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職場でパワハラを受け、自己肯定感はどん底…。ブランクを乗り越えて再出発!|藤平奈緒さんインタビュー

こんにちは!D.HITのインタビューチームライターのsakuraです。

フリーランス歯科衛生士さんへインタビュー!今回は、ブランクを乗り越え、在宅ワークを経て、また臨床の仕事へ戻ることにしたという藤平奈緒さんです。

5年ほど仕事から離れていたけれど、その間旦那さんの収入を自分のために使うことはなかったのだとか。一方でどんどん減っていく自分の貯金に、「このままではダメだ!」と一念発起して働き方を見直されました。

実は、かつてはパワハラや過重労働に悩み、自己肯定感がどん底になっていたという奈緒さん…。でも働き方を見直すことで自分の価値を取り戻し、今はまた臨床での仕事復帰に向けて、お子さんの慣らし保育の真っ最中!「これから挑戦したいこと」についても語っていただきました。ぜひご覧ください。

sakura
D.HIT編集部 sakura
千葉県在住 歯科衛生士歴17年目
新卒で歯科メーカーに就職。その後、歯科衛生士として公務員に転職。 結婚・出産を経て、「自由な働き方がしたい」と考えてフリーランス歯科衛生士へ。  現在は、臨床をやりながら、スタッフ教育を含むコンサルタントやオンラインでの歯科相談をして活動中。

ー自己紹介をお願いできますか?

はい、藤平奈緒と言います。子どもが1人いて、今はお昼寝中です。今は仕事は、実家が家業をやっていて、まったく歯科とは関係ない業種なんですけど、そこで事務作業を手伝っています。つい最近まで採用支援の仕事を3ヶ月間やっていたんですが、そちらの契約が終了したところで、今は家業だけですね。来月から、前に勤めていた歯科医院にパートとして復帰する予定で、今子どもの保育園の慣らし保育中です。保育園に預けるのもいろいろ大変で、頭持ってかれてます(笑)

ー家業の方は融通もききそうで、良いですね。

はい、そうなんです。やっぱり子どもの体調とかに合わせられるので、助かってます。

ー歯科衛生士としてのお仕事は、以前は正社員だったんですか?

そうです。子どもができる前は、正社員で働いていました。正社員として、歯科医院には3軒、勤めました。

ー3軒、少なめですよね。順番にきいていきたいんですが、1軒目はどんなところだったんですか?

1軒目は完全自由診療の歯科クリニックでした。特殊なクリニックだったんですが、実は院長先生とちょっと揉めてしまって…。

ーえ〜っ!揉めちゃったんですか?

シンプルに、院長先生に嫌われちゃったんですよ。私自身、その当時すごく若くて、患者さんに寄り添いすぎてしまったというか…。言っていいことと言っちゃいけないことを間違えてしまったんです。

ーどんなこと言っちゃったんですか?

自費診療って何百万単位の治療もあるじゃないですか。それで、担当患者さんのある治療の結果が思わしくなくて、「私だったらこの治療やらなきゃよかったって思っちゃいます」みたいなことを、うっかり言っちゃったんです。患者さんも悲しそうな顔をしていたので、つい。正義感から、院長より患者さん側についちゃったんです。

ー優しさからの発言だったんですね。

でも、それが院長には気に入らなかったみたいで、そこからすごく当たりがきつくなって、嫌がらせされるようになっちゃったんです…。アシストに入っても、普通だったら返ってくるはずの器具が私のときだけ返ってこないとか。わざわざトレーに置かれて、私が後ろから取りに行って、また渡す…みたいになったりして。毎日それで、ちょっとメンタルにきましたね。

ーそれはかなりキツイですね…。

他にも、担当患者さん1人メンテナンスやるとインセンティブがつくっていう制度があったんですけど、多分それを私に渡したくないから、私の担当の患者さんを全部違う人に変更して予約とってたりとか…。新規の患者さんや簡単な方はちょっと割り振ることもあったんですけど、基本的には担当制だったので、嫌がらせだなと思いました。あとは、私だけボーナスが勝手に半分カットされたり…(笑)

ーええ!?ひどい…!!そんなことが起きたんですか?!いやいや、今奈緒さん笑ってらっしゃるけど、それ当時はかなりメンタルしんどかったですよね…。

はい。結局、ある日院長に「クビ」と言われて。「理由はなんですか?」と聞いたら「わがままだから」と言われました。正直、毎日いじめられてもすごく頑張ってたし、「何かわがまま言ったかな!?」って。自分ではわがままなんて思ってなかったので、びっくりしました。

ーそりゃそうですよね。めっちゃがんばりましたね!

はい、その時はもう「私が悪いのか」と思ってしまって、私が社会不適合者だったのかなとか思いながら…。でももうこんなに頑張ってるのにクビと言われるぐらいなら、もう辞めようと思って、院長に「解雇ってことですか?」とか聞きました。そうしたら、スタッフのみんなが「それはおかしい!解雇なんておかしい!」と言ってくれて…。

ーえ〜泣きそう…!

「藤平さんは悪くない!」ってみんなで抗議してくれたんですよ。そしたら「やっぱり取り消し」って言われて。でも、私はもう気持ちが切れてしまって。「やっと辞められる!雇用保険もらって、もういったん休もう」と思っちゃってたんで、「いや、いいです、辞めます」って言いました。

ー雇用保険はすぐもらえたんですか?

解雇扱いだとクリニック側の責任ですぐにもらえてたんですけど、結局「自己都合」での退職にされたんですよ。だから雇用保険もすぐには出なかったです。

ーうそ!最後まで後味の悪い辞め方でしたね。

でも、今となってはいい人生経験かなって(笑)

ーいやいや笑えない〜!

暴言吐かれたりもしたんですよ。直接言うわけではなくて、他のスタッフに悪口を言うタイプでした。プライベートなこととかも、勝手な想像で有る事無い事、うしろでコソコソ言ったりしていて。

ーなんだかネチネチした院長ですね…。

5年くらいでしたけど、頑張りましたね。

ー5年も!よく頑張りましたね…!そのあと、雇用保険をもらって、どうされたんですか?

すぐに就職しました。でもそこは1年も続かなかったんです。8ヶ月くらいで辞めました。そこはすごく几帳面な先生の歯科クリニックで…。たとえば、洗濯が終わった先生のユニフォームをロッカーにかけるんですけど、狭いロッカーの中でその位置まで決まってたんですよ。何色がここで…みたいな。きちっとしてる先生なので、治療もすごくきちっとされてるんですけどね。私、大雑把な性格なので、すごく合わなくて。

ーかなり細かい先生だったんですね。

あと、同い年の先輩スタッフがいたんですけど、院長先生が私たち2人を喧嘩させようとしてくるんです。意味わかんないですよね。

ーえ?どのように?

たとえば、オペ器具にちょっとサビか血液かの汚れがついていて、先生が拭いたんですけど、私に「これマイクロで見てくれ」って渡してきたんです。で、私が見て「血液ですかね?」って言ったら、「ほら血液って言ったよ、藤平さんが!」みたいな言い方をするんです。その器具を滅菌して準備したのが先輩だったので、私が言ったことで先輩が責められる構図になっちゃって。そういう流れになる様に仕向けるんですよ。

ーそれって先生にとってメリット何もなくないですか?!

本当に意味がわからなかったです。で、先輩が私に怒ってきて、私は「すみません。そういうつもりで言ったんじゃなくて…!」ってなって。先生は、先輩から私が怒られるのを見て、ニヤニヤしてるんですよ。

ーえっニヤニヤしてるの!?やだ〜怖い。スタッフのこと嫌いなんですか?!

スタッフのことは嫌いじゃないんですよ。私のことも気に入ってくれてはいたと思うんです。最後私が辞めるという話をしたときにも、先輩と比べて「どっちかというと、藤平さんに残って欲しい」みたいなことは言われました。

ーそれはもう…腹黒さがすごい。普通はスタッフ同士がケンカしてたら止めるほうですよね。しかもスタッフ2人しかいないのに。

本当にそういうところが苦手すぎて耐えられなかったです。

ほかにもお金の面でも嫌な面が見えてしまって。最初就職するときに、給与交渉して少し上げてもらって勤務することになったんですけど、その試用期間が終わったタイミングで「このお給料どう思う?他のスタッフとバランス取れてないから、合わせた方がいいと思うんだよね」と言われました。このままでお願いしたいと伝えたんですけど、「多分もう1人の先輩スタッフが、これ見たら怒ると思うよ。」って言われて…。

ーその先輩と給料の話とか、明細まで見せ合わないですよね。

そうですよね。そこで、先輩も全然給与上がってないんだ〜ってことがわかってしまって。しかも残業代も出ないんですよ。21時までオペしても2時間分タダ働きとかで。すごくケチでした(笑)

ーケチって言っちゃいましたね(笑)いや〜聞いてるだけで大変です。

そういう「無理だな〜」っていうのが積もり積もって、8ヶ月で辞めました。

ー無理無理て毎日言いながら、8ヶ月も頑張ったんですね。

私も、「8ヶ月も」頑張ったという気持ちだったんですけど、普通に見ると短いですよね。

ー8ヶ月でも、嫌なことを毎日やってきたから、心の中では10年分くらい働いた感覚でしたよね、きっと。

そうですね(笑)1日1日が長く感じました。

ーそのあとはどうされたんですか?

その後、1軒目の歯科クリニックで雇われで来ていた先生が、独立して開業することになって、「うちに来てくれないか」って声をかけてくれたんです。新卒の頃から見てくれている先生だったので、安心感もありましたし、行くことにしました。そこで、6〜7年くらい勤めました。

ーそこは長く続いたんですね!働きやすかったんですか?

そうですね、院長先生のことは尊敬していましたし、すごく信頼できる方だったので働きやすかったです。かなり患者さんも多くて、とても忙しかったんですけど。

ー人気が出たんですね!その歯科クリニックでは、どんな体制でスタートされたんですか?

助手さんが1人常勤でいるって聞いてて、あとは午前中だけ歯科衛生士のパートさんが来てくれるっていう話だったんですけど…。実はその助手さんが妊娠してて、すぐ辞めちゃったんですよ。

ーえ、最初から妊娠されてたんですか?

そうなんです!先生は知ってて雇ったみたいで(笑)オープンして2週間くらいで「つわりがひどいので、もう働けません」って来なくなって。それはもう仕方ないので全然大丈夫ですよ!って言ったんですけど、そのままフェードアウトしちゃいましたね。先生は「来なくなっちゃったね〜」って言ってました(笑)

ーおもしろい先生なんですね?笑

すごい人間味あって、おもしろい先生なんです(笑)結局、午前はパートさんがいたけど、それ以外はほとんど私一人でやってました。1年間ずっとその体制でした。最初は患者さんも少なかったので大丈夫だったんですけど、どんどん忙しくなってきて。

ーえぇ…それはかなり過酷だったのでは。

私、前の医院でうまくいかなくて「私に問題があるんじゃないかな」って思っちゃってたんですよね。

ー1軒め2軒めのクリニックで、自己肯定感がかなり下がっちゃってたんだ。

そうなんです。だから、声をかけてもらって「こんな私を雇ってくれるなんて」っていう気持ちがあって、3軒目の院長先生にはすごく尽くしちゃってました。結構長時間労働しちゃってたりとか、求められるままに頑張りすぎちゃってましたね。

どんどん、爆発的に患者さんが増えて、もう本当に回らなくなって、1年くらいしてやっと人を補充してくれました。

ーそのあたりから、働き方について考えるようになったんですか?

子どもが欲しくて、一度退職したんですよ。病院に通って妊活して、子どもを授かって、育児が始まって…だから5年ほど仕事はお休みしていました。

ー育児に専念されていたんですね。

はい。でも子どもがそろそろ保育園に入れる頃になってきて、復帰しようかなって考えた時に、「私、またあの忙しさに戻れるのかな…」って不安になったんです。

ーたしかに、一度離れると、戻るのが怖くなったりしますよね。

前に一度、盲腸で手術になって入院になってしまったことがあって…。急に休むことになって、すごく迷惑かけちゃったんですよ。入院中もずっと「早く戻らなくちゃ!早くしなきゃ!」って呪文のように言っていて、それを今でもずっと引きずっています。あんなに迷惑かけちゃったのに、子どもがいたら熱出して休むことも増えるだろうし、「本当に戻っていいのかな」って思ってしまって。

ー気持ち的にブレーキがかかってしまったんですね。

はい。だから常勤に戻ることには不安があって、それで「働き方を変えたいな」と思うようになりました。

ーなるほど。働き方を探し始めたのは、そのタイミングだったんですね。

そうです。「在宅で何かできないかな」と思って、ネットで「在宅 仕事」とか調べてたんですよ。それは歯科衛生士じゃなくてもいいという感じで調べてました。そしたら、インスタで「在宅DH」っていうのが出てきて、「え?なんだろう?どういう意味?」って思ったのがきっかけです。

ー在宅で歯科衛生士?って最初はちょっとびっくりしますよね。

はい。「何それ?」って感じでした。でも無料相談があったので受けてみたんです。そこで在宅の仕事のことをいろいろ説明してもらいました。いろいろ私の話を聞いてもらって、そこから私の意向を引き出してくれるような感じで、「あなたには採用支援がいいんじゃないかな?」ってアドバイスをもらって、私にもできそうだなと感じました。あとSNS運用の話もありましたけど、そっちは自分には合わないなと思って。とりあえず採用支援からやってみようってなって、スタートしました。

ーお子さんが家にいる状態で、できるのかなって不安とかなかったですか?

そうですね、子どもが3歳になったばかりで育児もまだ大変だったんですけど…

ー3歳ですか?可愛い時ですね(*^^*)女の子ですか?

可愛いんです(笑)女の子です。

ーでも4歳5歳、もっと可愛いですよ(笑)

え〜そうなんですか!?

ーふてくされてても、「もうママやだ!」とか言われても可愛いです(笑)女子の会話できるから大きくなっても楽しいですよ〜!

楽しみ〜!!

ーごめんなさい、話がそれました(笑)

いえいえ(笑)子育てもまだ大変なんですけど、それよりも「自分も働かなきゃ」っていう気持ちが強かったです。夫におんぶに抱っこの自分が嫌になってきてしまったんですよね。

ー収入面で?

そうです。生活費は夫に出してもらってたんですけど、なんか、自分も働けるのに申し訳ないなって思っちゃって。

ー「申し訳ない」っていう感情だったんだ?

はい、申し訳なさもありますし、あと…「ひもじい」って言うんですかね(笑)

ーひもじい!?

私、生活費以外は夫の収入には手をつけてなかったんですよ。たとえば洋服代とか交際費とか、美容院代みたいな自分の支出は、実家の事務仕事で得た少しのお給料でやりくりして、足りない分は貯金から補填していました。それで自分の貯金がどんどん減っていくので、なんかひもじかったんです(笑)スタバで友達とお茶するだけでも、「あぁ、これも貯金から…」って思ってしまって。

ーえ〜!えらすぎる…!

だから「働いて、ちゃんと自分の収入を得たい」ってすごく思ってました。

ーその気持ちが、在宅での仕事に向かわせたんですね。キャリココ始める時に、旦那さんに相談とかは?

相談しました。でも夫は放任主義なタイプで、「自分がやりたいならやれば?」っていう感じで特に反対もされませんでした。

ーお〜いいですね!初めてみて、良かったこととか楽しかったことってありましたか?

始めてみて思ったのは、「毎日やることがあるって、こんなに楽しいんだ」ってことでした。

ー真面目か!(笑)

いやほんとに(笑)久しぶりに「タスクがある」「私仕事してる!」っていう感覚が嬉しかったんですよ。

ー「毎日充実してる感」ですね。

はい。ただ、ひとつ困ったことがあって、現場を5年も離れていたので、歯科の専門用語がポンと出てこないときがあったんです。商談中とか雑談の中で、先生から「あの材料さ~」って言われて、「…え、なんだっけ?」みたいな(笑)

ーあー、「あれ知ってたのに!」って後から思い出すパターン。

そうそう、「あれ、義歯のやつか~!」って帰り道に思い出すんです。あのときの置いてけぼり感、すごかったです。すごいいろいろ忘れちゃってて、知識不足への焦りは結構感じました。

ー頭がもう子育てモードになっちゃってましたもんね。

自分の記憶力に逆の意味で驚きました。でも、ほかにキャリココをやっててすごく嫌だったこととかはないですね。むしろ、楽しかった。ただ、契約が1件取れたときに、燃え尽き症候群みたいになっちゃって…。

ーあらら、やる気がガクッと落ちたんですね。

はい。「もう無理…」って感じで、コーチにもいつもぐったりした顔で「どうしましょう、やる気が全然ないです…」って言ってました。

ーその状態から、どうやって持ち直したんですか?

コーチに聞いてもらって、でもコーチも「もっとやれもっとやれ!」みたいな感じじゃないので、「そういうときがあってもいいんじゃない」みたいに言ってくれました。

ー受け止めてくれる感じだったんですね。

はい、そのおかげで少しずつ持ち直せました。ありがたかったです。でも、またあの営業をやるのか…って思うとやっぱり腰が重くて。キャリココをやっている最中に、前の勤務先だった院長先生のところで月に1回、自費メンテナンスだけやらせてもらう機会があったんですよ。久しぶりの臨床だったんですけど、「やっぱり臨床楽しいな」って思ったんです。

ーお〜素敵。在宅じゃなくてもいいかもって思い始めた感じですか?

そうです。「在宅にこだわらなくてもいいのかも」って思うようになりました。そういう道を開かせてくれたのもコーチでした。

最初は「また迷惑をかけるかもしれない」って思って、臨床に戻るのは怖かったんですけど、少しずつその気持ちも変わってきて。

ーもともと在宅を選んだのも、体調や家族のことで職場に迷惑をかけたくないって考えてのことでしたもんね。

そうですね。あと、正社員じゃなくてパートで戻れるっていうのも大きかったです。正社員だとやっぱり責任が重いし時間も縛られるけど、パートならちょっと気持ちも楽じゃないですか。院長先生もパートでの復帰を快諾してくれて、お給料の交渉もして、了承いただいて。

ーお給料も交渉できたんですか?

はい。そこはしっかり話し合って、納得いく形で戻ることができました。ありがたいです。

ー臨床楽しいって気持ちになって、助っ人(スポット勤務)とかは考えませんでしたか?

子どもがまだ保育園に入ってなくて、来月からなんですよ。だから、助っ人は物理的に無理でした。今のように「ここに毎週働く場所がある」という状態で、収入の見通しもある程度立てられるようになって、じゃあ保育園代を払っても生活が回るな、という感覚が持てて、戻ることにしたって感じです。

ーそういう意味では、自分の中で折り合いがつけられた働き方になってきたんですね。

そうですね。すごく安心感があります。

ー働き方を変えてみて、どんな変化がありましたか?

一番大きかったのは、自己肯定感がダダ下がりしていたのが少し戻ってきたことですね。「私、ちゃんと働けてる」「人の役に立ててる」「私にもちゃんと価値がある」って思えるようになりました。

ー良かったです〜!話を聞いてて、前はかなりどん底だったんだなって思いました(笑)

あの頃は、自分の価値がすごく下がっていたんだなって、今振り返るとよくわかります(笑)「こんな私でも必要としてくれる場所がある」って思えたことで、自信が少しずつ戻ってきました。

ーそれは大きな変化ですよね。ご家族の変化はありましたか?

今のところ特別な変化はないです。でもこれからかな、という感じです。子どもも保育園に慣れてきて、私も仕事を再開して…というちょうど過渡期ですね。

ーパートは週にどれくらいなんですか?

パートは週4で戻る予定です。あとは実家の家業の事務作業も、私が抜けると母が困ってしまうので続けます。

ー本当に二足のわらじですね。じゃあ奈緒さん、事務作業も得意なんですね!それは強みになりますよね。

そうですね、良い経験になっていてよかったです。

ー今後の目標などはありますか?

まずは歯科の知識をもう一度しっかり取り戻して、それを土台にして、また違うことに挑戦できたらいいな〜と思っています。今は漠然としててまだ明確には決まっていないんですけど、自分ひとりで仕事ができるっていう可能性を知ったので、いろんな先生のお話を聞きながら「私にできることってなんだろう?」って探していきたいです。それを見つけるためにアンテナを張って、仕事していこうと思っています。

ー今、興味がある分野とかあるんですか?

たとえば、今は顎のマッサージとかフェイシャルに近いことも少しやってるんですけど、そういう方向性も広げられたらなとか思ってます。

ーそれって、歯科の枠を超えたケアの分野ですね。

はい。サロンのような形になるかもしれないですけど、そういったことも視野に入れていきたいと思っています。

ー今、同じように「家庭があって、働き方に悩んでいる」歯科衛生士さんに、何か伝えたいことはありますか?

私はキャリココを始めたことで、「私には無理」って思ってることでも、やり方を知れば、意外とできることってたくさんあるんだなってわかりました。一歩踏み出すことで、すごく視野が広がります。まずは一歩踏み出してみてほしいです!

ー今日は本当にありがとうございました!

ありがとうございました!

仕事がうまくいかないのはすべて自分のせいではないか…と自分を責めてきた奈緒さんが、「私にもできそう」と一歩踏み込んで開けた新しい世界。自己肯定感を取り戻し、「やり方さえわかればなんだってできる!」という自信を手に入れた奈緒さん、これからの人生を切り拓いていかれるのを楽しみにしています!