こんにちは!D.HITのインタビューチームライターのsakuraです。
活躍するフリーランス歯科衛生士さんへインタビュー、第36回は、臨床のパートを続けながら助っ人や新人教育、在宅ワークなど活動の場を広げられている兼松さんです!

DHとして臨床を長く経験し、歯科医院で働く中で兼松さんが感じていた、忙しさや給与への違和感。しかし、すぐに「全部を手放す」選択をするのではなく、無理のない形で新しい道を探ってきたのだそうです。
「いきなりフリーランスになるのは、ちょっと勇気がない」そんな歯科衛生士さんへ。ぜひ最後までご覧ください。
ーこんにちは!本日はお時間いただきありがとうございます。まず、兼松さんの自己紹介からお願いしてもいいですか?
兼松です。よろしくお願いします。新卒からずっと臨床をやってきて、キャリココは去年の12月に卒業したところです。今の働き方は、前から続けているパートの臨床と、助っ人が1件。その助っ人先で「教育やってよ」と言われていて、それも今やり始めています。また別の医院で、採用支援を今年の夏くらいから対応する予定なんですけど、そこのお手伝いに行ってます。
歯科クリニックのスタッフ採用活動を、クリニックの代わりに歯科衛生生が代行するお仕事です!
ー助っ人に、採用支援に、教育に、すごい引っ張りだこですね!今のお仕事についてものちほど詳しくお聞きしたいです。ずっと臨床をされてきたということですが、歯科衛生士歴としてはどれくらいなんですか?
もう20年以上になりますね。
ー20年臨床ですか!すごい!20年間で勤めた歯科医院って何軒くらいになりますか?
えーと、どうだろう、結婚して引越ししたりとかで…はっきりとわからないですけど、多分5〜6軒だと思います。
ーキャリココを知ったのは、どんな経緯でしたか?
友達の衛生士が先にやっていて、いろいろ話を聞いていました。一緒に仕事の話とかしてて、もうこれからどうするー?今のままでもいいのかなー?みたいな感じで話してたんですけど。「こういうの始めたよ」ってD.HITのことを聞いて、「あ、そんなのあるんだね〜」って言って。それがもう、結構前ですね。だから、ずっと前から知ってはいました。
ーお友だち経由だったんですね!そこから兼松さん自身がキャリココを始めることを決めたのは、何かきっかけがあったんですか?
働いていたクリニックがすっごく忙しくて⋯。もう休憩時間もろくに取れないし、子どものお迎えも毎日ギリギリで、バタバタバタバタしてて…なんかもう、そういう毎日に疲れちゃって。そんな時に、そういえば、そんなのあったなーって、D.HITのことを思い出しました。
ー保育園のお迎えに余裕がないのってしんどいですよね。お子さんは今おいくつなんですか?
子どもは2人いて、小学生と、下の子はまだ保育園の年長です。4月から小学生2人になりますね。保育園は6時お迎えくらいだったんですけど、家に帰ってからもすごいバタバタしちゃうし、もう疲れちゃうなーってなって。もうこれを続けていくのは無理だなって思って、辞めました。
ーその職場を辞めてからの、キャリココですか?
そうですね、無料相談を何回か受けて悩んでいる間に、「いついつで辞めます」って決めて。でも、キャリココ1本で進めていくというのは…私には、ちょっとできないなと思ったんです。なので、別の医院でパートとして仕事先を確保した上で、キャリココを同時に始めた感じでした。パート先は週2〜3日にして、残りの日にキャリココをやっていました。
ーすごいですね、パートで収入と時間を確保してからキャリココを始めた形だったんですね。
パソコンとかの機械が苦手だし、臨床以外のたとえばコンサル一本でとか、そういうのは自分には向いてないなって思ってました。やっぱり臨床をゼロにするのは不安があって。1個は臨床の仕事を確保しておきたいっていうのがどうしてもありましたね。でも前に働いてたところは忙しすぎるし、辞めないと時間の確保は難しいと思って。他を探して、パートが決まったので、じゃあキャリココやろうかなっていう感じでした。
ーなるほど。キャリココをやる・やらないを悩んでいる間に現実的な土台を作っていた。そこまでしっかり考えてから始めたというのが、すごい計画的ですね!
全然全然、計画的じゃないですよ(笑)でもやっぱり、営業で先生と会う時間を確保しようと思うと、フルタイムで仕事をしながらだとなかなか難しいですよね。夕方に動きたくても、子どもがいると難しいし。なので、正社員は辞めざるを得ないと思いました。
ー兼松さんの中の優先順位としては、「キャリココをやりたい」より「今の忙しすぎる職場を辞めたい」っていう気持ちが先だったんですか?
そうですね、その医院ではスタッフ間は関係性良くて、トラブルも起こらず問題なかったんですけど、先生がどうしてもダメになっちゃいました。お給料の面でも、この仕事量に対してこの給料は絶対に少ない!って思ってたんです。でも、先生に交渉しても通じなくて。話はしてみて、いろんな提案もするんですけど…そこで提示された金額が「え?なんだこれ」っていう感じで(笑)これはちょっともう、いる意味ないぞってなりました。
ー話が通じない感じですよね。それはしんどいですね。
そうですね。まぁ長く臨床をやっていると、いろんな先生に出会いますよね。中には全然技術の伴わない先生とか…CR充填できない先生とかもいらっしゃいましたし、あとはもうここでは言えないようなことも、色々ありましたよ(笑)
ーわかります!私もメーカーの営業時代にいろんな医院に行きましたけど、本当にここでは言えないようなこと、いっぱいありました(笑)本当にいろんな先生がいますよね…。今行っているパート先の先生は、どうですか?
今の先生は、まだまともな方だと思います。自分ができないことは「やらない」って、患者さんにもはっきり言う先生なんですよね。「できることはちゃんとやる。でも無理なことは絶対やらない」っていうスタンスですね。診療時間の枠もちゃんと取ってくれるし、まだまともかなと思います。
ーいいところ見つけたんですね!よかったです。
ありがたいです。
ーそこは、今も週2〜3日で続けているってことですよね。
はい、続けてます。助っ人のほうも週2〜3で、朝から夕方5時まで。5時で終わって子どもを迎えに行く流れは変わってないですね。
ーかなりしっかり働いてますね!
そうですね、結構働いてます。
ーキャリココの無料相談は、受けられてどうでしたか?
無料相談では、在宅の仕事ができたらいいな、っていう話をしてました。ただ機械系がどうしても苦手なので、それでもできますか?っていうのを聞いたら、「できますできます」って割と軽い感じで言われて。あ、できるんだ!って思ったけど、でも実際、本格的に在宅やろうと思うとスマホだけではちょっと大変な部分があるな~と思いました(笑)
ースマホだけじゃ絶対できないってわけではないけど、難しい場面もありますよね。具体的には、どんな場面でそう感じましたか?
そうですね、たとえば資料を作ろうとした時に、こっちで情報を見ながらこっちで文字起こしをして…とかやろうと思うと、スマホ1台だと画面を全部切り替えながらやらないといけないじゃないですか。インスタとかはスマホでもできるけど、全てをスマホだけで完結させるのは難しいかなと思いますね。
ー確かにそうですよね。活動の内容によってはスマホだけでできる人もいるのかもしれないけど、在宅ワークでパソコンなしはちょっと大変だと私も思います。
そうですよね。まぁどっちみちパソコンは持たないとなとは思ってて、一応キャリココ中に手に入れたので、よかったんですけど。
ーパソコン、買ったんですか?
いえ、タイミングよく、ほぼタダで手に入ったんです!
ータダで!?すごい!
ほんとに、買おうか買わないかって電機屋さんに見に行って、もうどうしよう、どうしようって言って買う寸前まで行ってたんですけど。たまたまちょっと、手に入るよって情報をもらったので、もらう!って言って、もらいに行きました(笑)
ーすごい、それも巡り合わせですよね。買わなくて良かった(笑)じゃあそのあとは、キャリココもパソコンを使ってできたんですね。キャリココで一番ぶつかった壁はそこ(機械関係)でしたか?他には何かありましたか?
私の場合は、やっぱりそこでしたね。インスタとかも、今まではほんとに見るだけで。こんな風にやってるんだな〜と見てはいたけど、発信は全然やったことがなかったので、私にとっては結構ハードルが高かったです。投稿してる人、すごいな〜尊敬するわ〜って思いながらいつも見てます(笑)
あとは、期限を決めてやるとか、スケジュールを詰めて動くのも苦手でした。
ーそうなんですね。でもお話を聞いていると、採用支援や教育の話も出ているし、兼松さん、すごい「できる人」だなって印象です。夏頃からの採用支援は、どのように契約に繋がったんですか?
採用支援は、手当たり次第、電話をかけてみました。そしたら、「興味あるんだよね」って折り返しの電話をくれた先生が一人いらっしゃって。その先生と色々話して、「じゃあお願いしたいです」って言ってもらえました。
ーおぉ〜よかったですね!
もともと先生自身が、ジョブメドレーを使っている先生で。だからよく知ってらっしゃるし、私のほうが経験がないから大丈夫かなって、今でもすごく不安です。どうしようと思って。
ー助っ人先での教育は、どんな感じで話があったんですか?
助っ人先に、新卒1年〜3年の衛生士が3人いて、その子達にいわゆる実地的なことを教えてほしいって言われています。SRPとかがまだできないみたいで、そういうのを教えてほしいって感じですね。
ー兼松さんが入る前は、教育とかしてなかったんですかね?
たぶん、今までしてないと思うんですよね。その3人以外に常勤の衛生士さんがいなくて、そこに私が入った感じなので…パートで午前中だけ来る年配の歯科衛生士さんはいるんですけど。あと、4月から産休明けの歯科衛生士さんが戻ってくるとは聞いています。あとはベテランの助手さんと、10年くらいいる受付さんですね。
ーなるほど。教えてもらえる環境がなかったという感じですね。
その新人の子が入ったときには何人か先輩がいたみたいなんですけど、教えてもらう予定だったのが、半年以内に全員辞めてしまったらしくて。だからほぼ何も教えてもらえないまま、SRPとかはしなくていいからとりあえずスケーリングだけしておいてという状態だったようです。
ーえ〜!その3人、よくここまで頑張りましたね!
そうね、頑張ってるんですよね、その3人。なので私はこのまま教育という方向で進めて行くことになるのかなと思うんですけど、そうすると契約とかどうしようと思って。もともと助っ人としての契約なので、教育になると別だなーと思いながら、まだ先生と話せてないんです。実地で教えるってなると診療とは別の時間を使うことになるし、そのあたりどうしようかなーと思ってます。
ーそうですよね。一応セオリー的には、助っ人は雇用契約で時給だけど、教育になると業務委託で月いくらとか、そういう契約になるでしょうか。ちょっと先生との話し合いが必要そうですね。
私自身がどうしていくかっていうことだとは思うんですけど。これから判断していかないといけないなと思っています。
ー以前の忙しい歯科クリニックで働いていたときと、今、働き方を変えてみて、時間の使い方とか収入とか、生活は変わりましたか?
以前の、馬車馬のようにわーってその仕事だけやっていたことを思えば、今はきちんとお昼の休憩時間も取れるので、楽にはなりました。収入面では以前と比べて5万円くらいしか変わらないけど、その5万円プラスお昼の休憩がしっかり取れているって考えると、相応なのかなと思ってます。
ーそっか、前は休憩取れないぐらいだったんですもんね。
そう、前はお昼休憩もなく働いてのその金額だったって思ったら、少ない時間の中でそれに近い金額がちゃんともらえてるっていうのは、いい方向に行ってるのかなと思います。
ーいいですね!しかも兼松さんの場合、これから採用や教育も待ってますしね。
まだどうなるかわからないけど、その分収入が増えていったらありがたいですね。
ーこれからが楽しみですね。今後の目標とかはありますか?
もう、臨床に出るのが、体的にしんどいなーってちょっと思ってるのと、子どもの習い事とかに一緒に行ってあげたいと思っていて。子どもがやりたいって言うことをやらせてあげたいっていうのがあるので、在宅の仕事は苦手だけど、これから増やしていきたいなと思っています。
ーめっちゃわかります。子どもに優先的に時間を使えるっていうのは、やっぱり在宅のメリットですよね。
上の子が4年生になるので、塾に行きたいと行っているんです。そうすると、土曜日とか、平日も夕方の時間が必要になってくるので、うまく調整しながらそっちを優先していきたいなって思ってます。
ー臨床がしんどいというのは、何が1番しんどいですか?
目です!!
ーそっかぁ、目ですね。
全然臨床は好きだし、新しいところに行って若い子に会ったり、いろんな先生を見るのは嫌いじゃないんです。変な先生もいるけど(笑)「こんな先生もおった、あんな先生もおった」っていう出会いとか、スタッフもいろんな人がいるから、いろんな人を見るのは面白いし、好きなんです、どちらかといえば。
ー臨床はお好きなんですね!もう臨床が嫌なのかなと思ってました。すごい受け止める体制があるというか、変わった人と出会ってもムカつくとはならずに、「面白い」って受け止められるのはすごい良いですね!
うん、「また言っとるなこの人〜」とか言いながら、わーってやってますね(笑)でも、もう、目が!やっぱりね、見づらくなってきてるので、本当に。
ー細かい作業だし、刃物も扱いますしね〜。
でも臨床ができなくなっても、それ以外で、在宅とかでも資格を活かしてできることがあるよっていう選択肢があることを知れたので、良かったです。
ーこれから働き方を変えようかなって思っている歯科衛生士さんに、何かアドバイスはありますか?パソコンがあったほうがいいよ!っていうのは1つのアドバイスだと思うんですけど(笑)
そうですね…基本的には、歯科衛生士同士のつながりは本当に大事にしておいたほうがいいと思いますね。あとはもちろん先生とのつながりも大事だし、全然関係ないように思える人とのつながりも。変なところから仕事の話が来たりすることもあると思うので、そういう「人とのつながり」は、フリーランスとして活動していく上で本当に大事になってくるかなと思います。
ー実体験で、そう実感されたこととかありましたか?
昔に働いていた歯科医院の先生とかに久しぶりに連絡すると「今は別でやってるから大丈夫だけど、そういう話があったら紹介するよ」とか言ってもらえたりしますね。もう、なんでもいいんです。なんでもいいんで、どんなつながりでもいいんで、どっかに電話かけてみたりとかすると、思わぬところからもしかしたら話が転がってくることがあるかもしれない。そこから、またどんどん人とのつながりが増えていくこともあるかもしれないし。
ーまずは知ってる先生に連絡してみようってなりますもんね。
キャリココをやってなくてもそうやって広がってる人もいると思うけど、実際にD.HITでキャリココやってみたからこそ、「誰に連絡しよう。あ、そういえばあの先生いたな」とか思い出したり。そういうところで、また新たなつながりが生まれる可能性もあるのかなと思いますね。
ーありがとうございます。今日は本当にたくさんお話しいただいて。意外なお話で、めっちゃ楽しかったです!ありがとうございました。これからも応援しています。
こちらこそ、ありがとうございました。
「思い切って変わる」ことよりも、「壊れないように変えていく」ことの大切さを教えてくれた兼松さん。すぐにすべてを手放すのではなく、安心できる環境を整えた上で、新しい働き方に少しずつ足を踏み入れていく。その現実的な選択の仕方は、とても参考になります。
不安を抱えたままでもいい、完璧じゃなくてもいい、自分が続けられる形を探しながら進めばいい。
兼松さんの言葉や姿勢から、そんなメッセージを感じました。
D.HITでは、副業や、院内キャリアアップを目指す歯科衛生士さんも応援しています!今の働き方に違和感があるけど、まだ動く勇気が出ないという人も、「全部を変えなくてもいいんだ」という選択肢があることを、心の片隅に置いてもらえたら嬉しいです。

