなか来ないんですよね。そこで、私も同じ歯科衛生士として同じ目線に立って、求人媒体に載せる写真をオシャレにしてみたり、文章を考えたりってことをやっています。応募があったときの日程調整もリモートでできるので、学校から呼び出しあってもすぐにお迎えいけますし、その足で小児科に行ったりもできています。
残りの4日は…自由です(笑)。
ー自由なんですね(笑)。
自由です!自由な中で、スキマ時間に採用支援で使う求人ページを作ったり、そういう細かい作業をポチポチしてるってイメージです。ただ、今はちょっと繁忙期でお仕事をたくさんいただいているんですが、それでも1日はお休み作って、というように自分で調整しつつ過ごしてます。
ちなみに、1日のスケジュールはこんな感じです。
7:00~起床+メールチェック
10:00~求人作成
12:00~昼食
13:00~先生とミーティング
21:00~スカウトメール送信
0:00~就寝
ーでも週3日だと常勤より収入下がりそうって思う人多いと思うんですが、実際どんな感じかお伺いしても良いですか?
えっと…週3日のクリニック臨床は、今はそれで月30万円ぐらいです。なので、それプラス採用支援の報酬もいただいているので、常勤で働いていたときよりもかなり多いんです。
あ、これちょっと言いたかったんですけど、いいですか?(笑)
ー言ってください(笑)
専業主婦のときに「働きたい」って夫に相談したら、「俺と同じぐらい稼げるのか」みたいな感じで言われたんですよ。けど、たぶん来月、超えます!実は、私それ(夫の給料超え)を目標にしてたので、うん…本当になんか、頑張ってよかったなって。
ーすごい!じゃあもう採用支援の報酬も含めると月50~60万円くらいは達成してるってことですか?常勤歯科衛生士の天井超えてますよね。
そうなんですよ。私、本当に普通の歯科衛生士だったんですけど、こんなに変わるとは思ってなくて。でも最初の一歩をすごく勇気を出して踏み出したから、今があるんだなって思っています。一歩踏み出してしまったら、あとは進むしかないので、本当に最初の一歩が大事だなって思います。
ーでもなかなか、その最初の一歩が踏み出せない人はやっぱり多いと思うんですけど、そうやって変わりたいけど勇気がないという人たちに向けて、何かメッセージいただけますか?
自分の未来を変えられるのは自分しかいなくて、今決めたことや決断したこと1つ1つが自分の未来を変えていくので、チャンスを逃さないで欲しいなって、思います。
最初の一歩を踏み出せないと、明日もあさっても同じ明日が来るんですよね。そうすると、やっぱり1年後も10年後も今と同じ日をただ繰り返すだけの人になっちゃうので、どこかで区切りをつけて、勇気を出して一歩進んでもらえたらなって思います。
ー本当にそうだよね。二年前は普通の歯科衛生士だった山科さんが、旦那さんのお給料を超えるぐらい、こんなに変われたっていうのは本当にすごいことだと思います。素晴らしいお話を聞かせていただいて、ありがとうございました!
ありがとうございました!